すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

初めての「リップスワイン作り」

2024-09-24 | ノルウェーの生活
先日の
「リップスで会いましょう」では
「雨が降っては止み、
 またすぐ降る」
の繰り返し。

それで、皆さん、
ちょっとリップス摘んだだけで、
おしゃべりの方に夢中でした。

というわけで、庭には
リップスがまだまだある。



そこで、
ワイン・ビール作りが趣味の
二人(日本人とノルウェー人)と、
リップスワインをつくることに。

初めての試みです!

道具は、全て彼らの自前。
私たちは、ワクワクするだけ。

1. リップス摘み
「6㎏くらいまでかな」
と摘み始めて約30分。
測ると6.2㎏。
ばっちりじゃないですか!



2. 房から、実をとり、
  ごみをとり除く。



これに手間がかかるのですが、
お喋りしてたら、
ただただ楽しい時間。

3. 潰して、砂糖を加えて煮る。


4. 冷ます。


5.保存容器に移し、酵母を入れる。 
  保存容器に移し、
  沸騰して冷めた水を加えます。
  この時点で、
  20~30℃にしたい。
  ここに酵母を入れて、
  発酵させます。



温度も、ばっちりですねえ!

6. 二酸化炭素を逃がし、
  菌を防ぐ。





  これが、保存容器。
  何?
  この蓋についているものは?

  酵母は砂糖を食べて、
  発酵します。
  すると、
  二酸化炭素が出ます。
  蓋をしただけなら、
  中が膨張して、
  蓋が弾き飛ばされるほど。

  そこで、
  二酸化炭素を逃がす穴が必要。

  だけど、穴だけだと、
  菌も代わりに入ります。

  それを防ぐために、この形。

  どこかで見たことあるぞ、
  この形。

  シンクの排水管とか、
  水洗トイレ。
  この形だと、
  二酸化炭素は排出され
  外からの空気は入らない。
  つまり、菌も入らない。
  という仕組みだそうです。



8. 待つこと、3週間。

 室温15~25度に置いて、放置。

 早速、泡が、
 ぷく。ぷくぷく。。ぷく。
 ぷくぷくぷくぷく。
 



 
 どうなるでしょう?

次の工程は3週間後。
楽しみでたまらない~!

私たちだけなら、
思いつきもしなかったこと。
リードしてくれた若い二人に
感謝感謝です。

トロムソは
町にはまだ、雪は降っていません。
でも、山は、ほら。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月、大きな決心をして

2024-09-19 | ノルウェーから
9月は、いつも
新しい風が吹いてきたものだ、
と書きましたが、
その通り。

新しい風が吹いてきました。
だからこそ、迷いながら、
それでも私の心が迷いから 
一つ一つ
解き放たれていくようです。

● 日本人を招待して

この小さなトロムソに住みながら、
思うように会えない日本人の方々。

思い切って、
「リップスで会いましょう!」と、
うちの庭のリップス摘みに 
トロムソ在住日本人全員(ほぼ)に
声をかけてみました。

集まってくださったのは、
30
人(子ども10人、留学生6人)
こんなに一度に会えるのは、
久しぶりです。
大人も子どもも、ほんといい笑顔。
「会える」って、
本当に素敵なこと。

やってよかった~!

★ 大人たち

バーベキュー、台所、居間、
子どものゲームコーナーで
好きに過ごしてくださってます。
私が気が利かない分
私が手が届かない分
みな動いてくださるのです。
ありがたや~。

★子どもたち

以前は日本語が話せず、
なかなか参加できなかった子も 
ゲームをして遊べました。

私の教室の子もいて、
その成長ぶりが超嬉しい

★ 学生さんたち

8月に、
日本から来たばかりの学生さん。
未知の土地で緊張していた彼ら。

日本語が話せて、
とてもリラックスできたとのこと。
また、町のこと、生活の仕方、
ノルウエーの文化など、
聞ける話も沢山でした。

★ 日本人学生だけじゃないよ

母は日本人、父はグリーンランド。
彼女には、
EDELで出逢いました。
しかも、すぐ近くの学生寮だった。

「日本」を通すだけで
こんな出会いもあるのです。

★ 日本でも大学でも聞けない話

87歳の京子さんも
参加してくださって、
彼女の人生談に
衝撃を受ける学生たち。

日本でも大学でも聞けない
貴重な話。
その素直な彼らの心に 
私も感動しました。

日本とトロムソの間で
何かお役に立てることを。

ずっと抱いてきた私の願いに
光が差すような日でした。

●第一希望の小学校で
 一日体験

なんと!
私が最も興味ある小学校から、
アシスタントの話が来ました。

早速面接に行き、
体験できることになりました。

続けて仕事するかどうかは
別として、
この学校の実態を垣間でも見れる。
貴重なチャンスです。

一日働いた実感。

私には重すぎる。
私では力不足だ。

数日考え、断わることにしました。
(担当の先生とは、
 別途話すことになっていますが)

●「ノルウエーハープの
  お父さん」が
  急逝されて

私の誕生日の翌日でした。
「Steinが亡くなった」という
奥さんのMaritのFBの投稿。
すでに何百というコメント。
本当なんだ。。。

泣けて、泣けて、仕方がない。

ハープ博物館で働き、
ノルウェイハープを復刻し、
昨年退職したところでした。

10年ほど前(?)
「Steinさんにコンタクトしたい」。
その奈未さんに代わり、
相方さんがノルウェー語で
コンタクトしました。
二人でコンタクトをとった
初めての人でした。

以来、
私たちの大好きで信頼する人。

Nordic Harp Meeting に
初参加した時が、初対面。
「Haruko~!」と
大きい体で広く腕を広げ、
笑顔で私を迎えてくれました。

いつも、どんな時でも、誰にでも、
変わりません。
私が見ただけでも、
ノルウエーハープ、
ランゲレイク、バイオリン、
コントラバス、ギター、
ハーモニカ、笛、
そして、歌・・・
何でも、楽しんじゃうのです。

自宅の居間でもどれだけ
音楽を奏でてきたことか。

彼は、最期の時を
その「自宅の居間のソファで」
と希望し、
そこで逝かれたそうです。
癌でした。

明るくて、ユーモアがあって、
正直で、誰にもオープンで、
あんなに暖かい人を
私は他に知りません。
そんな貴重な人に
私はノルウエーで出逢えたのだ。
私の好きなハープを通して。

奈未さんがノルウエーハープを
作ってもらえることになった時、
「Harukoもほしいかい?」
と聞いてくれたのに
「今は、いいです」
と答えたことが、悔やまれる。

2年前のNHMで会った時、
彼のエネルギーが落ちたようで、
SteinとMarit(ランゲレイクの名手)のコンサートを
早くトロムソで企画しなくっちゃ、
と思ったのに、
自分のことでいっぱいだった
この2年。

もっとSteinさんと喋りたかった。
英語も、ノルウエーも
下手だからと
遠慮してしていた私。

「また、いつか」は、
あるとは、限らない。

それを彼は、教えてくれた。
胸いっぱいの悲しさと後悔と、
そして暖かさと共に。

私は、決めました。

・永住権を取ることだけに、
 こだわらない。
 心からしたいことに進む。
・永住権をとれたら、
 すぐ、日本に長期滞在をする。
・永住権が取れなくても、
 すぐ、日本に長期滞在をする。
・英語、ノルウエーの勉強は
 続ける。
 そして、もっと使っていく。
・ハープを トロムソで披露する。

この1年で
最後になることもあるでしょう。
いろいろな都合と見合わせ、
考えました。

来年の11月までは、
日本に帰らず、
トロムソで、
悔いなき時間を過ごします。

写真もなく、長文でしたのに、
読んで下さって 
ありがとうございました。

皆さん、機嫌よくいましょうね。

オーロラもよく見えています。
そして、この夕暮れが愛しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年のブルーベリーは、山がベスト?

2024-09-11 | ノルウェーの自然

トロムソの気温は、
驚くことに、昨日の、夜でさえ、
まだ20℃でした。
つまり、
まだ記録更新中。

めったにない9月でしょう。

庭のリップスは、
いつもより熟すのも早く実も大きい。
Bringebær(ラズベリー)は、
摘みに行くのを忘れていたけど、
超豊作だったらしい。

どれも、3、4週間早いようだ。

近年現れたうちの裏の
ブルーベリーは、
実が一つもなし。

ブルーベリーは
どうなんだろう?

どうも今年は、
近場でない所に行きたい
衝動に
かられた。

bærtur
(バールトゥール:ブルーベリーなど摘むハイキング)
を楽しみたい!

なーんて、
余裕が出てきたのか、
ノルウエー人化(それも古き時代の)してきたのか?

車で走りながら、
勘に任せて入ってみる。

通常地を覆う
Klåkebær(クローケバール)が、
立ち上がって実をつけている。
暑さにKlåkebærが強いのか、
共生している他の実は、
どうも押され気味。


黒いのが、クローケバール。

ブルーベリーは、今年はよくないのだろうか?

むむむ
もう少しほしい。

Tyttebær(コケモモ)も早いはず、
と気づき、
私たちのTyttebærの秘密の場所まで、
1時間半、車で飛ばしてみた。





予想通り、
Tyttebær(コケモモ)が既に熟している。
しかも、大きい!




だけど、
ブルーベリーは、どこだ? 

以前はこの辺りに生えていたし
大きかったものだ。

歩くうちに、新天地で
ブルーベリー群を発見。





でも、むちゃくちゃ「豊作」とも
「大きい」とも言えない。


こんなに 取れたんだけど...

むむむ
もう少しほしい。

山のブルーベリーは、
どうだろう?




なんとブルーベリーの葉が
こんなに綺麗な赤になっている。
背丈は短いけど、
実がいっぱい!
しかも、
美味しい! 


赤く山肌を覆う草も、
いつもよりふっわふわ。

今年は、山がベストだったかなあ。
私たちの知ってる範囲では。

ちょっとここで、余談。

家でジャムにするのが、
ひと手間なんですけど、
年々手早くなってるんです、
私たち。

コツは、葉を混ぜずに、
実だけ丁寧に手で摘むこと。

ブルーベリーは、防腐力を持っているため、
水で洗わない
だから、これが断然早いです。

そして、
煮ないで、
砂糖を混ぜるだけ

だれでも、どこでも、いつでも
作れるのです。
もちろん旅行者も!

煮なくて粒つぶだらけのジャムは、
北欧に来ても売っていませんよ。

「うちのジャム、
   むちゃ価値ありまっせ。
 お味は世界一!」
の気分で、私は作ってます。


摘める場所は秘密の
欲ばりbærtur(バールトゥール)。

これが、摘み始めると
全く、無口無心になるんです。

欲張りだからこそ無心になれる
ハイキングと、ジャム作り。

北欧の秋に来たら、
ぜひお試し下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月、ふらついてないで、出直そ!

2024-09-02 | つぶやき


急に雨でじめじめし始めたら、こんなに!

お久しぶりです。
皆さま、
今度の台風は長かったですねえ。
被害に遭っておられないことを
願いつつ、書いています。

わからないと心配になる

先月、東海トラフ地震注意報を機に、
緊急時の知らせ方
日本の子供たちと相談しました。

遠くにいて、
わからないほど心配なことはありません。

ニュースは結構見ているんですよ。

毎日新聞、朝日新聞、日経新聞、
速報ニュース、
BBC、NHKワールド、
日本のテレビ番組。

私は日本語で、
相方さんは英語で。

● わかっちゃいるけど 
  ふらついちゃう

でも、ローカルなことはわからないし、
病気、けが、妊婦のことは、
なお心配になってしまいます。

私が日本にいたら、
できることがあるのに。
今すぐ日本に帰りたい。

そんな気持ちになってしまうのです。
しかし、実際帰って手伝えても、
一時的なことしかできない。
じゃあ、もう引っ越そうか。
でも、日本にいても同じこと。

本当に
ふらついた一か月でした。

理由は、自分のことも大いにあり。

学校アシスタントの連絡を取ると、
「もう決まった」とのこと。
ちょうど日本に帰っていた時が
時期だったんです…。
これは、当てが外れてしまった。
そもそも私にできるのか?

EDELも今月は、週一勤務。

Airbnbも2件のレビューを頂いてから、
予約が止まっています。

学校アシスタントの他にも
探した方がいいのではないか。
いや、いや、焦ってはいけない。
などなど…。

 ふらつく理由

でも、どうして、
こんなにふらふらするんだろう? 

今年3月から数か月、
することが多くて、
それを対処するのに精一杯でした。
手も痛めていて、
毎日弾いていたハープも
お休みしたまま。
週一回焼いていたパンも
焼いていません。

ルーティンのリズムを
失くしていたからかあ。

そこで、私にとって今

何が大事なのか? 
何がしたいのか? 
何を優先すべきなのか?

それを明確にして、
生活のリズムを
作り直すことにしました。

まもなく
連絡が取れなかった人から
返事があったり、
よい知らせがあったり、
気分が明るくなってきました。

● 誕生月に出直しだ!

9月は、私の誕生月。
私は台風の停電の中で生まれ
「晴子」と名付けられました。

思えば、いつも
9月に
新鮮な風が吹いていた
気がします。
ちょうどよい出直し季です。

雨天曇天が続いていたトロムソも、
今日は、雲一つない秋晴れです。

感謝して祈るのみ。

こんな気持ちも、やっと
ブログに書くことができました。

今日も読んでいただいて
ありがとうございました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする