すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

白夜、時間を気にせず、1年分を貯蓄

2021-05-26 | ノルウェーの自然

トロムソでは、先週から
完全に白夜になりました。
ここに引っ越してきてから、もう5回目。

24時間、太陽が沈まぬ上に
まだ高くなります。

極夜と白夜で、
一年の帳尻合わせ。

時間を惜しんで、
この時季にできることをする!

何をするのも、ワクワクしてきます。

その一つが、畑仕事。

北ノルウエーでは、
畑の時期が、5月から9月(ビニールハウスでなく)

新鮮野菜に飢えている私たちは、
「庭に畑を作れるのなら」
と、頑張っちゃうわけです。

この冬は、生ごみとボカシ
土の素を作ってきました。

日本で馴染のボカシ
ここでも使うことになるなんて!

ボカシ。甘~く、いい香りです。


この中で、発酵し、プラスティックの箱で冬越し。

ボカシはネットで買えて、
香りもよく質がいい。(と思う)
しかし、お値段もよろしく、 
2㎏で、269kr‼ (2㎏は、かなりあるが。)


 
2、3週間で「いい土」になる・・・予定・・・
 

あの西向きの部屋で
芽を出した苗たちは、
ひょろりとしている。

光が足りないんだわ、きっと。


そこで、もう少しがっちりしてもらおうと、
相方さんが、大急ぎで
日の当たる場所に
ビニールハウス(???)を作りました。



ま、見かけはともかく・・・ がんばれ~!

今年のプロジェクト、
出だしが早い!(と今のところ、自己満)

先日、お昼もお茶も庭で、庭仕事。

気づいたら、8時(もちろん夜)!!! 

太陽は、さんさんと輝いているので、
時間感覚が、狂いまくるんです。

時間を惜しむが、時間を気にしない。

これが、白夜シーズンでしょうか。

さあ、太陽の光も、エネルギーも、
一年分、蓄えるぞ!!!



日本では定番、さやえんどう。
ここでは、あまり見かけないけど、日本式でトライ
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パレード中止の中、集う若者たち

2021-05-18 | ノルウェーのイベント

5月17日を「憲法記念日」と言わない

昨日5月17日は、
ノルウエーで最も盛り上がる「憲法記念日」。

でも、ノルウエー人は、この日を
「憲法記念日」とは言いません。

1814年、独自の憲法を作った日。
ノルウエー人の独立の意思を確認する日。
ノルウエー国家の日。
そして、子どもの日。

そこで、ノルウエー人は、
この日を「5月17日」と言います。
(これじゃ、この日を忘れようがないわ)。

そこで、ぜひ皆さんにも、
この響きで覚えていただけたらと思います。

17日は「søttende(ソッテンデ)
5月は、「mai(マイ)」

で、5月17日は、「ソッテンデ マイ」。

そして、この日は、皆こう言うのです。

「Hurra! (フッラァ!万歳!)」
「Hurra for settenda mai!」

当日のパレードは、できなくても

去年に続き、今年も
子どもたちのパレードは、中止。
インドからの変種ウィルスの拡大に備えて。

でも、先週こんな姿を見かけました。

 

通りゆく人たちと「Hurra!」「Hurra!」

我慢してきた若者は集っていた!

私たちは、お義父母さん、おばさん二人と
過ごしていたのですが、

ベランダからブナード姿の若者が見える!

「Hurra~!!!」「Hurra~!!!」「Hurra~!!!」

ちょっと街に行ってみようよ!と私。

すると、もう夕方5時だというのに、

いるわ、いるわ、若者でいっぱい!


右の赤いつなぎはRUSS,高校卒業前の今、ハチャメチャできるはずの子たち。

もちろん、若者はまだワクチンを打っていません。
でも、依然トロムソは落ち着いていて、
ここ数日、感染数「ゼロ」。

ブナード姿やおしゃれはしているけど、
ハチャメチャしているわけではない。

とにかく集いたいんだ。

こんな若者の姿に
「そりゃ、やるわな」と嬉しくなる。
よくこの一年、抑えてきたんだもの。

しかし、どーぞ感染者が出ませんように、
とも思いながら眺める私。

以前は、この国のこの日の盛り上がりに
ついていけない私でしたが、
今は心から祈ります。

躊躇うことなく、
思い切り盛り上がれる日が
早く来ますように。


義母の「17.mai ケーキ」、再現してみました。
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「未熟」を味方にして ~うまくいきますように~

2021-05-14 | ノルウェーの生活

この私が、「一人店番」を・・・?

昨年秋から、Edelでの大きな変化。
15分、30分、1時間・・・・4時間、
今年3月には、
「え、今日は一日中?」
と徐々に「一人店番」に慣らされてきました。

ついにこの2週間、
10時から5時まで3日連続
一人勤務をすることになりました。

コロナの危機も乗りきってきたEllenが
親の介護のため、しばらくトロムソを離れ
実家で暮らす選択をしたのです。

どれほど大きな決心だったか。

私も頑張るしかありません。

5月17日ノルウェー憲法記念日を前に、ワイングラスがよく出る。

年半前には想像もしていなかった

店内の掃除、新しい商品を洗う、磨く、
アイロンをかける、展示する。
これはいつも通り。

店内の模様替えは、
Ellenような大胆さにチャレンジ⁈

値つけ。
これはEllenしかできないので、
私が写真を送りEllenが返事をくれてOK.

今回、
カード支払い機にトラブル発生!
これは真っ青!
でも、同僚がすぐ来て解決してくれました。

責任を任された彼女との連絡も
何とかできました。

こんな自分に
正直驚いています。

一年半前には、こんな日が来るなんて、
想像もできなかったのですから。
(お客さんと電話で話すのは未だ無理)

お客さんの笑顔に出逢うためには?

何が、一番の問題か。

お客さんとの会話。

Ellenは、商品の情報提供を
ツボを得てタイミングよくする。
世間話にも花が咲く。

あんなこと、
天地がひっくり返ってもできません。

Ellenがいなくても、
「EDELに来てよかった」と
喜んでいただけるよう、
ノルウェー語に未熟な私に
できることは、なんだろう?

 


「未熟」を味方にしよう。

ノルウェーでは、
ワクチンの高齢者接種が終わり、
年配のお客さんがぐっと増えました。

これは、本当に嬉しいこと。

でも、年配の方の喋るノルウェー語は、
方言はあるし発音も聞き取りにくく、
実は私は避けてきたのです。

だけど、彼らには豊かな経験がある。

そこで、私はチャンスを見て、
彼らから教えてもらえるように
話しかけることにしました。
(これが、容易くないんですが)

「私の父母の結婚記念が、
これと同じグラスだったのよ。
 1950年よ」。

「これには、ひげがあるから、タラよ」。

「これは、縫物するときに指につけるのよ。
 ほら。痛くないでしょ」。

「これは、スープ入れだけど、
 ジャガイモを入れてもいいのよ」。

「これは“Krukke(陶器のツボ)”、
 これは“Klokke(時計)”」
(RとL、UとOの発音が私には難しい!)

これが、krukke

こんな風に話した後は、彼らから笑顔で
「Ha det!(ハーデー:またね)」

と言ってくださいます。

この瞬間が、また嬉しい!!!

信頼してもらえる喜び

Ellenは、この一年半私を見捨てず、
今も私を信頼してくれる。

彼女には感謝しかありません。

どうぞ彼女の留守中、
うまくいきますように。

コロナの収束と言い、
年と共に、祈ることが
増えてくるような気がするなあ。


 ウィンドウに 祈りを込めて
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日本人の魂の蓋がそっと開いた

2021-05-01 | ノルウェーから
 
トロムソの空港は、予想以上に人がいる。

機内は、
3席2列の窓際、通路側だけ使用で、ほぼ満席。
飲食はなし。

ホテルの朝食は品数が少ないが、人も少ない。

空港からオスロ市内までの電車もガラガラ。

 
朝9時でもあり、
Oslo.S(オスロ・セントラム)から徒歩15分、
オスロのメイン通りだが、人がいない。
カフェもレストランもほとんど閉まっている。
 

お城に続く、Karl Johan (カールヨハンス通り)

パスポートの受け取りまで、4時間半もある。
さあ、どうする?

思いもしていなかったものが!

携帯がない・・・? 
外のベンチで かばんの中身を店開き。
それほど人がいなかった、ということです。

見つかって、ほっとした瞬間、
突然目に飛び込んできたものに
目を見張る。

な、なんと、桜!



オスロに桜あったんやあ!
しかも、今が満開。

今日は、トロムソでは、まだできない
「花めぐり」といきましょう!

うーん、日本の春を思い出す。


パンジーが、もうこんなに!あれ、日本では「まだ」かな?
 

う・・・名前が分からない・・・
 

タンポポも もうこんなに大きくなってる!
 

ああ、10月に球根植えるのを、去年も忘れたんだった・・・
 
これは、レンギョウではないかい? うん、似てる!
 
これは、こぶしでしょ。 まるで、日本に帰ったみたい。
 
さあ、お城の公園に入ってみましょう。
 

らっぱ水仙! この黄色といい、音が聞こえそうで、好きなのよね。
 

王室を目の前に、誰でも通れる、寛げる。これは、驚きますよ。
 
小鳥もたくさんやってくる。全く人を怖がっていない。

お城の公園にも 桜が育っている!

あの薄いピンクの花は、もしや・・・?

やはり!

私が見慣れ種類とは違うようだけど、
まぎれもなく桜。


桜の花の下に佇んでいると
涙が滲み湧いてくる。
 

母国に帰りたくても帰れない人が
世界にどれほどいることだろう。

一国の中でさえ、身動きが取れない時。

私だけじゃないんだと、いい聞かせてきた。

ところが・・・

封印していた暗号を
誰かが、声にもせず囁いて、
魂の蓋がそっと開いたかのよう。

 
どれほどの年月とサポートを受けて
ここまで育ってきたのか。

今、その桜の木の下で、
この国の子どもたちが、戯れている。

そんな光景も、
ただただ幸せ。

日本に帰れなければ、
この時季に オスロに来よう。

結局、お城公園で
まったり花見日和となりました。

えっ? パスポート?

はい、無事受け取って帰りました。

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