すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

「ニッセ」の曲が、日本で、手回しオルガンにデビュー!

2018-12-14 | 日本とノルウェー

先週、私にびっくりニュース、いいえ、プレゼントがありました。

先回ニッセに触れましたが、Julの時期、
ノルウエーのあちこちで聞かれるニッセの曲があります。


その「På Loven Sitter Nissen」が、日本で、

手回しオルガンで演奏されたのです。

まずは、どうぞお聞きください。

https://youtu.be/xglz0cDuIrs

演奏者は、小嶋佑樹(Koji Koji Moheji)さん。
(「佑樹さん」と呼ばせていただきます。)

いかがでしたか?

それにしても・・・

これが、どうしてびっくり!なのか?

その1】昨年の「あれ」が、こうなったの?

昨年、ノルウエーの曲に関心があるハーピスト奈未さんに、
私はJulの歌を何曲かお送りしました。
奈未さんが気になったのが、この曲。
そこで、歌詞も訳してお渡しました。

今年、奈未さんが歌会で使ってくださったのは聞いていましたが、
さらに奈未さんは、佑樹さんにこの曲をリクエストして下さっていたのです。
それも、私の歌詞と共に。

 

【その2】この一曲に隠れている作業たるや!

手回しオルガンは、「ブック(沢山の穴が開いている厚紙)」が命。
佑樹さんは、厚紙を購入し、カッターとノミを使って、
このブックを手作りされるのです。

そのアレンジも耳コピ、または独自で。

その手間たるや。想像しただけでも、気が遠くなります。

【その3】いきなり、どこでも誰でも聞いてもらえるようになった!

この12月佑樹さんは、ご自身のコンサートでこの曲を演奏され、
それを撮った奈未さんの動画をユーチューブにアップして下さました。

それで、皆さんにも聞いていただけたのです。

【その4】ガイタ・ガレガ奏者であり、パフォーマーでもあった!

実は、佑樹さんは、手回しオルガン奏者だけではありません。
ガイタ・ガレガとは、スペインのバグパイプ。
日本で唯一のプロ奏者なのだそうです。

さらに、ディアボロというコマを操ってパフォーマンスもされます。

佑樹さんの「På Loven Sitter Nissen」を初めて聞いたとき、
「ノルウェーを超えた!」と私は思いました。

手回しオルガンの音色、間合、リズム、遊び心のある仕上がりには、
佑樹さんのこんな素晴らしい背景が現れていたのですね。

詳しくは佑樹さんのHPをご覧ください。
http://www.kojikojimoheji.com/cn5/pg19.html

この動画でノルウエー人にも聞いてもらっていますが、
皆さん、まず驚いてから、笑顔になって言ってくれます。
「Fantastisk!」

「På Loven Sitter Nissen」と「手回しオルガン」が繋がる奈未さんの感性と行動力、
大変な作業を快く引き受け行動の早い佑樹さん。
お二人に心より感謝申し上げます。

人に繋がると、一人ではあり得ない、
想像を超えるこんな素敵なことが起こるんですねえ。

というわけで、私に勇気と希望を与えてくれた
今年一番のびっくり!でした。

皆さんにもこのノルウエーの曲を
手回しオルガンで楽しんでいただけたら、幸いです。
※曲の雰囲気を知っていただければ、と私の歌詞を下につけておきますね。

どうぞ、皆さま、よき年の瀬をお迎えくださいませ。

☆GOD JUL☆

 ♪♪♪  ♪ ♪♪♪  ♪♪♪ ♪  ♪♪♪  ♪♪♪ ♪  ♪♪♪  ♪♪♪  ♪ ♪♪♪ 


小屋の中、ニッセがすわってるよ。
そばには、Julポリッジ。
あまくて、おいしいそう。あまくて、おいしそう。
うんうん、ニコニコ、しあわせだ。
うんうん、ニコニコ、しあわせだ。


さあ、ポリッジを食べよう。
ところが、小さなネズミが立っている。
ニッセの周りにね。
じっと、じーっと見ている。
Julのスウィーツをちょっぴりほしいんだね。
ニッセの周りを輪になっておどるよ、おどる。

ところが、ニッセは大きなしゃもじで追い払うんだ。
「やめてくれ!どっかへいってくれ!
ぼくのポリッジは、ぼくが一人で食べるんだから。
だれにも、わけてやらないんだから。だれにもね」。


ところが、ネズミたちは、ジャンプして踊るんだ。
おどるよ、おどる!
そして、ダンスを止めて
ポリッジをとろうと手を伸ばすんだ。
輪になって、ニッセにだんだん近づいてくる。

ところが、ニッセはちょっぴり短気
ぴょんとはねて言ったんだ。
「きみたちが、やめないのなら、
ぼくは、ねこをつかまえる!
今、ねこがこっちにくるぞ。
すぐにやめるんだ!」


ねずみたちは、こわがって
走るよ、走る、走りまわる!
ときどき踊って
1,2,3!
どっかにきえちゃった。  ( 訳:Tor & Haru )


 

 

 

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観光客にもおすすめ、演劇・ノルウエー版・クリスマスキャロル

2018-12-06 | ノルウェーから

11月26日 10:45

「極夜」。

陽が落ちたら暗くなる日本からは、想像しにくいかと思います。
太陽が地平線近くにいる時間も長いので、
いきなり暗くなるわけではありません。

日に日、また一日の中でも、彩りを変えながら光度を落としていく様は、

この地域ならではのJulです。

このJulに「ニッセ」が活躍し始めます。


この会社の牛乳パックは、毎年違うデザインのJulバージョンになります

3日の夜は、思わぬところでニッセに出逢いました。

ちょっと抜けてて、愛情あるキャラ

トロムソには、

「HÅLOGALAND TEATER(ホロガランシアター)」という劇場があり、
専属の劇団を持っています。
この時節には、恒例「Juleeventyr」を公演するのだそうです。

実はこれは、あの「クリスマスキャロル」。
これなら片言ノルウェー語の私でも何とかなるだろうと、観てきました。

劇中には、ちょうど先週体験したノルウエーのフォークダンスも出てくるし、
耳に覚えのある伝統曲も効果的に使われているではないですか。

そんなことがわかったのも嬉しく、
「ノルウェー版」に私はだんだん身を乗り出していました。

「ニッセ」はいい仕事をする。

このお話はご存知でしょうか?
欲張りで情け知らずな主人公に3人の精霊が、
彼の過去、現在、未来を見せます。

この2番目の精霊にニッセが登場。
覚えが悪くすぐ忘れちゃうので、
うーんうーんと頭を抱えながらアレルギー(?)の鼻を鳴らす。
それでも気を取り直して主人公と歩く。
自分の冷酷な行為の結果を知り打ちひしがれる彼の手を取り、
うんうんとただ頷く。

ちょっと抜けているんだけど、愛情あるキャラ。
やっぱ「ニッセ」はいい仕事をします。

また役者が上手かった!

テレビ、映画にはない、劇場の面白さ。

こんなふうにお話すると、
「晴子さんすごい!もうそんなにわかるの!?」
と思われるかもしれませんねえ。

実は、セリフはほぼ理解できませんでした!

もう少しわかるかと思ったんですけど・・・

でも、演劇は、
役者さんたちの身振り手振り、言葉の抑揚などで想像することができます。

これは、テレビや映画を見るよりずっと楽です。


映画、テレビには、字幕がありますが、
字幕を必死に追って、さらに想像する。

今の私は、すぐに疲れる上に理解も難しい。

だけど、演劇では、舞台装置から脇役のしぐさまで、
自分の関心あるところに焦点を当てることができ、
そこから想像力が高まり、楽しめるのです。

これが、演劇の面白いところだ、とこれまで以上に思いました。

来年なら、どんな風に見れるでしょう? 
これは、来年も試す価値ありです!

 演劇なら、観光客でも楽しめるのでは?

作品によっては、
ノルウエーの文化に触れることができる。
ノルウエー語がわからなくても楽しめる。

つまり、観光に来た方でも十分楽しめる。
そういうことではないでしょうか? 

トロムソにお越しの際は、ぜひ、劇場のチェックもしてみてください(^^)

HÅLOGALAND TEATER
http://halogalandteater.no/

  

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