たまたま旅行雑誌を見ていて、宮古島に温泉があるのを知った。ネットで調べると、シギラというリゾートに温泉があり、100万坪の巨大な敷地に10棟のホテル、10数軒のレストランが点在し、ゴルフコースもある巨大娯楽施設であることが分かった。(シギラリゾートの詳細については上のシギラをクリックしていただく)
本館はすべてスイートルームで、一泊朝食つきで(つまり夕食は別料金)19,000円だから、かなり値が張る。熱海などの一泊2食つきで8,900円という安値に比べればベラボーに高いが、ハワイやカリブ海の高級リゾートよりは安い。
交通の便を調べると、羽田から3時間の直行便があり、空港からホテルまで車で20分と近いのは年寄りには有難い。
ということで3泊4日の旅を予約した。
この旅はいろいろな点で驚きの連続だった。まず、羽田ー宮古島間のフライトが満席だったこと。そして、ホテルも満室だったこと。学校が夏休みに入る前の時期なら空いているだろうと思ったが、とんでもない間違いだった。
そして、宿泊客の年齢層が若い(秋になると高齢者が増えるらしい)。8割ぐらいは30歳前後で、子供連れが多い。80歳台はおろか、60歳台以上の客は1割もいない。我々夫婦は場違いの存在だった! 中国人・韓国人もほとんどいない。
これだけ盛況で敷地が広大となれば、経営者はさらに宿泊施設を増やすのではないかと思ったら、案の定、建設工事が進行中だった。それも、まずチャペルから作るところが日本的で面白い。結婚式はかなり頻繁に行われているらしく、滞在中にも花嫁、花婿を見かけた。
大盛況のシギラリゾートだが、メディア広告を見たことがない。不思議な話である。
新しいホテルの建設は、まずチャペルから(笑い)
ここにはいろいろな楽しみ方がある。ダイヴィングで海亀や魚の大群に出会うのは、残念ながら体がついてこないので見送って、スローヴァケイションに徹することにした。すなわち、蒼い海と入道雲を眺めながらうたた寝し、気が向けば水中観覧船で海底を見物したり、敷地内を散策する。そのあとに露天風呂に入ってから、ワインや泡盛で美食を楽しむ。本土の観光地とはまったく異質のスタイルである。
広大な敷地内に高級フレンチからピザ、寿司、焼肉、蕎麦、中国料理、沖縄料理など各種のレストランがあり、定期巡回バスが走っている。
部屋からの眺望
名も知らぬ魚の大群
メディアはことあるごとに消費者の安値志向を報じているが、同じ消費者がここではカネに糸目をつけずエンジョイしている。消費者は渋くなったのではなく、カネの使い方が変化しているのである。