7月24-25日の両日、衆議院を参議院で特別予算委員会を開催して、加計問題等が議論された。
その結果、安倍首相や側近の返答にかなり怪しい点があることが浮き彫りになった。しかし、特別予算委員会を開催する目的は、加計学園に決定するまでの過程において、政権側が圧力を加えて、あるべき行政の姿を捻じ曲げたかいなか、だったはずだ。
10時間を費やした討論の結果、政権側が不当な圧力を加えた形跡はなかったことが明らかになった。もっとも、それは最初から分かっていたことだが…。
一方、政権側にもいくつかのミステークがあった。今年の1月20日まで安倍首相が獣医学部設立に関し加計学園が絡んでいることを知らなかったということはありえない。また、側近が「記憶にない」を連発したのもチョンボである。否定するなら、嘘っぽく聞こえる「記憶にない」という表現を使わず、きっぱりと「そんなことを言ったことはない」と否定すべきである。
野党側の目的が「安倍政権は信頼できない」という印象を与えることだったとすれば、成功である。だからといって、野党の支持率があがったわけではなく、「支持する政党なし」の層が増えただけではなかろうか。