今年の初め、Y社が製造販売している整腸サプリメントS錠(以下S錠)をネットで注文した。すると、アマゾン から「Amazon プライムへ、ようこそ」というメールが来た。ネットでは、アマゾンがY社の販売代理店になっているらしい。
ともあれ、アマゾンから毎月S錠を購入することになった。私は「Amazon プライム」の会員になることを申し込んだつもりはないが、自動的にプライム会員にされたらしい。その会費は月400円。会員の特典にはいろいろあるが、私が興味あるのは“お急ぎ便無料”という項目。私は時々アマゾンで本を買うから、その送料がタダになるのは有難いので、会員になることに異議をとなえなかった。
そのS錠を3ケ月服用したが、なにも改善効果を感じなかったので、やめることにした。そこで、アマゾンから来る配達予定を通知するメールに返事する形で、5月に注文をキャンセルした。ところが、その後も毎月「S錠出荷の用意ができました」というメールが来るではないか! そのたびに、「注文はすでにキャンセルした」とメールで連絡した。一方、毎月400円がクレディットカードにチャージされたが、ほかになにも買わなかったので、これは無駄な出費になった。
ところが、9月はたまたま旅行で、配達予定を知らせるメールに返事するのが遅れたため(メールは自宅にあるパソコンに送信される)、S錠が実際に配送される羽目になった。返品も考えたが、代金はクレディットカードにチャージされるので、煩雑な手続きを考えて返品は断念した。受け取ったS錠はなくなるまで服用することにした。
それはやむをえないとして、今後も毎月「S錠出荷の用意ができました」というメールがくるだろうから、その都度「それはとっくにキャンセルした」と返事をしなければならない。そして、アマゾンからなにも買わなくても、毎月400円の会費を支払うことになるが、それはバカバカしい。
結局、「Amazon プライム」を解約することにした。ところが、どうすれば解約できるのかがよくわからない。アマゾンからの来信の画面で何度も試行錯誤し、1時間ほどかかってやっとカスタマーサービスに電話がつながり、それから30分ほど担当者の質問に答えて、ようやく解約できた。ことによって、アマゾンは意図的に「Amazonプライム」の解約を難しく仕組んでいるのか。
今にして思えば、S錠を解約した時点で、ただちにプライム会員を解約すべきだった。それを怠ったのは私のエラーであるが、総体的に「してやられた」感が残った。
さて、アマゾンの「Amazon プライム」制度は、端的に言って顧客から自動的に月4百円を徴収するシステムである。アマゾンから頻繁になにか買う人にはメリットがあるが、私のようにあまり買わないにもかかわらず、「4百円程度の少額なら、まぁいいか」とそのまま放置する人も多いのではないか。アマゾンは上手い集金システムを考えたものである。