韓国で来る12月に大高麗展が開催される。主催者の国立中央博物館は日本に存在する高麗時代の青磁や経典、螺鈿(らでん)漆器などを、この展示会のために貸与するよう申し入れているが、日本の文化庁が貸与を許可しないという問題が持ち上がっている(朝鮮日報)。
以下、頑固爺の意見。
文化庁が貸与を渋るのは、2012年に対馬から韓国人によって盗まれた観世音菩薩がいまだに返還されていないことが理由らしい。一方、韓国の裁判所は「その仏像は倭寇によって持ち去られたものだ」という推測に基づいて返還の必要なしという判決を下した。今後も日本に存在する韓国の文化財がいったん韓国に持ち出されると、同じ論法で返還されない可能性があるから、文化庁が韓国への貸与を許可しないのは当然である。
したがって、日本が韓国の文化財を高麗展のために貸与するには、まず韓国人が盗んだ仏像を返還することが前提となるが、それには韓国の裁判所が判決を撤回しなくてはならない。
韓国の良識ある人々は、「韓国人が対馬から盗んできた仏像は日本に返還すべきだ」という意見を述べているが、裁判所としてはメンツがかかっているから、すでに下した判決を撤回するにはそれなりの根拠が必要だ。。
ところで、朝鮮日報は当事案を次のように論評している。
「たった1つの判決を口実に正当な文化財交流まで妨害するのは、問題をさらに大きくするだけだ。表では「クール・ジャパン」を唱えながら、裏では「アンクール」(uncool)な日本政府の後姿が苦々しい」
つまり、「韓国は筋が通らぬことをしても許されるが、日本は許されない」ということであり、ずいぶん強引な論法である。「泥棒にも三分の理」といったところか。
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