頑固爺の言いたい放題

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プリンターのリコール

2018-09-24 16:57:58 | メモ帳

プリンター(Canon Pixus MG5730)に不具合が生じた。印刷する時の紙詰まりである。キャノンのカスタマーサービスに電話して状況を知らせると、「修理が必要なのでプリンターをキャノンの修理工場で調べたい。ヤマト運輸が引き取りに行くから、プリンターを渡してほしい」という。そして、翌日ヤマトにプリンターを渡した。

数日後、キャノンから連絡あり「修繕が不可能なので、他の機種の新品と取り換えることを了承してほしい。料金は11,340円だ」という。MG5730を購入したのは2016年1月だから、2年8ヶ月経過している。保証期間は1年で、販売店(ヤマダ電機)の追加保証はしてなかったから、修繕代つまり新品の代金は丸々私の負担になる。

ここでごねても問題は解決しないと判断して、他の機種の新品を11,340円で受け取ることに同意した。数日後、ヤマト運輸が新しいプリンターTS5030を持参したので、現金を渡して本件は落着した。TS5030はMG5730よりもサイズがかなり小ぶりだが、機能的には劣らない。

故障したMG5730をいくらで買ったかの記録はないが、2万円以上だったと記憶する。その時、もっと安いプリンターがいくつもあったが、キャノンの品質を信頼して、高値のキャノン製品を選んだと思う。キャノンの株を持っていたこともある(笑い)。

終わったことだが、ふと好奇心からTS5030の値段を近くのヤマダ電機で調べたら8千円だった。私がキャノン(ヤマト)に支払った金額より3,340円安いから、この差額はヤマトの運送料ということになる。MG5730は故障と同時に廃棄して、自分でTS5030の新品を購入するべきだった。まぁ、大した金額ではないから諦めもつくが、腹立たしいことは、MG5730の使用年数が3年にも満たなかったこと。昔に比べればずいぶんプリンターの値段が安くなったが、こういう耐久消費財はせめて5年ぐらいの耐用年数があるべきではなかろうか。以前使っていたヒューレット・パッカードの製品は10年ぐらい使ったと思う。

ところで、なぜキャノンは不具合が生じたMG5730を同じ機種の新品と交換せず、TS5030を提供したのか。まず、MG5730の価格を調べようとしたところ、ヤマダ電機の売り場に見当たらない。店員に質問したところ、「その製品はもう取り扱っていません」という。

ではTG5730はどこの店にもないのかと思って、《プリンターMG5730 販売店》で検索すると3件ヒットした。主要家電量販店の名前はない。山口の小売店シャングリラ、広島のショックプライスと通販のQoo10で、価格は24,800円~33,400円。 何だ、これは! TG5730はそんなに高かったのか。TG5730は全国の小売店の売り場から回収されたが、この3店は回収漏れなのか。それとも、この3店はホームページからTG5730を削除してないだけなのか。

http://kakaku.com/item/J0000017194/

こうした状況から次の推測が成り立つ。

MG5730は給紙ローラーに不具合が生じやすく、その上に価格も高すぎて、他のメーカーの製品と競争できず、キャノンは終売にする決断を下した。そして、自社在庫と販売店在庫は廃棄処分にして、価格競争力がある新機種TS5030を投入し、その販売に注力することにした。

私の場合は事故発生が保証期間の1年を過ぎていたから、私の費用で製品の交換が行われたが、保証期間内に同じクレームが発生したらどうなるか。キャノンはMG5730でなく、TS5030と無償交換するのだろうか。その場合、価格が2万円以上の製品を8千円の製品と交換することになるが、ユーザーは“安物と交換するのは怪しからん”と苦情を言うのではないか(笑い)。

なんだか、車のリコールと似ている。車のリコールはマスコミを賑わす不祥事だが、プリンタ―は価格が安いので話題性がなく、リコールは水面下でコッソリ行われているのではなかろうか。