四国の伊方原原発の再稼働が認められた。当然である。そもそも、再稼働を認めなかった昨年12月の仮処分が非常識だった。
この論争の争点は阿蘇山(熊本県)に破局的噴火が発生し、火砕流が原発を破壊させる可能性があるかどうか、というものである。地図を見ると一目瞭然だが、阿蘇山爆発による火砕流が四国に到達するには、豊後水道を通らなくてはならないが、火砕流は海水で冷却され海底に浅間山の鬼押し出しのような奇岩群を形成することで終わるのではなかろうか。
そんな超々大規模の噴火を想定するなら、別府や熊本市、福岡市に火砕流が到達する程度の大規模噴火が発生する可能性を想定すべきだ。そう考えると、北九州全域は今でも人が住むべきではない、ということになる。しかし、北九州の住民は早急に移転すべきだなどと言えば、「それは非常識だ」と猛反対に逢うだろう。「北九州は安全だが、四国西岸は危険だ」という論法は通用しない。
さらに、活火山は阿蘇山だけではない。活火山は日本列島いたるところにあるから、日本列島全体が人の住むところではない、ということになる。そういう惨事が起きる可能性はゼロではないが、それを承知で日本人は日本列島に生きてきた。
さらに、予知できない災害は噴火だけではない。地震や大津波、豪雨による山崩れなどはいつどこで起きるかわからない。もし起きたら、運が悪かったと諦めるしかない。
昨年、伊方原原発再稼働を差し止めた裁判官は何を考えていたのだろうか。これはもう笑い話の領域である。
危険だ」