2月5日付の朝日新聞から引用する(赤字)。
1月27日から始まった予算委は8日間開催された。首相が「何回も答弁しているが」「従来回答しているが」など、以前と同じ答弁だと自ら言い添える場面が目立つ。野党議員との質疑を対象に首相のこうした発言を朝日新聞が集計したところ、112回に上った。テーマ別では桜を見る会が88回、カジノを含む統合型リゾート(IR)の問題が14回と多くを占めた。過去と同じ答弁を続けることは再三あり、自ら付言しないこともある。実際の「繰り返し」答弁はもっと多い。
観桜会の件で、首相の招待客に数百人の安倍晋三後援会のメンバーが含まれていたことは、公費を自分の勢力拡大に使ったことになり、公私混同である。この件に首相が88回、同じ答弁を繰り返したのは言語道断だが、それは野党が同じ質問を88回、繰り返したことを意味する。
88回の質問者は毎回違う人なのだろうが、同じ質問をすれば同じ答弁になることは予想できるのだから、質問の角度を変えるべきではないのか。それができないなら、違うテーマを取り上げるべきである。取り上げるテーマは、ほかにいくらでもあるのだから。
頑固爺は国会中継をよく見るが、最近は「桜」に飽きて、質問が「桜」だとわかると、TVのスイッチを切る。その時の感想は「この議員はアホか。貴重な時間を浪費しやがって」である。視聴者にはアホの数を数えるチャンスはないが、朝日新聞のお蔭で、それが88人もいたことを知った。もうこれ以上増えないことを願う。
同じ答弁を予想しつつ同じ質問をすることは、野党の支持拡大につながらないばかりか、逆に野党の劣化を証明していることに気づいてほしい。