森喜朗五輪組織員会会長の発言が不適切だったとして、大騒ぎになっている。その発言とは「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は競争意識が強い」など。
女性の口数が多いことは“姦”の漢字を見てもわかるとおり、普遍的事実である。よくしゃべること自体は必ずしもネガティブな習性ではないが、この森発言はネガティブに捉えており、女性理事たちを批判していることは明らかである。だが、この発言で森氏を女性蔑視だと断じるには無理がある。
それにもかかわらず、マスコミは森発言を女性蔑視と「断定」した。その「断定」に接した人々は、森発言を女性蔑視と認識して、「五輪精神に反する」とか「会長職を辞任せよ」、「あってはならないこと」、「聖火ランナーを辞退する」などと非難した。
一方、マスコミの“女性蔑視”認定は、森発言に誤解を招く要因があったからこそで、そこは森氏も反省すべきであり、謝罪はした。
だが、森氏には“女性蔑視”をしたという認識はなく、謝罪は不本意なものだったので、態度に不貞腐れ感があり、事態を好転させるにはいたらなかった。だから、本日も大手各紙は社説で森批判を大合唱している。
では森氏が辞任すれば済むかといえば、そうでもない。五輪は中止になる可能性もあり、そんな割に合わない役割を担う人物がいるとは思えないからだ。
ここはこのバカ騒ぎが早く鎮静化することを願うしかない。