2010年11月24日(水曜日)
前作の刺身包丁の完成から、さあ~今度は何を作ろうと考えていた。そこで、映画ランボーでS・スターローンが腰ナタみたいに振るう、あのデカナイフを作ろうと、カレンダーの裏紙にデザインをした。刃渡り30cm・取っ手を加えると45cmとワクワクするほどデカイ
先生も鋼材の準備があろうからと、2日前月曜日の通勤途中の早朝6:40、作業場の機械の上に分かるように広げて置いた
携帯番号まで書いたので、鋼材の準備が出来なければ、月曜日か火曜日には返事があると思っていたが何も無いので、すっかりOKと思って水曜日を迎えた
包丁会に出席したとたん~カレンダーの裏紙の返事を見せながらの、先生の開口一番~『○○ちゃんこぎゃんた、作らせんバイこぎゃんと作って、なんすっと』さらに、それを援護するように他のインストラクターの2人も口を揃えて『ぎゃん絵のような薄さでは作れん、となると厚い鋼材~そしたら重たくて、自分の脚をぶった切るのがオチ~なんに使うと』と真面目に問うではないか
『ハア~、あのランボーのS・スターローンみたいに、ぶった切りたくて~』と正直に言った。少年の心で言ったつもりが、すでに剥げ頭のオヤジが言うと全く説得力が無く~『あ~あ~、動機が不純危ない人に、危ない物は作らせない』~始業前からヤンヤの攻撃~
ここで突っ張っても人格が疑われ破門にもなりかねないと思い~仕方なく、代替え案に準備していた『竹割りナタ』づくりを申し出た。
ところが『なにっ竹割りナタ俺は竹割りナタづくりが一番イヤ』との返事にびっくり。内心『それって、さっきの件での先生の嫌がらせ』と思ったが口には出さなかった。
理由を聞くと~『竹割りナタは、ナタ部分は良いの。問題は”口金づくり”と”柄(ツカ)づくり”、これが面倒なのよ~まあ良かたい、生徒の希望は叶えんと』~『生徒の希望は叶えんと』と、敏感に言葉尻を捕まえた『ならば、さっきのスターローンナイフは』とムッと思ったが、口に出すのは耐えた。
さて先生は適当な鋼材を見つけてきて、『刃渡りが○○cmなら、鋼材○○cm』と何やら計算。そこに温石で線を引く。釜に長い鋼材のまま焼いて~裁断機で斜めに切断
切断した短い鋼材を再び焼いて~
鍛造の開始~いつもの通り先生が先に手本をやって見せ、その後”言われた通り”自分でやってみる。写真は自分の時は撮れないので、先生のお手本
~最初は、取っ手部分を尖らせ~焼いて延ばして今度は刃の部分を形にして行く~金デコはこの様に下から挟み、熱いうちに手早く成形する
温石で、柄に入る切り取り部分を線引き~
2011年1月12日(水)
年末は色々あって出席できなかった久しぶりの包丁会~新年の挨拶をした後、作業開始~線引きしていたところを、薄いディスクカッターで切って行く~その後はグラインダーかけ
この時の火花が目に入ると、涙コロコロ目が痛くて止まらなくなるから、ゴーグルが必須アイテムその後は、バイス(万力)に挟んでヤスリをかけて仕上げる。
2011年1月19日(水)
さあ、今夜は先生が嫌がっていた、口金づくり。先生は奥から円柱のパイプを持ってきてメジャーで長さを測定。次に、こんな一方が流線型に尖った型ガネを持ち出して説明『焼いてこの型みたいに仕上げるバイ~難しかケン』
およそ4cmにカットした筒にヤスリをかけ、角を滑らかにした。
さて、冬場この作業場は5℃と寒い~先生はイットウ缶に火を焚き始めた。これで暖が取れると期待したら、燃料の廃油缶を乗せた。『油を温めるんですか寒いから僕たちの為かと~』『甘い生徒の為にそんな事する訳無いでしょ』との返事。
廃油である燃料は低温だと粘度が増して、うまくコンプレッサーに吸われないから温めるとのこと。ボーボー音を立てながら、いつもの色に釜が焼け始めた(約800℃)
先生は焼けた円筒を器用に型ガネに突っ込み、叩きだしたもっと尖らすと思ったが、これ以上叩くと折り目部分が切れやすくなるとのこと。
水砥石で綺麗に削り出した~その後は、サンドペーパーで磨きあげた。
とりあえずイメージ的にはこんな感じにハマる事になる。刃の幅と口金の幅が一致しないといけないそうだ。
2011年2月2日(水)
後半戦焼き入れ前の”刃付け”~と言っても切れるような刃になるまで研いではいけない薄いと焼き入れで欠けてしまうと言う
焼き入れ作業は、商売用の作品と一緒にまとめて、月に1回程度の期日を決めて、まとめて一緒に焼き入れをされる。今夜の刃付けはその準備。
さて、いよいよ取っ手の製作直角に切った断面の、取っ手になる木材を探してくるのが宿題だった。知り合いの大工のUさんから、正目の角材を貰う事が出来、準備できた
これを立てて、ドリルで垂直に穴を開けた
次に、先ほどの焼き入れ前の、取っ手部分だけを焼いて、穴を開けた穴に突っ込んだモクモクと煙が上がり、取っ手の尻の木口をコンコン叩き打ち込んで行った。焼く事で穴の道を開きながら入って行くので、割れが出来にくいと言うことだ
口金の大きさに合わせて、取っ手部分を削り出す作業が待っている。
後篇をお楽しみに
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