Goo・ちょき・パーで、なに作ろう!

定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

鎌の柄の交換

2023年04月02日 18時35分56秒 | 日曜大工

2023年3月30日

先日の休みでタラの芽取った時には、雑木、雑草、蔦のヤボを切り進んで、タラの木を目指していました。
その時、鎌の柄が折れたのです。




いつもどうり2合の晩酌をして、気分が良い中で、柄の取り換え作業をしました。
市販の柄は綺麗ですが、だいたい柔らかい木を加工したもので、経年劣化で負荷に耐え切れず折れたりします。




ストックの柄の材料は、薪ストーブの薪活の時に目星を付けて取って置いています。
樫、椿とありましたが、径の手ごろな椿を使うことにしました。
生垣の密植した椿は、スッと縦に伸びるのが多く、見つかりやすいです。
硬さと密度・粘りがあり、鎌などの刃物の柄に使いやすいです。
写真のは一度選定した木口から脇芽が伸びたものです。
真っすぐではありませんが、この曲がりが良いのです。
ナイフで口金の径まで削ります。




指輪のサイズを決めるかのように、口金を何度も当てて径を削ります。
口金が入りました。
やや緩く口金が深く入っていますが、鎌の中子ナカゴ(茎とも書く:柄に入る金属部分)
中子を突っ込むと、その厚みで膨らむので、それを見越しての削りです。
夜なべなんで、今夜はここまでで終わりました。




2023年3月31日

明日は休みなので、飲んだくれていても良いのですが、土曜日に実家に帰るのでこの夜も続きをしました。
口金が入りましたので、中子の入る溝切りです。
細い 引き回しノコ で真っすぐに切込みを入れますが、丸い棒なのでグラグラしないように踏んづけて固定。
真ん中を真っすぐに切込みを入れます。(刃の向きに注意)



同じ写真ではありません。
中子の厚みは約1.6ミリで、ノコの溝切りは1.2ミリでした。
0.4ミリ位溝幅を広げなければなりませんが、同じ刃の向きでは二度引きは無理です。
同じところの溝縁はなかなか切れません。
そこで、刃を逆向きにして削ぎ上げるのです。
先の溝がガイドとなり、同じ場所でも切れます。
ノコの刃は、左右に振られた『アサリ』があります。
アサリの働きは、隙間を作ってノコ引きの抵抗を減らす工夫です。
このアサリで、少しずつ溝幅を広げます。
これには、細身の引き回しノコしか出来ません。




中子がキツくもなく緩くもなく綺麗に入り、口金のフィット感も良いです。
ところで、口金の径は、わずかに違えてあります。
柄に突っ込む側がやや径が大きく、刃側が径が小さいのです。
ノギスを持っているなら計っておき、先に突っ込む側にマジックで印をつけておくことです。

いよいよ、難関作業、『目釘打ち』です。
鎌には、中子を止めるピン(目釘穴)が2つあり、グラグラしないようにピンでとめます。
これに、ジャストに打ち込むのが難しいのです。
レントゲンカメラを持っていれば、穴が狙えますが。

この写真のように、理想の位置まで中子を収めたところで、柄の先の縁に印の線引きをします。
許容範囲は、0.3ミリでしょうか?出来るだけ細い線を引きます。




また抜いて、今度は柄の上に乗せて、角度にも気を付けてさっきの細い線をピッタリ合わせます。
次に、目釘穴に鉛筆を真っすぐ突っ込んで捻じる様に印を付けます。



目釘穴と同じ位置に印が付きました。
『ここに打ち込め~!』



打ち込むピン・釘の径より小さなドリルで穿孔します。
これも真っ直ぐ垂直に、中子の金属穴まで通して穿孔します。
(垂直というのは、簡単そうで難しいのです。
たった2cm位ですが、傾いていると、中子に当たり新しい穴を開けることになります。)




予め穴を空けずにピンを打つと、柄の先が割れるので、必要な穿孔です。
一つ目の穴を空けたら、その穴に釘を通して、次の穴あけをします。
2つめがズレないテクニックですが、もう一度線を確認します。
もしズレがあればコンコン叩いて綺麗に一致させて2つ目の穴を穿孔します。
夜なべのライトの明かりが2個所とも漏れています。




鎌用のピンは市販品がありますが、手持ち在庫が無かったので、ステンレスの釘を打ち込みました。



飛び出た釘を、ミニクリッパーでカット。
叩いて曲げて抜けないようします。
自分が使うものなので、それでOKです。




二日に渡る夜なべ作業で、完成しました。



市販品の柄よりも重い柄なので、運動エネルギーは高く、凄く切れます。
あと、この形は、柄の動線・軌跡よりも刃がやや遅れて、草に当たることになります。
そうすると、斜めに草を切るので良く切れます。
写真を見て普通の真っ直ぐな柄をイメージして貰いたいのですが。
自分の正面に振りかぶった時には、草に対して真横から当たることになります。
この柄の様に、やや遅れて当たると、斜めに草に当たる良く切れる領域の角度が広く取れるようになります。

あと、皮むきしていないのは手抜きではありません。
ザラザラの樹皮は敢えて、グリップを維持するためです。




元の柄は切り詰めて、負荷の少ない草取り鎌とかの柄に流用します。
徹底的なSDGsです。



次の休みの日に、実家の 鎌棚 に収納しました。
中央のやや変形の4本の柄は、こうやって取り換えた柄です。
仲間と再会できて嬉しい様です。

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