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定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

ボブキャットの油圧シールの交換:前編

2023年04月12日 21時27分05秒 | 日曜大工

2023年2月~4月

『また油圧から、オイルが漏れだした~!』

堆肥の切り返し作業や散布になくてはならない、往年のボブキャット TCM 315
作業の時に、シリンダーを伸び縮みするロッドからたらたらピューピューと作動油が漏れるようになりました。
『どぎゃんかせんといかん!』
前回お世話になった、MSKエムエスケイ農業機械株式会社(大津町室)に、油圧シールの注文の
電話をしました。

ところが、『ボブキャットさんとは、3月で業務提携が切れて入荷できません。』という返事。
インターネットで新たな業務提携会社を調べて電話しました。
ところが『ああ、それはうちではなく、ロジスネクスト九州株式会社さんに連絡してください。』
という事で、やっとのことで新しい油圧シールの注文が出来ました。

静置していても、ブームシリンダー2本とバケットシリンダー2本からじわじわと漏れて、タイヤも脂ぎっています。




実は、油圧シールが来るまで、ぼーっとして待つ訳にはいきません。
前回の交換の時には、ピストンキャップは二人がかりで息を合わせて叩いて緩めていました。
しかし今度は一人でしなければなりません。
この2つの穴に何かを突っ込み、同時に捻じれる道具を作らねばなりません。

前回2021年8月の交換

いろいろ探していたら、水栓レンチが使えそうでした。
ちょうどロッドをまたぐし、2つの穴にもかかります。




2つの穴の距離を、ノギスで測りました。



この距離をポンチで印を付けました。



ドリルで穿孔です。



水栓レンチに空けた穴にちょうど良いボルトナットを取り付けました。
青いマジックは、ノギスのデプスバーで測った穴の深さです。




余計なボルトをディスクグラインダーでカットします。



規定の長さにカットできました。



試しに嵌めてみました。
穴により微妙に深さが違いましたが、6mmの深さは掛かるので大丈夫でしょう。




ロジスネクスト九州株式会社さんから、入荷の連絡がありました。

ボブキャット TCM 315の油圧シールキット です。
上下させるブームシリンダー2本とバケットの角度を変えるバケットシリンダー2本分。

ピストンやロッドの長さが違うだけで、油圧シールは共通です。
シールやリング7種類入った袋
を4つ買いました。
値段を聞いて驚くなかれ!
1袋14,100円×4袋 
だから、56,400円 これに、消費税。
62,040円のお買い上げとなりました。
痛い出費ですが、必要な修理です。
業者に頼めば、出張料+技術料等で10万円は超しますので、自分でやります。

そもそも2年足らずでオイル漏れが出た原因は、前回全部交換すべきところを、
写真左から3番目の変形していたワイパーシール(ロッドのゴミを綺麗にする働き)のみの交換にケチったことでした。
経年劣化ですので、全部交換が鉄則でした。




さて、この作業には作業場の確保、部品を乗せる面積のある台が必要です。
コンテナを敷いて、コンパネ板を載せ、その上に綺麗な段ボールを広げます。
分解した部品に、ゴミが付くのは厳禁です。
必要な工具がサッと取れるように、先日作った 【ツールカート】も近くに寄せました。




作業の前に、シールキットの各部への取り付け個所を事前チェックしました。
ところが、上のNo5の黒いゴムのシールと、下の写真のNo7の白いシールが間違っている事が後で判明しました。




いよいよ油圧パイプ外しです。
先ずは、前方のバケットを動かす短いシリンダーからです。
固く締めているので、なかなか緩みません。
2つのスパナを使って、やっと緩めました。




緩みながら作動油がドクドク・ドクと漏れ出てきます。
前回の分解で、油漏れでさんざん床面を汚したので、今回は作業油を受け止めるビニル袋をセットしました。




シリンダーを外します。
ソケットレンチをスピンナハンドルに取り付けて緩めます。




前方のバケットの短いシリンダーが外れました。
油受けのビニル袋が包帯のようです。




部品台に並べます。
シリンダーもボルトナットも同じ規格なので、左右全く同じなのですが、機械類の部品は経年でクセが出てきます。
左は左、右は右に取り付けるのが無難です。
カレンダーの裏に、運転席から見ての右・左を書いておきます。




今度は、角度を動かす長いシリンダーを外します。
前回と同じ失敗はしません。
というのは、バケットを上げた状態にしないと、緩めたいボルトが写真の金網の側面に降りていて、
レンチが入らないのです。
そのためには、上昇させておかなければならない。
でも、左右のシリンダー2本外すと突っ張り油圧支持がなくなるので、ガシャーンと落ちる。
(1本は外れても、2本目には1点に荷重が掛り、ボルトが抜けませんが!)
そのためには、バケットを吊るか、写真のように突っ張り柱を入れておかねばならない。




狭い所に受けネジ固定のレンチを入れての作業です。
一人作業なので後方から緩めました。
前方から緩めると、ボルトが抜けた瞬間、20kg位あるシリンダーが水平に倒れて支えきれません。
二人作業ならどっちからでも良いと思います。



こちらも同様に油圧パイプを外しました。



一人で苦戦しながら4本の油圧シリンダーが外れました。



ボルトナットも左右・前後間違えないよう配置しています。



手袋をしていても、手油でベトベトで、撮影も難航しました。
次回の後編では、いよいよシリンダーをバラシて、シールやリングの交換です。


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