2011年8月10日
実は~。8月になって先生は『8月は暑かけん、包丁会は夏休みに入る』の一言で、休止状態になっていた
もうすぐ牛刀は完成というのに、このままじゃ9月の帰省まであと1ヶ月も放置状態となる
だから、今度のお盆休み(12日から帰省予定)を見す見す逃したくないと言う事で、水曜日週経の様に岡秀の門を叩いた
意欲があっても先生が居なければ出来ないので、実は事前に電話で事情を説明していた。
先生は『あっ、水曜日、居るよ、良いよ』の軽やかな快諾
内心、『しょうがないなあ~3年目になると、生徒もだんだん我がままになるのかな』と、思っていたのかもしれない
さて、先生の気が変わらないうちに、仕上げの『ボカシ』の準備~
マスキングテープとして、ガムテープを使うが、鎬(シノギ)全面に貼り、型紙ならぬ型鉄の曲面定規を当てて、包丁の刃のカーブを線引き
カッターナイフを入れて、切れる刃の方を剥いで行く。
片面が出来るとひっくり返して、同じように貼る。
また同じように、型鉄の曲面を取り、カッターナイフを入れて、切れる刃の方を剥いで行く。これで、『ボカシ』の準備が出来た
要するに、マスキングテープのガムテープが残る背側(ミネ側)は、ボカシの磨き粉(青棒)からガードされて、2000番で磨いた鏡面が残される
次のボカシは、ワイヤーブラシに粘土を塗ったモノで、青棒で磨いた刃にさらに傷を付ける
と言っても、傷は鋼には入らずシノギ部分を白っぽく傷つける
これで、コントラストが出来、見た目の『シマリ・アクセント』が刃を鋭く見せる~まあ、最後の化粧仕上げの工程でしょうか
次は取っ手の塗装仕上げ
薄めたラッカーを3回塗り重ねて、あの薪だった樫の木の枝が、牛刀の取っ手に仕上がった。
3回目仕上げの乾燥の間、先生はゴソゴソと棚の中から包丁のケースの平面紙を3種類(底箱・蓋箱・中敷き)を取りだし、テーブルに置くと手際良く組立始めた
あっと言う間に箱の完成~『手作り鍛造の料理包丁』と書いてある~成る程、偽装表示で無い事はこのブログが証明します(笑)
どうです~ボカシの効果がハッキリ出ています
ワイヤーブラシの傷がシノギ部分は白っぽく、切れる刃は光って、コントラストのシマリが、いかにも切れそうな刃に仕上げています
取っ手の仕上がりは~どう見ても、田舎のお縁の下に押し込んであった薪の運命の樫の木とは思えない綺麗な取っ手です
刃のアップです。
まあ、難を言えば、最初の水砥石の傷が取れ切れていない~これを消すには根性が要ります。僕の場合いつまで経っても根性がたりません
見た目の鏡面ですから、切れ味には関係ない傷跡です
鋼が3mm程裏表出ていますが、この鋼を均等に刃先から根元まで裏表均等に出すのが、本当に難しいのです
日頃、市販の包丁をそんな観察する事はありませんが~自分で作ってみると、見る目が変わって来ます
果たして帰省したお盆休み~13日に妻に渡しました。
『奥さんは喜んでくれるたのでしょうか』
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