Goo・ちょき・パーで、なに作ろう!

定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

再挑戦~刺身包丁づくり

2011年04月27日 22時00分25秒 | Weblog

2011年2月23日
実は、竹割りナタと途中から同時進行的に『刺身包丁』を作ることになっていた。
この日、師匠はお休み。師匠の跡継ぎの息子さんとの雑談の中で、刺身の話から、刺身包丁の話となり、前回作った刺身包丁への心残り(不満)を言ったら~『んなら、もうちょっとデカイの今から作ったら~』で、師匠も居ないことだし、竹割りナタを作ってる途中だが、急遽リベンジの作成となった
1本目のは、刃渡り7寸:21cmで家庭的だが小振り。
やはり、9寸:27cm位のデカイのを作ってみたかった
刺身包丁は引く長さが長いと、綺麗にひと引きで切れて並べられる~短いと刃が足りなくて引き直しで身が崩れたりする~だから、9寸が作りたかったのだ
 
長い片刃の鋼材(刺身包丁は一方の全面に鋼が露出している)をそのままの長さで釜で焼き、長い鋼材を持ったまま、鍛造開始~
 
程良い長さになった所で、押切で赤く焼けた状態で切断
 

 
それを再び焼いて、鍛造を続ける~師匠の息子さんはお手本~自分がやっている時には撮影しようが無いからこんな感じでやっています
 
取っ手部分をさらに叩き延ばしたら、さしみ包丁らしくなっていく
 
縁のカタドリをグラインダーで行う。鍛造作業はこの日だけで、ここまで進んだ
 
2011年3月15日・火曜日
良く覚えていないが、写真のプロパティを見ると、どういう訳か火曜日に行っている。しかも、一人だけの参加だから、水曜日が個人的にダメで押し掛けたんだろうな自宅のバイスに挟んで、ヤスリで角をとっている。
この日は、水砥石で刃を付けている。
 
さしみ包丁は片刃だから、片方だけにを傾斜的に刃を付ける。裏のシノギ部分は、水砥石の曲面を当てての、『裏取り』で研ぐ。これで水砥石のRの窪みとなり平面ではなくなる
 
仕上げは先生に頼んだ。あんなにブリリアンカットみたいな多面体的な研ぎ面が綺麗な刃面になっていく。やはり、プロはうまい
 
研ぎで刃が付いたら、ゲンノウによるユガミ修正鋼は焼き入れをすると軟鉄よりも伸びる性質があるので、日本刀みたいなアノ反りが出来る。
片刃の刺身包丁も片面が鋼なので、持ってみて微妙に右側に反ってしまう。それを叩いて綺麗に修正していく。
 
その後は、ひたすらSPで磨き~やはり80番から120番~300~500~800~1000~1500~2000番と目を小さくしていく~これは、自宅での自習でやった
 
2011年3月23日・水曜日
2000番で、鏡の様に顔が映るようになる。先生の了解が出た
ガムテープを側面に貼って前張り準備OK
この回転するブラシに、バフ(研ぎ粒子の入った粘土)を塗り付け、刃物をさ~っと当て、仕上げの磨きをする。
そして、またまた、釜の炎に柄の部分だけを炎に当てた。
 
焼けたのを木製の包丁の柄に突っ込み、尻を金槌でトントン~これで、外れにくくなり、錆びにくいそうだ
 
どう、この切れ味~紙にひっかかりもなく、スーっと刺身みたいに短冊切りができた
 

 
う~ん、満足の出来上がり。これで、リベンジを果たせたという感じ。さあ~、明日は豪華に、サバでも開いてみるか


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竹割りナイフの製作(後篇)

2011年04月17日 23時41分47秒 | Weblog

2011年2月11~12日
『取っ手づくりは、トッテモ難しいよ~』って、先生のダジャレが何度か聞けたように、なるほど難しい
口金を叩いて、わざと型を付けた。口金の厚みの内側の細長いハート型が残す部分
ちなみに刃を入れて見ると、木が挟まる部分は厚い所でも2mmくらいしかない
 
ともかく、削っていくしかない。チビリチビリと割って、切って、近づけて行くしかない
 
帰省の時も持ち帰って続けた。赤鉛筆を口金の内側に塗り付け、まだキツイ取っ手に押し込む~そうするとキツイ部分に色が付く
 
そこをサンドペーパーで削り取る~これを繰り返し、緩すぎず堅すぎずにキッチリと収まった
取っ手自体の形も整えた。握った時のグリップのつもりで指の型に削り込んだ~ところがこれがとんだ結末となった
 
2011年2月16
次の包丁会で、ハマった口金とグリップ付きの取っ手を見せるやいなや~『なんコレ竹割りナタの取っ手は、こぎゃんとじゃダメ~使えない~口金の形に合わせて、なだらかに段差なくせんと、これじゃ竹は割られんバイ~カンナで削りフラットに~』
ということで、バイスに挟んでカンナをかけた。せっかくのグリップは、カンナのクズと
消えた(泣)
 
こんな感じに、口金の形の延長の形になった。
これで、刃が付いたら完成だ。
 
2011年3月9
 年度末とあって、なかなか出席できなかった。さて、その間に焼き入れがされていて、いよいよ今夜は刃を付ける

久しぶりの水砥石~刃を付けるのは本当に難しい。合刃なので、両刃同じように研がねばならないが~回転する水砥石は向こうに引っ張るし、それをこっちに引っ張りながら押さえ付ける~安定しないと角度は滅茶苦茶になるし。『いつまで上手にならんとだろかこーやってガッチリ押さえて~』仕上げは、先生に任せた。
 
サンドペーパーで、80番から始めた~150番で時間となった。
 
次の夜も、次の夜も食後に磨きを続けて、2000番までやり遂げた。顔も映るし、切れ味も完成した
 
2011年3月23
仕事では異動内示も済んだが、異動はなかったので、こうして参加している。さて、いよいよ完成の日。クイックボンドAとBを混ぜて、取っ手の穴に流し込み刃を接着剤で固定。

 
刃にはニスを塗って、乾くのを待った
 
家に持ち帰って、観賞会(笑)
 

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竹割りナイフの製作(前篇)

2011年04月12日 23時19分47秒 | Weblog

2010年11月24日(水曜日)
前作の刺身包丁の完成から、さあ~今度は何を作ろうと考えていた。そこで、映画ランボーでS・スターローンが腰ナタみたいに振るう、あのデカナイフを作ろうと、カレンダーの裏紙にデザインをした。刃渡り30cm・取っ手を加えると45cmとワクワクするほどデカイ




先生も鋼材の準備があろうからと、2日前月曜日の通勤途中の早朝6:40、作業場の機械の上に分かるように広げて置いた

携帯番号まで書いたので、鋼材の準備が出来なければ、月曜日か火曜日には返事があると思っていたが何も無いので、すっかりOKと思って水曜日を迎えた
包丁会に出席したとたん~カレンダーの裏紙の返事を見せながらの、先生の開口一番~『○○ちゃんこぎゃんた、作らせんバイこぎゃんと作って、なんすっと』さらに、それを援護するように他のインストラクターの2人も口を揃えて『ぎゃん絵のような薄さでは作れん、となると厚い鋼材~そしたら重たくて、自分の脚をぶった切るのがオチ~なんに使うと』と真面目に問うではないか
『ハア~、あのランボーのS・スターローンみたいに、ぶった切りたくて~』と正直に言った。少年の心で言ったつもりが、すでに剥げ頭のオヤジが言うと全く説得力が無く~『あ~あ~、動機が不純危ない人に、危ない物は作らせない』~始業前からヤンヤの攻撃~



ここで突っ張っても人格が疑われ破門にもなりかねないと思い~仕方なく、代替え案に準備していた『竹割りナタ』づくりを申し出た。
ところが『なにっ竹割りナタ俺は竹割りナタづくりが一番イヤ』との返事にびっくり。内心『それって、さっきの件での先生の嫌がらせ』と思ったが口には出さなかった。
理由を聞くと~『竹割りナタは、ナタ部分は良いの。問題は”口金づくり”と”柄(ツカ)づくり”、これが面倒なのよ~まあ良かたい、生徒の希望は叶えんと』~『生徒の希望は叶えんと』と、敏感に言葉尻を捕まえた『ならば、さっきのスターローンナイフは』とムッと思ったが、口に出すのは耐えた。

  

 

さて先生は適当な鋼材を見つけてきて、『刃渡りが○○cmなら、鋼材○○cm』と何やら計算。そこに温石で線を引く。釜に長い鋼材のまま焼いて~裁断機で斜めに切断
切断した短い鋼材を再び焼いて~

 

鍛造の開始~いつもの通り先生が先に手本をやって見せ、その後”言われた通り”自分でやってみる。写真は自分の時は撮れないので、先生のお手本

 

 

~最初は、取っ手部分を尖らせ~焼いて延ばして今度は刃の部分を形にして行く~金デコはこの様に下から挟み、熱いうちに手早く成形する



温石で、柄に入る切り取り部分を線引き~

  

2011年1月12日(水)
年末は色々あって出席できなかった久しぶりの包丁会~新年の挨拶をした後、作業開始~線引きしていたところを、薄いディスクカッターで切って行く~その後はグラインダーかけ

 

この時の火花が目に入ると、涙コロコロ目が痛くて止まらなくなるから、ゴーグルが必須アイテムその後は、バイス(万力)に挟んでヤスリをかけて仕上げる。

 

2011年1月19日(水)
さあ、今夜は先生が嫌がっていた、口金づくり。先生は奥から円柱のパイプを持ってきてメジャーで長さを測定。次に、こんな一方が流線型に尖った型ガネを持ち出して説明『焼いてこの型みたいに仕上げるバイ~難しかケン

 

およそ4cmにカットした筒にヤスリをかけ、角を滑らかにした。

 

さて、冬場この作業場は5℃と寒い~先生はイットウ缶に火を焚き始めた。これで暖が取れると期待したら、燃料の廃油缶を乗せた。『油を温めるんですか寒いから僕たちの為かと~』『甘い生徒の為にそんな事する訳無いでしょ』との返事。

 

廃油である燃料は低温だと粘度が増して、うまくコンプレッサーに吸われないから温めるとのこと。ボーボー音を立てながら、いつもの色に釜が焼け始めた(約800℃)
先生は焼けた円筒を器用に型ガネに突っ込み、叩きだしたもっと尖らすと思ったが、これ以上叩くと折り目部分が切れやすくなるとのこと。

水砥石で綺麗に削り出した~その後は、サンドペーパーで磨きあげた。

 

とりあえずイメージ的にはこんな感じにハマる事になる。刃の幅と口金の幅が一致しないといけないそうだ。

 

2011年2月2日(水)
後半戦焼き入れ前の”刃付け”~と言っても切れるような刃になるまで研いではいけない薄いと焼き入れで欠けてしまうと言う
焼き入れ作業は、商売用の作品と一緒にまとめて、月に1回程度の期日を決めて、まとめて一緒に焼き入れをされる。今夜の刃付けはその準備。

 

さて、いよいよ取っ手の製作直角に切った断面の、取っ手になる木材を探してくるのが宿題だった。知り合いの大工のUさんから、正目の角材を貰う事が出来、準備できた
これを立てて、ドリルで垂直に穴を開けた



次に、先ほどの焼き入れ前の、取っ手部分だけを焼いて、穴を開けた穴に突っ込んだモクモクと煙が上がり、取っ手の尻の木口をコンコン叩き打ち込んで行った。焼く事で穴の道を開きながら入って行くので、割れが出来にくいと言うことだ

   

口金の大きさに合わせて、取っ手部分を削り出す作業が待っている。
後篇をお楽しみに

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