2018年3月上旬
2月下旬、職員のMさんが、突然新聞紙に巻いたナイフを広げて見せた。
彼女とは球磨の職場時代が一緒で、人吉市の鍛冶屋『岡秀』の『包丁会』の同じメンバーだった。
彼女が先に異動して8年間、当時の2010年3月の新聞紙に巻いたまま仕舞い込んでいたという。
道具も無いことから、どうしようもないところで、再び同じ職場になった僕に、ヘルプを求めてきた訳です。
これは、8年前一緒に作っていた僕のナイフで、完成イメージはこんな感じです。
ヒルト(ツバ)を付け、柄の板(ブビンガ材)を乗せると、こんな感じになります。
先ずは、グラインダーでヒルトを削り出します。
柔らかい真鍮のヒルトは、あっという間に削れます。
8年前は、これをベルトサンダーでやってもらい、100番くらいのサンドペーパーから、500番、1000番と仕上げていったので、ヒルトだけで手は金属粉で真っ黒になり時間もかかっていました。
グラインダーで削れない部分は、小さなヤスリを使いました。
2枚のブビンガ板は、接着剤と、真鍮のピンでとめますがその穴空けです。
『岡秀』では、卓上ボール盤のドリルで一気に穿孔していまいしたが、こんな感じでインパクトドライバーにドリルをつけてするしかありません。
2枚の板の穴がずれないようにするのがなかなか気を遣います。
接着剤を塗り、貼り合わせます。
まだ接着剤が固まらないうちに穿孔した穴に真鍮棒を通し、金切り鋸で切り取ります。
真鍮棒が2カ所で貫通したと言うことは、ズレはないということです。
バイス(万力)やクランプを使って圧着し、一晩放置しました。
次の日、2枚のブビンガ板は、茎(なかご=取っ手部分)にしっかり接着されていました。
グリップに合わせて、角張ったブビンガ板を大まかに削っていきます。
省力化のため、グランダーで丸みをつけます。
このブビンガ削りも、8年前はバルトサンダーで大まかにやってもらい、100番くらいのサンドペーパーから始め、500番、1000番と仕上げていったので、木粉だらけになり時間もかかっていました。
これから、先はMさんが自分で仕上げることが出来ますので、仕掛品ですがこれで渡すことにしました。
サンドペーパーで、500番、1000番と数段階に磨き、塗装をすると綺麗に仕上るはずです。
刃は2000番で鏡面仕上げにします。
上の写真:8年間使い込むと愛着が出てきます。
彼女も一生モノに仕上げてもらいたいと思います。
最初に作ったナイフ(2009.10)
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