2020年6月から7月16日
今年の梅雨は線状降水帯が熊本県に異常な大雨を降らせました。
研修生の露地ほ場である畑(北側ほ場)はこのとおり、低いところは『ガンブリ』と水を湛え、耕作にも影響を出していました。
この畑の経緯:2016年(平成28年)4月14日と16日に発生した熊本地震では、熊本県立農業大学校にも多大な被害が発生しました。
また東海大学農学部(阿蘇キャンパス)では施設・農地も使えなくなっていました。
農業大学校では自校の復旧もありましたが、支援策を講じて学業講座を支援・開設すると共に、急遽東海大学学生の実習圃場として北側の原野を開墾し準備しました。
その様な畑で、まだ今日でも十分に熟畑(じゅくばた)となっていません。
『どぎゃんかせんといかん!』
『掘り割って、塩ビ感管を埋(い)けましょう!』
と言う事で、直径10cm×長さ4m×3本を購入しました。
熊本県下に大規模な災害が出る前のことです。
ちょっとした梅雨の晴れ間を逃さず、K先生はミニユンボで掘り割り明渠を通しました。
ここは黒ボク土壌ですが、踏み固めると固い固い!
機械の力で、見事に明渠が貫通しました。
さて、塩ビ管を下ろして総延長12mに繋げました。
4m一本でも重い!
溝に下ろして、水準器で畑側を高く、排水先の右側を低く、気泡が画面左側に来るように溝さらえをしなければなりません。
ところがこの後、バケツをひっくり返した様な大雨になり作業を中止して逃げ帰りました。
3日位連続で雨にたたられてから、恐る恐る見に行ってみました。
『池になっているかも?』と心配していましたが、1滴も滞水がありません。
それに!『なんとまあ~!』
3本繋いだ塩ビ管、おそらく50~60キロになる塩ビ管が、下流へ120cmも流されて居るではありませんか!
おまけに凸凹の溝底も綺麗に均され、しかも自然と下流へ低く傾斜が付いていました。
明らかに流された形跡で、余分に掘った溝に乗り上げて居ました。
大雨・水の力に驚くと共に、水がやってくれた『溝さらえ』で一つ楽をしました。
7月16日
やっと晴れ間が見えましたので、塩ビ管を埋めることにしました。
ミニユンボの均し板で押して貰いました。
埋まった溝上には、剥いでいた芝を乗せていきます。
芝の鎮圧も、キャタピラで踏んで貰いました。
排水口付近の形を整え、平スコップで叩き固めました。
何もしないなら膝の高さまで冠水し、上の畦まで越流していたハズです。
左下のは、昨年の冠水で収穫を諦めたジャガイモの生き残りです。
こちらは排水出口のパイプ下に、土瑠の穴を掘っているところです。
流された作土を溜め、後で畑に戻す穴です。
水は流れます。
グレーチング(溝蓋)が無いので、応急の落ち込み防止の竹・イボダケを立てました。
冒頭写真の様に、何もしなければ今年は特に、この位置のカンショは『ガンブリ』と冠水し、腐れていたことでしょう。
ここはこれで大丈夫です。
もう一角はこのとおり、今年も満々と水を湛える畑と化していました。
来週くらいは梅雨明けしそうですが、ミニユンボがあるうちにと、大きな畦を掘り割り、明渠だけでもと掘りました。
僕らKKコンビは、いつまで働くか分かりませんので、ミニユンボが操作できる後継者の育成です。
塩ビ管の購入が出来ていませんが、鍬底層から掘っていますので、畑の滞水・冠水は無くなるハズです。
また、次の雨で自然と排水出来る傾斜が出来ると思います。
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