Goo・ちょき・パーで、なに作ろう!

定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

ボブキャット TCM 315 電装レストア

2021年07月29日 23時03分47秒 | 日曜大工

2021年3月

2020年、夏、近所のNさんの親戚の農家から、10年くらい動いていないボブキャットTCM315の存在を教えてもらいました。
『修理出来るなら、タダであげるよ!』で、とある休日にバッテリーから七つ道具を積み込んでに飛んで行きました。
長い事動かしていないディーゼルエンジンの復活には苦労しました。
でも、幸いにその日のうちに無事に動くようになりました。

それまで人力でフォークやスコップで切り返し作業をしていた堆肥作りは、ボブキャトでの機械作業となりました。



定期の切り返し作業に、大量の有機物は土に戻っていきました。



4月
動きはするものの、TCM315は古い機種です。
あちこちにサビが目立っていました。
レストアしたいところはたくさんありましたが、先ずは見かけのサビ。

これはバックミラーです。
鏡の受けが錆びだらけでしたので、錆を取り綺麗にすることにしました。
普通なら油性ペンキ等で塗るのが簡単ですが、錆の浮き上がりが心配でした。
そこで、ビニルを炎で溶かし、ポトポト落ちる融解ビニルで全面被覆することにしました。



錆が浸食し穴あき箇所もありましたが、ドロドロビニルで埋め込みました。



次は、2つのライトです。
夜なべ作業をすることはおそらくありませんが、ここも錆の浸食が進んでいました。
ワイヤー回転ブラシでジャンジャン磨いて錆を落としました。



錆を落とした丸いレンズの縁金を黒のスプレーで塗装。



受けの黒球も綺麗になりました。



乾いた口金を取り付けて完成です。



5月
さて、今度はちょっと厄介なコントロールボックスです。
アルミ製のボックスですが、アルミには白い錆が吹いて、やはり凸凹の浸食が始まります。
見た目の綺麗さレストアではなく、照明が点かない(スイッチが錆びてビクとも動かない)、ホーンが何かの拍子に突然鳴り出し、近所の注目を浴びてしまう。
等の問題があり、配線も調べなければならなかったからです。



両端の、長いボルトの固定を外すのにも、車体下のナットが錆びていて困難極めました。
配線関係は複雑なために、『この赤線をこの白線へつなぐ』とか記憶しきれません。
完全に元に戻すためには、スマホのカメラで、要所ごと何枚も記録しての配線分解です。



全部ばらしました。
これらのネジ類、結線部分のサビ、腐食を全てサンドペーパーで綺麗に磨き掃除しました。



ボックスは、ひたすら錆と古い塗装を磨き落としました。



白のペンキを持たなかったので、赤のスプレーで塗装しました。



さて、照明が点かない原因のスイッチボックスのレストアです。
ともかくスイッチが錆びてビクとも動かない、引き出し押し込み式のスライドスイッチを直さないといけません。



金属爪をこじ開けて、中の様子が見えました。
三角3点の端子板が、陰極端子台に接触する仕組みですが、緑青(ロクショウ:銅のサビ)と変質グリスの膜で通電状態ではありませんでした。
それに、引き出し押し入れする軸が本体と錆びついて、5-56を吹き付けても、力ずくでもビクとも動きません。



時間はかかりますが、食酢と重曹による、浸漬錆び取りをしました。
その間は、畑仕事です。



半日くらい浸漬して、コンコンと衝撃を与えているとやっと動き始めました。
軸が引き出せたら、サンドペーパーで軸と軸受けを磨いて、浸漬した全部を綺麗に水洗いして酸を洗い流し、オイルを塗ってスムーズなスイッチングが出来るようになりました。
これだけで、丸一日かかりました。



今度は、各部の電極接続カプラーのリニューアルです。
プラスチック製カプラーは長く紫外線に晒されて可塑性を無くし、ポロポロと砕けるありさまです。
これでは雨水等の酸性雨の侵入で、電極の接触不良になります。





電極もカプラーも安いものです。
ヒューズ(30A)はもしもの配線ミスによる過電流で切れた場合を想定しての、予備買いです。
電極関係は面倒な作業ですが、ひとつずつ不安箇所を全て排除していくしかありません。



新品同様になりました。
左手の擦り傷は、回転するワイヤーブラシによる擦過傷で、こんなの毎度のことです。



自分の部屋にこもり、夜な夜なの結線作業です。
デジカメの映像を頼りに、1カ所も間違うことなく?
配線を組み立てました。




綺麗な真っ赤なコントロールボックスになりました。



結論を書いていませんが、後日取り付けてスイッチを入れると、無事にボブキャットは動き、照明も眩しく灯りました。
次は本命の、油圧シリンダーからの作動オイル漏れの修理を紹介します。

②油圧シリンダーの作動油漏れ

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