この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

はてしない物語。

2005-10-05 22:59:09 | 読書
ミヒャエル・エンデ原作の傑作ファンタジー小説『はてしない物語』の続編が、というか番外編になるのかな、エンデの母国であるドイツで出版されたとのことです。こちら。
正直なんだか複雑な心境ですねー。
作者が志半ばで夭逝し、その遺志を継いで残された人たちが作品を完成させる、というならまだしも、『はてしない物語』自体はきちんと完結した一つのお話なので、エンデ以外の人の手で物語をつむいで欲しくないというのが本音です。
シェア・ワールドというんですかね、正直言ってそれって物語の基本設定や世界観を自分で考えるのが面倒なだけじゃないの?なんて意地悪なことを思ってしまいます。
とはいえ、手塚治虫の『鉄腕アトム』を下敷きにした、現在ビックコミックオリジナルで連載中の浦沢直樹の『PLUTO』は掛け値なしの傑作ですし、必ずしもシェア・ワールドがダメというわけではありません。
要は、こちらの想像する以上のものを『はてしない物語』の続編を執筆した人たちが提供してくれればよいだけの話なんですが、、、エンデの創作力に劣らぬ作家がそうそういるとも思えないんですよね。
しかも執筆したのは総勢で六人と聞きますし。
かなり不安です。
ま、結局のところ日本版の出版までは、『はてしない物語』の続編が世紀の傑作なのか、それとも個人の栄誉を踏みにじる愚作なのかの結論は出せないんですけど。

このニュースを耳にして、久しぶりに『はてしない物語』をざっとですが読み返して、やっぱりファンタジーっていいなぁ、いつかは自分もこの手のファンタジー小説を書いてみたいものだなぁ、そう思いました。
コメント (3)
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