この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

時をかける少女。

2007-05-01 23:56:05 | 日常
 細田守監督、『時をかける少女』、DVDにて鑑賞。

 最近アニメ映画を観てもちっとも面白いと思うことがなくなって、具体的に何を見て面白いと思わなかったかというと『パプリカ』とか『鉄コン筋クリート』とか、そーゆーの、あれ~、自分っていつの間にアニメが嫌いになっちゃったんだろう?なんてネガなこと考えたりしてたんですが、さすがにこれは面白い!って思っちゃいましたね、『時をかける少女』。
 上手くいえないんですけど、最近のアニメ映画に魅力を感じなくなっていたのはあまりに絵が綺麗になってしまったから、かもしれません。例えば実写映画でヒロインが可愛いなと思えるのは、何気ない仕草だったり、ふとした瞬間に見せる笑顔だったり、もしくは涙だったり、とにかく瞬間の何かに心を奪われるからだと思います。
 現実的にいって人は二十四時間営業スマイルを浮かべているわけにはいかないし、またいつでもブロマイドにしてオッケーよ♪ってわけにもいかない。
 でもこれがアニメになると、作り手がよしヒロインにはすべてのカットで最高の顔をさせてやろうとでも思うのか、金太郎飴を切るかのごとく、どのシーン、どのカットでもそのままヒロインの顔がブロマイドに流用出来るんじゃないかってぐらい魅力的にすることが可能なんです。いや、実際それってすごいことで金掛かってんな~とは思うけど、でもそれだと自分は見ていてもドキッとすることもないし、魂を奪われることはない、萌えることもまたない。
 何ていうんでしょうかねぇ、動きのメリハリっていうか、一瞬の美というか、CG技術の発達のせいでしょうか、最近のアニメの作り手はそういうのがわかってない。
 本作のヒロインのまことはあるシーンではへちゃむくれてて、別のシーンではムスッとしていて、また別のシーンではほげ~と間抜け面を浮かべていて、とにかくいつでもどこでも可愛いっていうわけじゃない。
 でもだからこそ跳躍シーンでの彼女の美しさにハッと息を飲み、思わず目を奪われるんだと思います。
 久しぶりにアニメを見た!!っていう気分になれました。お薦めです。
コメント (4)
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