アレファンドロ・ロサーノ監督作、『カクタス・ジャック』、DVDにて鑑賞。
Amazon.co.jpの商品説明にはこうあります。
「メキシコで5人に1人が観て大ヒットを記録し、タランティーノにオマージュを捧げたスタイリッシュ・バイオレンス・アクションムービー。」と。
嘘です。嘘ピョンちゃんです。
まず「タランティーノにオマージュを捧げた」っていうのがどこら辺がやねん!ってツッコミを入れたくなります。実際に監督のロサーノが何かのインタビューでそういった発言をしたんでしょうか?新進気鋭の若手監督の作品にはとりあえずタランティーノの名前を出しとけ!みたいな配給会社の意図が見え隠れします。まぁ暴力性な描写はタランティーノに通じるものもありますが、本作のティストでいえばむしろメキシコのガイ・リッチーといった方がピッタリきます。ボンクラどもが自らに降りかかった災難に小さな町を右往左往するっていうプロットはまんまガイ・リッチーの長編デビュー作『ロック、ストック&トゥ・スモーキング・バレルズ』ですしね。
「スタイリッシュ・バイオレンス・アクションムービー」というジャンルも完全にハッタリかましてます。
いやバイオレンスってところだけはその通りだけど、アクションと聞いて、え?この映画にアクションシーンってあったっけ?って首をひねりたくなります。まぁ確かにアステカスタジアムのカーチェイスシーンは目が点になっちゃったけど、だからといってあれで本作はアクション映画なのだ、っていわれてもなぁ。ちょっと違う気がします。
さらにスタイリッシュという言葉の響きから受けるスマートさはこの作品には微塵もありません。全然スマートじゃない。とはいえスマートさの欠落こそが本作の最大の魅力なのかもしれないですけどね。
ともかくジャンルでいえば(やたらめったら陽気で暴力的なメキシコ人たちが繰り広げる)「クライム・コメディ」と言ったところでしょうか。
コメディとしての出来はというと決して悪くはないです。むしろよい。
登場人物が揃いも揃ってヘンな連中ばかりなんですが、そのヘンさ加減がツボにはまれば相当おかしいと思います。
さらにそのヘンなキャラたちが、ある者は目的を果たそうと躍起になり、ある者は事を穏便に済ませようとするんですが、彼らの行動と努力がことごとく裏目、裏目の結果をもたらして、その予想外の展開がまたすごくおかしいんです。
ただ、、、登場人物の一人、掃除夫のチーノの悲惨さが途中からコメディとして笑える範囲を逸脱してくるんですよね。自分の息子であるボッチャから暗黒街の大物カボスと間違えられて拉致誘拐されるっていうシチュエーションは笑えるんですけど、そこから先、無邪気に笑っていいものかどうか、悪趣味を自認する自分でもドン引きしちゃう展開なのでフツーの人はどうなのかなぁ、笑えるのかなぁ?
とはいえ、長編デビュー作でこれだけパワーのある作品を撮れたら大したものだと思います。監督のアレファンドロ・ロサーノはそれこそ将来タランティーノやガイ・リッチーと肩を並べる日が来るのかもしれません。
Amazon.co.jpの商品説明にはこうあります。
「メキシコで5人に1人が観て大ヒットを記録し、タランティーノにオマージュを捧げたスタイリッシュ・バイオレンス・アクションムービー。」と。
嘘です。嘘ピョンちゃんです。
まず「タランティーノにオマージュを捧げた」っていうのがどこら辺がやねん!ってツッコミを入れたくなります。実際に監督のロサーノが何かのインタビューでそういった発言をしたんでしょうか?新進気鋭の若手監督の作品にはとりあえずタランティーノの名前を出しとけ!みたいな配給会社の意図が見え隠れします。まぁ暴力性な描写はタランティーノに通じるものもありますが、本作のティストでいえばむしろメキシコのガイ・リッチーといった方がピッタリきます。ボンクラどもが自らに降りかかった災難に小さな町を右往左往するっていうプロットはまんまガイ・リッチーの長編デビュー作『ロック、ストック&トゥ・スモーキング・バレルズ』ですしね。
「スタイリッシュ・バイオレンス・アクションムービー」というジャンルも完全にハッタリかましてます。
いやバイオレンスってところだけはその通りだけど、アクションと聞いて、え?この映画にアクションシーンってあったっけ?って首をひねりたくなります。まぁ確かにアステカスタジアムのカーチェイスシーンは目が点になっちゃったけど、だからといってあれで本作はアクション映画なのだ、っていわれてもなぁ。ちょっと違う気がします。
さらにスタイリッシュという言葉の響きから受けるスマートさはこの作品には微塵もありません。全然スマートじゃない。とはいえスマートさの欠落こそが本作の最大の魅力なのかもしれないですけどね。
ともかくジャンルでいえば(やたらめったら陽気で暴力的なメキシコ人たちが繰り広げる)「クライム・コメディ」と言ったところでしょうか。
コメディとしての出来はというと決して悪くはないです。むしろよい。
登場人物が揃いも揃ってヘンな連中ばかりなんですが、そのヘンさ加減がツボにはまれば相当おかしいと思います。
さらにそのヘンなキャラたちが、ある者は目的を果たそうと躍起になり、ある者は事を穏便に済ませようとするんですが、彼らの行動と努力がことごとく裏目、裏目の結果をもたらして、その予想外の展開がまたすごくおかしいんです。
ただ、、、登場人物の一人、掃除夫のチーノの悲惨さが途中からコメディとして笑える範囲を逸脱してくるんですよね。自分の息子であるボッチャから暗黒街の大物カボスと間違えられて拉致誘拐されるっていうシチュエーションは笑えるんですけど、そこから先、無邪気に笑っていいものかどうか、悪趣味を自認する自分でもドン引きしちゃう展開なのでフツーの人はどうなのかなぁ、笑えるのかなぁ?
とはいえ、長編デビュー作でこれだけパワーのある作品を撮れたら大したものだと思います。監督のアレファンドロ・ロサーノはそれこそ将来タランティーノやガイ・リッチーと肩を並べる日が来るのかもしれません。