映画を観た帰り、キャナルから天神まで、裏通りを歩いた。
初めての路、見たことのない街並み、すぐに方向感覚を失い、自分がどこにいるのか、どこに向かっているのか、わからなくなる。
だがそれも悪くない。
迷子になるというのはいわばお手軽な冒険だ。
ドラゴンやゴーストは出てこずとも、ちょっとしたスリルを味わうことが出来る。
今宵、この冒険の果てには何があるというのか。
時刻は夜の八時、少しばかりお腹が空いてきた。
上手い具合に行く手に食事を出す店が見えた。
しかしながら少しばかり躊躇する。
何しろここは裏通り、店があるのが不思議なくらいの人気のなさなのだ。
だが、これは冒険なのだ。エイヤ、と自分を鼓舞して店に入る。
店の中はそれほど広くない。
そして思っていたよりも客が多い。
客の中にゴーストやリザードマンはいないようだった。
メニューを渡されるが、何を注文してよいか、わからない。
いや、メニューは日本語で書かれていたのだが、書かれてある料理名が聞いたこともないものばかりだったのだ。
店のお薦めのパスタである「パッケリオンドゥラーティーチだらのトマトソース」と「パッパルデッレ牛テールのヴァッチナーラ風」のうちどちらを注文するか迷い、それほど深い理由もなく後者を注文する。
発音できない料理を注文したのはたぶんこれが初めてだ。

そしてこれが「パッパルデッレ牛テールのヴァッチナーラ風」である。
ふむ、美味い…。
最近、大名や天神でパスタを食す機会が多かったのだが、申し訳ないが、それらの店とは段違いの美味であった。
完食後、満ち足りた気持ちで店を後にする。
裏通りにこれほどの店があったのか…。
人生にはまだまだ発見も多い。
一つ残念なのは、散々道に迷った挙句たどり着いた店なので、どこにあるのか、さっぱりわからないということだ。
いつかまたあの店に行くことがあるのか、それは冒険の神のみぞ知っている。
初めての路、見たことのない街並み、すぐに方向感覚を失い、自分がどこにいるのか、どこに向かっているのか、わからなくなる。
だがそれも悪くない。
迷子になるというのはいわばお手軽な冒険だ。
ドラゴンやゴーストは出てこずとも、ちょっとしたスリルを味わうことが出来る。
今宵、この冒険の果てには何があるというのか。
時刻は夜の八時、少しばかりお腹が空いてきた。
上手い具合に行く手に食事を出す店が見えた。
しかしながら少しばかり躊躇する。
何しろここは裏通り、店があるのが不思議なくらいの人気のなさなのだ。
だが、これは冒険なのだ。エイヤ、と自分を鼓舞して店に入る。
店の中はそれほど広くない。
そして思っていたよりも客が多い。
客の中にゴーストやリザードマンはいないようだった。
メニューを渡されるが、何を注文してよいか、わからない。
いや、メニューは日本語で書かれていたのだが、書かれてある料理名が聞いたこともないものばかりだったのだ。
店のお薦めのパスタである「パッケリオンドゥラーティーチだらのトマトソース」と「パッパルデッレ牛テールのヴァッチナーラ風」のうちどちらを注文するか迷い、それほど深い理由もなく後者を注文する。
発音できない料理を注文したのはたぶんこれが初めてだ。

そしてこれが「パッパルデッレ牛テールのヴァッチナーラ風」である。
ふむ、美味い…。
最近、大名や天神でパスタを食す機会が多かったのだが、申し訳ないが、それらの店とは段違いの美味であった。
完食後、満ち足りた気持ちで店を後にする。
裏通りにこれほどの店があったのか…。
人生にはまだまだ発見も多い。
一つ残念なのは、散々道に迷った挙句たどり着いた店なので、どこにあるのか、さっぱりわからないということだ。
いつかまたあの店に行くことがあるのか、それは冒険の神のみぞ知っている。