この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『アリス・クリードの失踪』、さらば、ソラリアシネマ。

2011-08-25 23:21:24 | 新作映画
 J・ブレイクソン監督、『アリス・クリードの失踪』、8/14、ソラリアシネマにて鑑賞。2011年25本目。


 ソラリアシネマが閉館されるそうです。
 正確には親会社の西鉄が映画館経営に見切りをつけたので、事業を引き継ぐ企業を探しているところらしいのですが、フキョー、フキョーと大日本フキョー教が日々熱心にフキョー活動に邁進してる昨今ではそうそうそんな奇特な企業が現れるとは思えません。
 ソラリアシネマもこのままでは年末には閉館されてしまうでしょう。

 ソラリアシネマ、正直捉えどころのない映画館でした、いや、映画館です。
 シネコンというにはスクリーン数が少ないし、かといってミニシアターという趣きではないですしね(自分の中でミニシアターといえばやっぱりシネテリエ天神が思い浮かぶ)。館内が小奇麗すぎる。
 上映される映画のラインナップも子供向けのアニメ作品もあれば、本作のような玄人向けの渋いサスペンス映画もあるし、そういえば『SAW』の第三作もここで観たんじゃなかったかなぁ。
 どういう客層を狙っているのか、よくわからない。

 でももちろん、潰れるのは如何にも惜しいです。
 シネテリエ天神、シネ・リーブル博多という二大ミニシアターに続いて、ソラリアシネマまで閉館して、福岡に映画館がシネコンしかなくなったら、福岡は映画文化が絶えてしまうんじゃなかろうかって危惧してしまいます(まぁまだKBCシネマがあるけどね)。
 地元の財界の人たちはそこらへんのことは何も思わないのかなぁ。
 映画館がシネコンしかないのに、福岡をゲーム産業の拠点にしようなんて自分にはお笑い草でしかないのだけれど。

 さて、福岡の映画界を憂えるのはそれぐらいにして。

 『アリス・グリードの失踪』、面白かったです。
 エンディングを迎えたとき、タイトルの符合にニンマリしました。
 J・ブレイクソン、これが初監督作品らしいのですが、充分及第点を与えてよいと思います。

 ただ、完璧か?というとそういうわけではなかったです。
 本作では人質のアリスの監禁場所がアパートと廃工場の都合二ヶ所あるのですが、純粋に犯罪計画として考えた場合監禁場所は廃工場の方だけで充分じゃないの?と思っちゃいました。
 人質を移送させるだけでもひどくリスクを負いますからね。

 また、本作では登場人物が人質のアリスと、誘拐犯のダニーとヴィックの計三人しかいないのですが(本当に三人しかいない。エキストラすら一人もいない。)、この三人が三人とも、ここで油断をしたら絶対にいけないだろう、というところで油断するんですよ。
 おいおい、そこで油断するのかよ、と観ていてツッコミを入れたくなりました。

 まぁもちろん、監禁場所が二ヶ所ないと、そして三人が三人とも油断しないと、お話が進まないんですけどね。
 大作映画でツッコミどころが満載なのはあまり気にしないんですけど、こういった、純粋に脚本で勝負!!みたいな映画だとやけに気になってしまいます。

 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。


ps.コメントへのレスがすっかり滞っていて申し訳ありません。長くサボっていたらレスの仕方もよくわからなくなってしまって…。今週末には必ずレスをしますのでもう少しだけ時間をください。
コメント
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