この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

エジソンって案外嫌な奴だった。

2012-02-14 22:09:05 | 蘊蓄・雑学
 本屋に置いてあった週刊漫画誌でトマス・エジソンが取り上げられていて、どんなものか興味があったので手に取ってみたのですが、彼に関するごく上っ面のことしか書いてなかったので、そのまま棚に戻しました。

 先に断わっておきますが、自分は別にエジソン研究の専門家というわけではないし、アメリカ近代史に詳しいというわけではありません。
 ここから先に書くことは、自分がトリビア本やwikiなどで仕入れたネタであり、絶対的な史実というわけではありません。
 そういう説がある、そういう見方がある、という程度に考えておいてください。

 トマス・アルバ・エジソン、歴史上最も有名な発明家であり、彼の残した格言「天才は1%のひらめきと99%の汗」から努力する天才というイメージがありますが、自分の知るエジソンは若干それと違います。
 エジソンは案外嫌な奴だった、自分はそう思っています。

 発明王として知られるエジソンですが、彼にはもう一つ異名があり、それは何かというと訴訟王です。
 彼は自らの発明とそこから生み出される利益を守るためには手段を選ばず、そのため生涯訴訟に明け暮れました。

 自らの利益を守るのは当然のことじゃないか、そう仰る方もいるかもしれません。
 確かにそうなんですけど、自分が生み出したアイディアの保護に熱心である一方、他人の生み出したアイディアは平気で盗んでたんですよね。
 メリエスの映画『月世界旅行』を無断で複製し、それをアメリカ中の映画館に売りつけ、莫大な利益を得たそうです。
 つまりエジソンは現在インターネット上で問題になっている違法コピーの祖なのです。

 彼の発明品の中で最も有名なものは蓄音機か、白熱電球あたりだと思いますが(最も白熱電球はエジソンの発明品ではない)、彼が最も売り込みに熱心だった発明品は死刑執行のために電気椅子ではなかったか、と思われます。
 電気椅子の売り込みに熱心だったという事実だけでもいけすかないのですが、その動機がまたろくでもないのです。
 詳しいことは省きますが(興味がある方は【エジソン 電流戦争】で検索してみてください)、そういったエピソードを知ると、とてもエジソンのことを偉人として尊敬する気は失せてしまいます。

 他にも、他人の研究を妨害したとか、部下に給料を払わなかったとか、貶めることを目的にある人の名前を用いた侮蔑的な表現を流行らそうとしたとか、ろくでもないエピソードに事欠かないのですが、そんなエジソンが努力する天才として人々から長く称えられ、つくづくイメージって大切なんだな~、と思わずにはいられません。 
コメント (11)
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