この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

よーやく読み終わった『この青い空で君をつつもう』。

2017-03-16 21:38:31 | 読書
 去年からの宿題だった『この青い空で君をつつもう』(瀬名秀明著)をよーやく読み終わりました。
 購入したのは去年の10月の末でしたから、読み終わるまでに三ヶ月以上かかってますね。
 読み終わるのに三ヶ月かかりましたが、三ヶ月かかって読んだわけではないのです。
 禅問答のようなことを書きましたが、要は途中別の本に浮気しちゃったってこと!この浮気者!!
 うわぁあああん、ゴメンなさい!!
 って謝ることでもないのだけど。
 まぁつまりは正直面白くなかったってことですね…。

 強いてジャンル分けするとすれば青春ミステリーになるのかな?
 でも別にそういったものを求めて本書を読んだわけではありません。
 本作を読むに至った理由は本作が世にも珍しい折り紙を題材とした小説だからです。
 確かに全編に渡って、これでもか!とばかりに折り紙作品が出てくるのですが、、、小説なので当然のことながらすべての折り紙作品が文章によって表現されているわけですよ。
 折り紙の達人であれば、文章だけで表現された折り紙作品を頭の中で形としてイメージできるかもしれませんが、自分のような単なる折り紙好きには文章だけではどんな作品なのかさっぱり思い描けなくて…。
 本作ぐらい挿絵が欲しい!と思った小説はこれまでないですよ。
 巻末に作中に登場する作品のイラストを載せるか、出来れば特設サイトを作って欲しかったです。まぁその折り紙作品が実作可能であればの話だけど。

 先ほど本作は青春ミステリーになると述べました。
 どういった謎があるかというと、主人公の少女の元に亡くなったクラスメイトから葉書が届いて、その葉書が一夜にして折り紙作品になっていた!というものです。
 で、その謎の答えは、その葉書はハイテク技術の産物だった、というものでした。
 この小説が今から何年後を舞台にした作品なのかはわかりませんが、紙がひとりでに折り上がるというのは、どう考えても無理だろ、としか思えませんでした。

 ミステリーを抜きにした青春小説としてもあまり出来がいいとは思えませんでした。
 おそらく作者は感動させたいんだろうな、というのはぼんやりと伝わってくるのですが、具体的な感動ポイントがどこかよくわかりませんでした。
 やっぱり最後の卒業式の日にかつてのクラスメイトが集まって、亡くなった少年から送られてきた葉書の秘密が明かされるところですかね?
 しかしその秘密がまったくもって説得力がないので感動しようがないんですよね…。

 本作は世にも珍しい折り紙を題材にした小説であるということ以外にこれといって特色のない作品でした。
 やっぱり折り紙という趣味は小説や漫画の題材にしにくいのかもしれないな、そんなことを思いました。
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