おもしろきこともなき世を おもしろく すみなすものは・・・

セロ弾き 呑み鉄 蕎麦打ち~趣味とともに楽しく過ごしたい今日この頃

30年以上前のトレーナー発見

2016-05-22 20:14:34 | 雑感
 今日は、タンスの中の整理。何年も着ていない衣類。

 ズボンはウエストを確認した。73センチ。職場に入って間もない頃のズボンだ。確かに、就職した頃の体重は50キロ台。今は、70キロ。これはまずい。マイチャリ通勤と昼休みの「ミー散歩」、これで何とか、少しでも体重を減らしたいものだ。

 そして、見つけてしまった。大学生協で買ったトレーナー。


  


 学生時代、着た記憶はあまりないが、頸のあたりがすり減っているので、着込んだに違いない、と思われる。

 しかし、学生時代、このような色を着こなしていたとは。
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汽車旅12カ月(宮脇 俊三著)

2016-04-26 20:11:00 | 雑感
 宮脇俊三は、「汽車旅12カ月」のあとがきで、「旅の印象は季節によってずいぶんちがう。乗りものや宿の状態によっても左右される。・・・・あまりいろいろあって結果は各人各様となるから、旅の印象は旅行者自身がつくりだすもの、といった観さえある。そこに旅の楽しさや効用があるのかもしれない。」と記している。

  



 宮脇の著書は、「時刻表2万キロ」、「時刻表ひとり旅」、「最長片道切符の旅」につづき、4冊目となる。ここんところ、読む本は、宮脇のほか、内田百の「阿房列車」など、紀行ものが多い。当然、国鉄時代の話なので、廃線となったり、第3セクターとなったりしている路線もある。宮脇的にすれば、地図帳を眺めながら楽しむこととなるのだろうが、小生は、パソコンでグーグルマップを眺め、ウィキペディアで路線や駅を調べながら楽しんでいる。

 本書の序章は「遊びとしての汽車旅」、ここで、「休日」と「遊び」について宮脇的な定義をしている。「私は会社に対して斜に構えた不良社員のように思われるかもしれないが、かならずしもそうではないのであって、遊びにおける意識と行動はそれ自体で独立しているからであろう。そうでなかったら、休日はレクリエーションのための時間になり下り、せっかくの遊びが人生でなくなってしまう。」。この章で、「格別な所用があって清水港線に乗りにでかけたわけではなく・・・」、この行、内田百的である。

 1月は、年始。旅行日としての悪条件。乗りものの混雑、旅館とホテル、開いていない食べ物屋、タクシーの払底、日が短い、寒い、といろいろと取り上げているが、とどのつまり、「正月旅行の好条件を探し出すのは、いささか苦しいが、むりに探せばないことはないわけである。いずれにせよ、私が何を言おうと、行こうと思う人は行くのだし、気が楽だ。」、内田百的だ。

 5月、ゴールデンウィークが終わると閑散期になり、7月まで続く。「五月の車窓は明るすぎて陰影に乏しく、秋や冬のような旅情を感じさせてはくれない。けれども日の長いのが有難い。」といいつつも、「私の旅行は鉄道に乗るばかりが目的だから、天候の良し悪しはあまり関係ない。」といっている。

 8月、「移動のための手段である限り交通機関は『文明』でしかない。それに対し、手段を目的に置き換えることによって汽車や船が『文化』へと昇華してくれる。」と哲学的に論じているものの、「用もないのにふらっと汽車に乗り出かけるのを私は愛好してやまないが、そういう人間にとって八月は
最悪の月である。」、これは、「汽車が移動のための手段に成り下がってしまう」らしい。

 10月は紅葉。宮脇が紅葉の美しさを地元民に言うと、地元民は「ちょっと遅い。あと、2、3日前だったら・・・、ところどころ茶っぽくなっている」などと返ってくる。良心的に、「本当はもっと美しいんだ」というお国自慢と解した。

 11月は上越線、日本海側と太平洋側の分水嶺を汽車で越え、陰と陽の変化を堪能できる。上越線のほか、東海道本線の関ヶ原、湖西線、播但線などなど、11月だからこそ味わえる感覚である。
 
 12月は京都と九州。「京都は四季折り折りの行事がじつに多い。だから、つい季節の変化に富んだ町かと思いやすい。しかし、そうではないように思われる。」京都は「息がつまりそうなほど整然と計画された人工都市である。」。条里制も「規格化された便利さは味気ない。」といい、適度な曲折や無駄のない道に人間味を覚える。これ、アメリカの都市学者ジェーン・ジェイコブスの思想につながるものがある。
 九州では、「最長片道距離切符の旅」に登場した老人が再登場。大声を出して列車編成を確認する老人。駅に汽車が到着すると時計を確認しメモに書き留める記録魔の老婆。


 各月ごとの汽車旅の楽しみが伝わってくる。新幹線中心のメニューが増えてきている昨今、改めて、ローカル線の旅を楽しみたいと思う今日この頃である。
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常磐線普通電車(内郷~日立)に乗って思うこと

2016-04-03 17:29:03 | 雑感
 宮脇俊三著「最長片道切符の旅」で「平」から「水戸」までの普通電車の状況が記述されている。

 小生、JR東日本の「ときわ路フリー切符」を活用して江戸に向かっている。この切符のフリーク間は茨城県内、常磐線は、大津港から取手までがフリーク間となる。

 内郷駅で大津港までの切符500円を購入し、上野で取手から上野までの追加料金640円を支払う。帰りも640円の切符を買い、500円の追加料金を支払う。

 日立・上野間は特急を使う。特急料金は1,500円、スマホのチケットレスだと100円引きになる。

 とある日の土曜日の状況

 朝は6時台の普通電車、いわき駅から乗ってくる面々は、二日酔い気味の様子。内郷駅では、JRの職員とおぼしき人が何人か乗車する。勿来駅まで乗ってくるのは、茨城県内の高校に通う生徒たち。制服からして、大甕で降りるのだろう。大津港にはいると、学生ではなく、通勤客が多くなる。乗車数もかなり多い。それが、日立まで続く。磯原、南中郷、高萩。高萩では、高萩始発の特急に乗車する人たちが降車する。十王は、乗り降り同数くらいか。そして、小木津、日立となる。日立では、社会人や高校生、降車する人は多い。小生もここで降り、同じホームで高萩発の特急を待つ。

 下りは、基本的に上野発16:00、日立には17:30分に到着。同じホームには、いわき行きの普通電車が既に停車している。従って、この普通電車、日立でどのくらい乗車してどのくらい降車したのか知るよしもないが、車内は、いつも座れるかす座れないか、といった混み具合である。一見すると、買い物帰りのご婦人、部活帰りの高校生が多く見受けられる。日立を出発すると、お客は降車するばかりである。高萩を過ぎ、大津港に着く頃には、車両には数人しか残っていない。大津港までは茨城県である。福島県に入り勿来、植田ではほとんど乗車しない。泉、湯本では数人乗車、平まで飲みにでも行くのだろうか。内郷に着くと、小生を含め数人降車。車両は、1両あたり数人をのせて平に向かった。


 日立界隈の通勤状況を見ると、駅の近くに工場や事業所が立地している。遠目に見ていると、駅から○○製作所方面にみんな歩いていく。恐らく、社内規定で自家用車通勤が禁止されているのかもしれない。そのニーズがあれば、電車の本数も、終電時間も、JRは経営的に見込みがあれば対応してくれるだろう。振り返っていわき市内を見てみると、工業団地は郊外、勤務態勢によっては、公共交通での通勤が難しい。従って、自家用車通勤となり、そのために工場敷地の幾ばくかは、従業員用駐車場として確保しなければならない。

 もう一点感じたことは、県境。勿来までは福島県、大津港からは茨城県。向かうべき方向が違う。北茨城市はやはり茨城県で、向かう方向は水戸。いわき市内も、南部はいわゆる関東圏の電波が届くことから、情報は関東圏に向かってしまうというケースもある。従って、茨城県とのつながりもある。原発事故でいわき以北の居住人口が少ない中で、茨城県北をターゲットに出来るかどうか。ちなみに、北茨城市に住む叔父夫妻は、以前は平にあった百貨店までわざわざ買い物に来ていた。百貨店はモノを売るだけではなく、文化も提供する。

 言い尽くせないところもあるが、普通電車に乗って感じたことである。
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最長片道切符の旅(宮脇 俊三著)

2016-04-02 15:58:54 | 雑感
 国鉄の路線(連絡船を含む)を片道切符で最長距離を乗り継ごうというプロジェクト。

 片道乗車券については、JRの旅客営業規則で定義されている。この定義に則ってルート設定したのは、1961年に東京大学旅行研究会が試みたルート。その後の実証で、実際は、最長ではなかったことが判明している。ただ、その際の旅行記が、「世界の旅10、日本の発見」という本に収録されており、その編集者が、宮脇俊三である。

 宮脇俊三は、中央公論社の編集長や役員を歴任。以前ブログに書きコした「時刻表2万キロ」の時は、まだ在職中で、その旅は週末や年末年始にシフトしていた。会社を辞してフリーになってから、宮脇俊三は、最長片道切符の旅に挑戦した。その集大成が
「最長片道切符の旅」である。

  


 北海道の広尾線・広尾駅を出発して、指宿枕崎線・枕崎駅まで、最短だと2,764.2キロのところを13,319.4キロかける旅だ。渋谷駅の旅行センターで切符の購入をしようとするも、発券まで4日、有効期間は68日、金額は65,000円。

 昭和53年10月13日に出発、日程がとれないこともあり、途中下車をして東京に戻り、また中継地点まで行ってから旅を再開する場合もあった。国鉄からJRへ、特定地方交通線として廃止対象となり、JRになる前に廃止された路線もある。国鉄の連絡船も以前は4航路(青函、宇高、仁堀、宮島)あったが、今は1航路(宮島)のみである。だから、今、最長片道切符では、四国に上陸することは出来ない。現在の地図を見て行程を追いかけていっても、途中で分からなくなってしまう。

 北海道の斜里岳脇を通過したときは、「こういう山が内地にあれば歌に詠まれ、名山になるのであろうが、北海道は歴史が浅く、入植した人たちも必死に開拓に取り組まなければならなかったから、この山を詠んだ名歌などはないだろう。」

 そして、郡山から磐越東線で平まで、そこから水戸まで行く行程。「磐越東線は阿武隈山地の中央部を横切って常磐線の平へ抜ける八十五.六キロの線で、会津若松や磐梯山を持つ磐越西線にくらべると地味な線区である。」「左窓に全山石灰岩の大滝根山を過ぎると、夏井川の渓谷に沿って下りはじめる。磐越東線の沿線ではここだけが見所で、紅葉が谷を埋めていた。」やはり、地味な路線でも、夏井川渓谷の価値を改めて実感した。
 平からは常磐線上り方面。16時27分発の電車、「車内は黒一色で騒がしい。男子の高校生で満員なのである。」昭和53年といえば、小生は高校生。おそらく、同級生もその中にいたのかもしれない。「駅ごとに高校生が降りて勿来あたりまで来ると車内はすっかり空いてしまうが、五時を過ぎるとこんどは勤め帰りの人たちの電車となり、・・・・日立では降りる人の何倍も乗って通路までいっぱいになる・・・」やはり、県境で、電車の乗降の状況が変わってくる。

 全国を旅している著者、「どの地方都市とも変わったところはない。見慣れたメーカーの広告があり商品がある。」の曰う。さもありなん。街の個性をどう見せるか。大きな課題だ。

 12月19日は最終日だが、寝過ごしてしまい予定した電車には乗ることが出来ず、八代で旅客営業規則による「継続乗車証明」で難を切り抜けようとしたが、駅員の明快な回答で断念せざるを得なかった。ただ、「この駅員こそ私の最長片道切符に対して真正面から対応してくれた唯一の国鉄職員ではなかったか。私はさっぱりした気持で駅舎を出た。」
 そして、翌日、八代から枕崎までの切符を新たに購入し、枕崎で有効期限がきれた「最長片道切符」に枕崎の駅名印を押してもらった。

 
 整備新幹線が開業し、JRが第3セクターに移行する中、最長片道切符も変遷を重ねている。今は、稚内から肥前山口まで、12,000キロを切っている。不通となっている常磐線については、竜田・原ノ町間が代行バス輸送をはじめたことで、岩沼から常磐線での乗り継ぎも可能となった。
 到底、職に就いている間は難しいプロジェクトではあるが、面白そうである。
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御馳走帖(内田百著)

2016-03-20 13:17:07 | 雑感
 内田百著「御馳走帖」

  

 百鬼園先生は、夕餉は「お膳」でなければならない。お膳につきものはお酒、麦酒。節目に人を招いて、お膳で酒宴をする。

 「昭和十九年ノ夏初メ段段食ベルモノガ無クナツタノデセメテ記憶ノ中カラウマイ物食ベタイ物ノ名前ダケデモ探シ出シテ見ヨウト思ヒツイテコノ目録ヲ作ツタ」
 まさに、戦中、食糧難になったとき、思い出した酒肴の一覧が「餓鬼途肴蔬目録」に記載されている。肉、魚、果物、駅弁、デザート。

 戦争が終わってから、「食べ物が不自由になった戦前から戦争中、戦後にかけて、当時は非常にうまかった物が今となってはつまらない物もある。」「世の中が次第に元に戻った今は決してさう思はない。たまに口にする事があっても、なぜこんな物をうまがったかと思ふ。」

 「列車食堂」の項では、「阿房列車」を思い出す記述もある。「用事はなかったけど、大阪へ行って来た」、まさに、「阿房列車」の冒頭である。そして、いつも同行しているヒマラヤ山系君や甘木君も登場してくる。

 
 これまで「阿房列車」「百鬼園随筆」を読んできたが、「御馳走帖」で、改めて百鬼園先生の食(酒を含めた)に対する思いが伝わってくる。また、こだわりもあり、例えば「鰻」となれば、月に28日「鰻」を食したりしていたそうだ。
 
 「鹿肉」をもらったときに、「馬肉」を買って一緒に鍋に入れる。「馬鹿鍋」?しゃれっ気もある。
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