けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

土曜日に2つ

2009-03-14 11:58:54 | football
本日20時
カーサでのレクレ戦に臨む、バレンシアの召集選手

GK:セサル、グアイタ
DF:マドゥロ、アルビオル、マルチェナ、アレクシス、デルオルノ、モレッティ
MF:アルベルダ、マヌエル・フェルナンデス、バラハ、ビセンテ、エドゥ、パブロ、ミチェル
FW:マタ、シルバ、モリエンテス

ビジャ、ホアキン、ミゲル辺りは、負傷欠場。ということになってます。モリエンテスはベンチ入り云々での罰則はなし。エルパイスをちらっと読んだら、とりあえず謝罪はしたそうです。「子供っぽい不満」とか書かれちゃいましたが。プロフェッショナルゆえの不満なのだと解釈してやりますよ。

ミゲルが戻って来れない以上、最終ラインの右はマドゥロしかないか。ピボーテは、マルチェナ、アルベルダ、バラハ、マヌフェル、エドゥから2名選択。トリボーテってことはないと思うんだけど…なにしろ前節を真面目に見ていないので、どんなだったかよくわかりません。前は、モリエンテス真ん中で行くのか、ちびっ子たちを並べるか……だめだ、やっぱりわからない。

las provinciasあたりには、「エメリはレクレに勝った事がない」とか「ファジャス(バレンシアの火祭り)の時期にカーサで試合があった場合、この20年間で3回しか勝てていない」とか、ただでさえ落ち込んでいるチームにとっては、勇気倍増のジンクスがあったりしまして……。
しかもメスタージャでの試合。ビジャもホアキンもいない。モリエンテスは騒動を起こしたばかり。メスタージャのファンが味方となるか敵となるかわからないのがまた恐ろしいところでもあります。


不機嫌の延長みたいな顔のモリエンテスですが、Tシャツはクマさん。


メディアの術中
シルバがユーヴェでプレイしたいという興味を否定している、という記事

そもそもの発端は、ユーヴェがシルバに興味を持っているというニュースがずっと出ていること、特に最近になってバレンシアの窮状がよりはっきりと明らかになり、ユーヴェがさらに攻勢をかけていることなどが原因としてあります。そこへ持ってきて、木曜辺りにガゼッタ・デロ・スポルトさんが「シルバはユーヴェ移籍に興味を持っています」なるインタビュー記事を載せたのであります。さっそくgoal.comが載せてます。

で、それを受けての金曜日のシルバの発言(公式に載った)。

「プライオリティはバレンシアにある。」
「僕が唯一考えていることは、前へすすむためにチームを助けること、明日のレクレアティーボ戦で勝つこと。」
「どんなイタリアメディアにも、ユヴェントスや他のクラブでプレイしたいとかチャンピオンズを手にしたいとか僕が言ったなんて、確かなことではない。」
「バレンシアは常に僕を評価してきてくれた。今だけではない。僕はそのことに対して責任がある。」
「僕は、ピッチの中で話すほうが好きだ。ファンに最高の僕を見せたい。」
「明日は、ファンはすべてのことを忘れてチームをサポートしてほしい。彼らは、彼らが考えている以上の存在なんだ。ファンの心からのサポートをお願いしたい。僕たちの監督が言っているように、難しいときには団結することが必要だから。」

シルバ、どこかで誰かあやしいひとに話しかけられませんでしたか?
「ユヴェントスってどう?」「いいチームだよね」
「ラニエリ監督は?」「ファンは良い思い出があるんじゃないかな」
「イタリアの何がすき?」「パスタ美味しいよね」

気をつけましょう。


本日22時
ラ・カテドラルことサン・マメスにてアスレチック・ビルバオと対戦する、レアル・マドリーの召集選手

GK:イケル、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、メツェルダー、エインセ、ミゲル・トーレス
MF:マルセロ、ラス、スナイデル、ロッベン、ファンデルファールト、パレホ
FW:サビオラ、ラウル、イグアイン、フンテラール

CL敗退から何名か負傷離脱者が出ています。今まで無理をしていたところも多少あるだろうし、疲労の蓄積もあるだろうし。全体的に、少し様子の変わった先発になりそうです。
カンナバーロは左腓骨筋の拘縮、ハビガルシアは腰の筋肉の拘縮、そしてグティは金曜日になって右内転筋の伸張と診断され、召集外に。ガゴはリーガの謎のカード制、5枚目サスペンション。サルガドもサスペンション。

ということで、CBはペペとメツェルダーでくるのではないかとの見方。セルヒオ・ラモスでもいいのかもしれませんが、ラスを右ラテラルに回すなんてできないし。ミゲル・トーレスを右に置くやり方でいけるかもしれませんが、メツェがいるならメツェで良いじゃないかと思います。で、ミゲル・トーレスは左ラテラルに使ってほしい。エインセ休ませても良いのでは…とかよく書いてる気がするな。ファンデはしなさそうですが。
ピボーテをどうするかですよね。ガゴがサスペンションで、肝心のハビガルシアはこのタイミングで負傷。ポジション上はスナイデルを置くか。前に行っちゃうと思いますが。左はマルセロで、右は…ロッベン? フォベールはもう出てこないんだろうか。前には元気であろうフンテラールとラウルかイグアインかサビオラか……あー、ラスの相棒のポジションにはラウルを置くという手も…ないな。

優先されるもの

2009-03-13 20:16:05 | football

ポケットに手を突っ込んだまま受け答えする不満顔のモリエンテス


モリエンテスのプレスカンファレンス記事に目を通しましたが……まさかそんな内容だと思わなかった。なんというか、「やっちゃった」と感じるところもあり、ただその言動は支持してやりたくもある。

何があったか、は、las provinciasのこの記事から。「ロッカールームは反抗している」で書き始めてるくらいなので、あまり楽しくない記事ではありますが。モリエンテスに関する内容が、記事の途中から出てきます。そこまでの前フリは、ロッカールームがクラブの干渉に反抗を示し始めていること、例えば、ウニベットのプロモーションの一環でロッカールームを見せることに反対していることとか、2月1日から支払いが止まっている給与を、さすがにもう支払ってもらわないと困るという選手たちが出てき始めているようだとか。で、モリエンテスに関する部分から、冒頭の辺りだけ抜粋。

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クラブに対する不信が存在することの例が、フェルナンド・モリエンテスの口から出ている。モリエンテスは昨日、エストレージャ・ダム(スポンサーのひとつ。ビール会社)のテレビCM(元バレンシアのピオホ・ロペスが出演)のプロモーションイベントに出席するため、パテルナからメスタージャまで移動しなければならず、負傷箇所のケアをする時間を減らさなければならなかった。

「私はこの数日間、チームと一緒にトレーニングできないでいた。しかし今日(12日)は、フィジカル的な負荷の点から言えば特別重かったわけではないが、トレーニングをコンプリートした。ただ、彼らは、このイベントに出席させるために、私を理学療法を受けているベッドから連れ出した。このイベントは、私の回復よりも重要なもののようだから。」

一連の言葉は、スピーチを聞いている人々、この特別な席に出席しているクラブの代表者たちやスポンサーの関係者たちの間に、ピッチャーの冷たい水を浴びせかけたような格好になった。目に見えて不機嫌な様子で、モリエンテスは投げかけられる多くの質問に答えていった・・・
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抜粋終わり。スポンサー様のイベントで、唯一出席している選手が、冒頭いきなりこんな話を始めたというわけですから、そりゃもうどれだけ会場が居心地の悪い沈黙に支配されたか、想像のつくところであります。
珍しいですよね。「温厚な」とか「人の良い」とかいった形容詞がつくことの多いモリエンテスが、公式の場でこんなこと言っちゃったわけですから。ある意味、デルボスケ事件級(2003年、指示に従って試合の前半途中からずっとアップし続けたあげく結局出番がなかったので、デルボスケに向かって暴言)です。
もっと平和で落ち着いた時なら、こんなことを公の、しかもスポンサーイベントの場でぶちまけたりすることはしないだろうとは思います。でも、給料未払い、フロントのゴタゴタ、巨額の借金で先行き不透明、しかも1ヵ月半勝てていない。ロッカールーム、選手たちがどれくらい荒んだ気持ちになっているか、ということの表れだと言えるかも知れません。

ただ、モリエンテスがぶちまけた不満の内容は、いかにもモリエンテスらしくて、そこは非難したくない。年齢のこともあり負傷しやすいこともあり、普段から丁寧に身体のケアはしているだろうし、まして一番気になる箇所の負傷から回復したその日の、トレーニング後のマッサージ。十分に時間をかけたかっただろうし、それがプロフェッショナルとしてのあるべき姿だろうと思います。そこを「スポンサーのイベントに間に合わないから」と、中途半端なところで連れ出された。貧乏なクラブにお金を出してくれるスポンサー様のご機嫌取りも、それは確かに大事だろうし選手の義務のひとつだとは思う。でもモリエンテスは、純粋にフットボールとして「何が大切なのか?」ということにただ忠実であっただけ。間違っていない。不器用なだけで。

と解釈し、支持してやりたいと思うわけです。

というかそもそもこの日のトレーニング自体が、1時間遅れてスタートしたということらしいんですね。理由は「アクシデントで」としか明らかにされてないそうですが、それがなければモリエンテスもこんな態度をとらなくて済んだだろうに。ミゲルが寝過ごしてで遅刻したらしいけど、ミゲル一人のためにトレーニング開始時間が遅らされたりはしないだろうし。選手間、あるいはコーチ陣と選手たちの間で何か話し合いでもしていたんだろうか。

ではそれ以外のプレスカンファレンスの内容を、levante-emvの記事を中心に。
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チームに最大の連帯を求めた副会長のフェルナンド・ゴメス(数日前、選手たちのプロフェッショナリズムに疑問を投げかけるような発言をしたらしい)について、モリエンテスは「一連の発言を気にしていない」「心機一転でいく。何も言うことはない」と述べた。
しかし、フェルナンド・ゴメスのコメントとそれに対するチームメイトたちの姿勢を聞かれた際には、「(フェルナンド・ゴメスの発言を)気にした人がいるかどうかは知らない」と認めた。

「バレンシアのようなプロフェッショナルチームの周辺で起こる、いろいろなコメントや憶測を止めるには、勝つことだ。我々に自尊心や信頼を取り戻させるために唯一できることは、ピッチに出てできる限りの力で自分たちのトレーニングをすることだ。」

モリエンテスの意見では、バレンシアは「トレーニングの際でもプレイする際でも、プロフェッショナリズムを欠くことは決してない」。さらに「それぞれの人生があり、それぞれが自身が望むことをやれる。」と付け加えている。
「もしスポーツ面の問題が続くのなら、今回のように多くの誤解がチームを取り巻くことだろう。しかし、皆それぞれが、手の中にあるもの、将来にあることを理解する大人でもある。」

土曜日の試合、メスタージャの雰囲気については、「何が起きるかわかっている。このチームが戦う準備ができ、勝利への強い気持ちを持っているのをファンが見るまでは、難しいものとなるだろう。」
「引き分けるか、勝利するか、敗れるかで、すぐに事態は変わってくるだろう。しかし私たちは、数分間で空気を変えられるように、ファンを力づけなければならない。疑いを引き起こすことなく、ゴールを決めてスタートすることが必要だ。」
モリエンテスにとって「望ましいこと」は、次の試合でできるだけ早く勝利をつかむことだ。「誰にもとって難しい1週間になった。私たちは、いま存在しない落ち着きを取り戻すため、勝利を考えるだけだ。」

ダビド・ヒメネス・シルバに対し、ユヴェントス・トリノからオファーがあるといううわさについて質問され、モリエンテスは「シーズン当初から今日まで、バレンシアのビッグプレイヤーたちについてそういう話、移籍の話がされている。それは誰にも避けることができない。しかし重要なのは、今だ。」と答えた。
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このイベントを終了した後、モリエンテスは素早くメスタージャを後にした、とのこと。


場合によっては、クラブから説明を求められたり罰則の可能性もあるのでは、なんて報道もありました。罰金かな。何試合かベンチから外されるのかな。FWいないけど。


12日、トレーニングに復帰

予定

2009-03-13 06:39:43 | football
1週間にわたって放置してしまったバレンシア。水曜日の時点では、「エメリは8人を欠く」と記事が出て、ビジャ、ホアキン、シルバ、モリエンテス、アングロ、マルチェナ、マドゥロ、ミゲル、レナン、と全体トレーニングができなかったとのことでしたが、木曜にはもう少し改善したようです。
一番のニュースは、1月18日のサン・マメス以来、2ヶ月に渡って負傷で離脱していたレナンが、通常の全体トレーニングに戻れたということ。レナンかセサルか、エメリはどっちでいくんだろう。

で、公式には載っていないのですが、バレンシア系各紙を見ると、他に、マルチェナ、マドゥロ、モリエンテス、アングロ、シルバは全体トレーニングができたとのこと。モリエンテス、レクレ戦も無理だと言われていましたが、なんとか間に合いそう…かも。なにしろビジャが全治15日でまだ無理なのに、モリエンテスもアングロも負傷で、今度はFW不足。なんとかレクレ戦までにコンディションを整えてほしいところです。
木曜のトレーニングも別メだったのは、ビジャとホアキン、ミゲルで、この3人は週末のレクレ戦は難しいと見られているようです。ミゲルなかなか戻って来れないなあ…というか、これでは右サイドが死んでしまうではありませんか…。パブロ、がんばれ。


で、そのモリエンテスですが、いつもとちょっと違う場所でのプレスカンファレンス担当になってました。現在、バレンシアはクラブ創立90周年の行事をあれこれやっています。その一環で、元バレンシアの選手、クラウディオ・ピオホ・ロペスが出演するテレビスポットの、プロモーションイベントがメスタージャのVIP席にて12日に行われ、選手代表モリエンテス、という…。
時間がないので、プレスカンファレンスの内容は夜に。

Despues, 彼らの言葉

2009-03-11 19:53:09 | football
コメントが拾えたのは、ディフェンス方面とカピタンのみ。

カンナバーロ
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レアル・マドリーのCB、ファビオ・カンナバーロは、リバプールと対戦したリガ・デ・カンペオネスでの敗退の後に、彼のチームには「このレベルでプレイするための、何かそれ以上のものが必要だ」と認めた。カンナバーロは、この5年間でレアル・マドリーが決勝トーナメント1回戦から敗退している状況を、当然のこととは見ていない。
「このレベルでは、何かそれ以上のものが必要とされる。よりチームとして存在すること、より強くあることが」。

この守備の人は、試合を「奇妙なものだ」と総括した。
「事態は、最初の20分間に起きた。」
「ペナルティは存在しないものだったし、最初のゴールはファウルだ。そして既に、試合はさらに難しいものになってしまった。」
「ロッカールームは良くない。しかし、頭を上げなければならない。土曜日には、別の難しい試合があるからだ。俺たちはその試合を、大きな夢を持つファンのためのものだと感じている。リーガでは、俺たちはもう失敗はできない。」
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セルヒオ・ラモスとペペ
「守備の若い方の2人」の謝罪。
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ラモスとペペはファンに許しを請う
・セルヒオ・ラモスは、償いのため、リーガで戦うことを約束する。
・ペペは、マドリディスタのチームが「痛手を受けている」と認める

セルヒオ・ラモスとペペは、リバプールの前に一方的に敗れた今、白のクラブのファンたちに許しを求めている。

ラモスは、マドリーの選手たちが「非常に落胆して」アンフィールドを離れること、そして白のファンたちに対して謝罪したいこと、さらに選手たちはファンを前にして、改めて償いの意味をこめてリーガを戦うことを約束した。「僕たちが望んだような結果を手にできなかった。」

一方でチームメイトのペペは、「非常に悲しい気分でいる」と言い、リバプールまできてくれたすべてのファンに対し、許しを求めたいと強調した。「特別な形の感謝を彼らのサポートに捧げたい。俺たちはひっくり返せると感じていたんだ。」
またペペは、マドリーの選手たちが深い痛手を負ってリバプールのスタジアムを去ったことを認めたが、シーズンの最後の部分でレアル・マドリーが選ぶことのできる唯一のもの、リーガのタイトルに対して戦うことの重要さを、強く主張した。
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カピタン、ラウル
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ラウルは、すばらしい試合をしたリバプールに祝福を述べた。

ラウル:4-0は辛い
・リバプールがこれほどハードにくることを望んでいなかった
・自身のキャリアの中で、最も痛ましい敗戦だと述べる
・リーガに集中しなければならない

レアル・マドリーがリバプールの前に沈み、ラウルは、「レッズ」の連携は「あらゆるコンエプトにおいて優れていた」ことを示し、「チャンピオンズは終わってしまったこと」「僕たちをサポートしてくれたファンに感謝し、上に進めなかったことを謝罪する」と述べた。

「僕たち全員が、この試合に大きな希望を持っていたのに、僕たちはリバプールを祝福するだけだ。なぜなら、彼らは優れたチームであることを示したのだから。」「試合開始から、彼らは上回っていた。最初の2失点についても言い訳することはない」。

個人的な見方としてマドリディスタの7番は、自身のキャリアの中で「最も痛手となるCLからの敗退」、「4-0は辛い」と述べたが、「僕たちは立ち上がらねばならない。僕たちにはリーガが残されている。これを失うわけにはいかない。」としている。

この敗戦を受けて、ラウルは「簡単な日などやってこない。でも、落ち着いている必要がある。ちょうど良いことに、土曜日には重要な試合があるのだから。僕たちはモチベーションをあげていかなければならない。」ということを意識している。

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イケル
コメントではないけど、今回一番堪えた記事です。
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ラウルはアンフィールドのピッチ上で、GKを慰めに行った

カシージャスは泣きながら引き上げた
スペイン代表でもあるレアル・マドリーのGKは、クラブの歴史上の最多失点となることは防いだが、何もできずに、再びリガ・デ・カンペオネスから敗退せざるを得なくなったことで涙を流して試合を終えた。

アンフィールドでひどい失態を犯したレアルマドリーの中では最高のプレイを見せたイケル・カシージャスは、リバプールのスタジアムのピッチ上で泣いていた。ラウルは、試合後のピッチにいる彼らのGKの様子を見て気持ちを動かされ、彼を慰めるために近づいていった。絶対に、「7番」は、この試合でのカシージャスのプレイが目を見張るほどすばらしいものであったこと、リバプールからマドリーが史上最多の失点を喫するのを避けようと必死に努めていたことを忘れないだろう。サン・イケルがいなければ、レアル・マドリーは、彼らの伝説をさらに拡大するような結果でアンフィールドから帰ることになっただろう。しかしカシージャスは、いくつものパラドンでゴールを守った。

だからこそ、ロッカールームへ向かうためにピッチから引き上げる際に、悲しみに打ちひしがれて涙を流しているイケル・カシージャスの映像は、この試合で最も印象に残るもので、今回のヨーロッパの大会におけるレアル・マドリーの中で勝利者の性質があるということの、良い証明となった。彼は、最多ゴールは防いだのだが、チャンピオンズでのチャンスを再び失うという事態を前に、涙を抑えることができなかった。

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なんだイケル、また泣いたのか。相変わらず泣き虫だな。

……本当にごめんよ。見てるだけのこっちですら、心底申し訳ない気分になる。何年も何年も、守りに守っては無力感を感じつつ敗れる…という気分を味わってきて、また今シーズンも。いくら守ったって、自分では得点はどうしようもないんだもんなあ。これまでも何回イケルを泣かせたことだろう。もともと泣き虫だし、嬉しくても泣く人だし。確かあのモナコとのCLでも、最後、ルイIIのロッカールームで泣いていたという……あー本当にすまぬ。もっと強くなって、次の目標に向かって、あきらめずに。次のマドリーの象徴は、イケルなんだから。

運と責任

2009-03-11 08:06:55 | football
当たって砕けろというか、たいして当たってないのに砕けちゃいました、みたいな。しょうがないなあもう、リーガでも取りに行くか。

この試合はもう、イケルがかわいそうだった。あれだけ止めても4失点。最後、目もとが赤かった。




欧州最後の試合
リバプール 4-0 なんか白いの

リバプールの得点:Fトーレス、ジェラード×2、ドッセーナ

GK:イケル
DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、カンナバーロ(ファンデルファールト)、エインセ
MF:ラス、ガゴ(グティ)、ロッベン(マルセロ)、スナイデル
FW:イグアイン、ラウル

前半の2失点、レフェリー、あれはないだろう。特にエインセの方。あれがなきゃ勝てたかと言われたら「イイエ」ですが、あれはハンドではない。とはいえ、ああいうギリギリのシーンを作ってしまった責任もある。イケルが神様モードだったのに、それを上回るどうしようもない状況を作らせてしまったのが痛い。

最初の2失点に直接関係したのはペペとエインセですが、良くないなあと思ったのがバックライン右側、セルヒオ・ラモスとペペ。なんか変でした。ペペはポジションを乱しているのが気になったし、セルヒオ・ラモスは寄せが甘いというか、変な間合いだった。飛び込みたくなかったのかもしれませんが何かフワフワしていて、お上品ならざる言い方をするなら、ケツが落ち着いてねえ、という感じで。左半分との違いは、結局若さに行き着くんだろうか。
それからガゴ。病み上がりか?というような不調さ。パスミスが多かったですね。このタイミングで不調(負傷上がりというのが大きいかと思う)というのが残念です。
あの位置、ガゴがボールロストをすると本当にキツイ。前線へのスルーパスを狙ってとられるならまだしも、簡単なパスやボール保持しているところをとられていた。ガゴから前の攻撃は死んでしまうし、いっきにピンチになってしまう。ラテラルも上がりかけているところで戻らないといけないから、本当にきついのです。後半、さすがにスペースが開いたところで前への意識が高くなっていたけど、そこまでは、真っ先に替えるならロッベンとガゴだと思っていました。
ラスには文句ありません。いつも以上に苦労はしていたようだけど、攻撃参加もしていたし、十分。

スナイデル先発はすこしサプライズでした。でも最近調子が良くない印象があったわりには、今日出た選手の中では良かったほうに入ると思う。とはいっても、前半はいくつかシュートを打てた、FKが惜しかったというくらいで、攻撃の組み立てに有効だったかどうかは…ま、ロッベンよりは良かった。で、放送ではグティを入れないと…と言われてましたが、前半でスナイデルがロッベンより良かったのが、なかなかグティ投入できなかった理由かなと思います。
結局、最適な中盤(前のほうの)が見つからないままだった。ロッベンかグティかスナイデルかマルセロかファンデルファールトか。もっというなら、ロッベンかグティか。で、この試合はロッベン先発だったんですが、まるっきり目立てなかった。結果的にそのチョイスは間違っていたといえるかもしれないけど、じゃあグティを最初から出せば良かったかというと、このあいだのマドリー・デルビーとかその前の試合とか考えると、どっちに転んだかはわからん……。とはいえ、前線にろくにボールがこなかっただけに、グティがもっと出てたらなー、という後悔は確かに残ります。

中盤がボールをもてなくて、こんなときにはラウルに下がってきてほしかった。いつものように。でも、デランテーロは2枚しかないわけで、前で待ってる人間がいなくなるわけにいかない。やっぱりフンテラールがいて(でなければルートがいて)、3トップだったらなあ…。ないことねだってもしょうがないんですけど。でもカピタン、後半少しチャンスが出てきた辺りは、一撃必殺で決めていってほしかったです。もうそこまでいくと夢想の世界か。

あとはなー。全体で言えば、前半頭から点を取りにいくかと思っていたのに、そんな気配がなかったのがなぜなのかと。ファンデの指示? 前半堪えて、スペースのできる後半勝負のつもりだったのか。それとも身体が動かなかったのか、メンタル的に動けなかったのか……砕けるなら当たってほしかった、のわだかまりが残るのは、この辺のせいか。
この試合、カペッロが見に来ていたようです。言いたいことは山ほどあるだろうなー…。

で、まあいろいろ書いてるわけですけど、何を言っても終わっちゃったんで仕方がない。ルートが戻ってきたら、今度こそ一緒に来シーズンのCL狙いにいこうな、と思います。もう、ルート2年連続で決勝トーナメントのこの試合にいないなんて。
といっても夏に会長が変わるんだった……。


さて、週末はカテドラル訪問ですよ。


本当に嬉しいです
おめでとう、ビジャレアル。この先もがんばっていってください。欧州でのリーガの地位のために(あと、バレンシアのCL出場権確保の可能性を上げるために)。


アトレチコも明日がんばってね。

彼らの言葉

2009-03-10 20:08:32 | football
ラウル・ゴンサレス・ブランコ
ラウルのプレスカンファレンスの内容を、マドリー公式では既に日本語になってるので、ちょっと趣きの違うASから。といっても内容はほとんど同じ(当たり前か)。
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Q:何よりも待たれていた試合です。
R:エキサイティングになるだろうね。歴史となる日だ。ベルナベウで0-1だったわけだから、とても難しい試合になることは僕たちは理解している。しかし、僕たちは立ち上がる。もちろん、僕たちはクラブの歴史の高みにまで至るつもりでいる。

Q:あなたの家族まで来ているそうですね。つまり、ベストエイトに進むという信念があるということでしょうか。
R:この試合は特別なものだし、家族に囲まれていると感じるのは、いつも良いものだ。それに、3000人のマドリディスタたちがアンフィールドにやって来ること、何百万人ものマドリディスタが、それぞれの家から僕たちをサポートしてくれる。試合が求めるレベルにあらねばならない。

Q:アンフィールドの雰囲気に脅威を感じますか? あなたも、チームメイトの多くも、ここでプレイしたことはありませんね。
R:その逆だよ。僕は過去に1度だけ、友人のモリエンテスを見るためにスタンドに来たことがあるし、ここのような雰囲気は、プロフェッショナルがより素晴らしいプレイをするのを助けるものだと信じている。僕はこのチームに全幅の信頼を置いている。僕たちは最高のところまでいけるはずだ。

Q:9年前に、既にオールドトラフォードで、歴史的な勝ち抜きを見せましたね。
R:そうだね、相手は違っている。でも、僕たちがアンフィールドでしなければならないことは、どこか似ているね。唯一価値のあることは、勝利し、できるだけ早くゴールを決めることだ。あのとき、2000年の素晴らしい功績を繰り返すことが重要だ。

Q:もしリバプールが先制したら、戦術はばらばらになり、チームは沈んでしまうのでは?
R:絶対にない。もし彼らが先にゴールしても、歴史をそう大きく変えるものではない。勝ち上がるためには、90分間で最低でも2ゴール必要だということは僕たちは理解している。延長で120分間プレイするとしても、その準備もできている。それに、もしリバプールが先にゴールしたら、何よりも落ち着いて我慢強くあることが大切だ。それが85分とか90分とかでなければね。

Q:ジェラードは、今週は温存されてほとんどプレイしませんでした。ベルナベウのときと同じように、彼はベンチスタートだと思いますか?
R:僕の希望はノーだ。僕はいつでも、こういった試合では、最高の選手たちが最高のものを見せてほしいと思っている。ジェラードは最高の選手だ。その証拠に、彼がレギュラーであれば、リバプールは強いだろう。彼は、チームにとって、とても重要な選手だ。でも重要なことは、ジェラードがいてもいなくても、僕たちが歴史を作るためのあらゆる可能なことをするつもりでいる、ということだ。
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ファビオ・カンナバーロ
出発する前のインタビューだと思います。これもASから
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Q:アトレチコと引き分けに終わり、マドリディスモについて何を言えば良いんでしょうか?
F:既に俺は警告したと思うけど、どれくらいたくさんの勝利試合を重ねても、敗戦や引き分けはすぐ傍にあるということだ。何ということもない。アトレチコとの対戦が終わったというだけで、そんなに重く見る必要はない。なぜなら、バルセロナは他のチームと試合をしに行かなければならないし、他の試合でもまだやられるだろうから。試合が終わって、俺たちが家に帰るときには、アトレチコ戦はもう歴史の1つになっている。俺たちマドリーの選手全員が、もうチャンピオンズリーグのことを考えている。リバプールはこのチームにとってとても重要で、今はほかの事は考えられないね。

Q:ではリーガのページをめくって、アンフィールドでの重要な試合について話しましょう。リバプールとの試合に勝つためには、マドリーはなにを変えなければならないでしょうか?
F:彼らは、ベルナベウでマドリーに勝つのに、たいしたことをしていたわけではなかった。彼らのゲームは、カイトを探したGKのロングボール、その繰り返しだった。俺たちは、アンフィールドではかなり我慢しないといけないだろう。かなりというのは、ゴールはすぐ決まるかあるいは最後の時間帯に決まるかだ。もし俺たちがゴールを決めたら、リバプールにプレイするよう圧力を賭けることになる。彼らが勝ちたければ、彼らはプレイしなければならない。つまりそれが、俺たちが優位に立てるということだ。俺たちは十分な忍耐をしなければならない、後ろではどんな失敗も許されない。そしてゴールがあれば確実に生き返るだろう。

Q:私の考えでは、リバプールはアンフィールドでも、ベルナベウと同じようにやってくるだろうと思っています。マドリーにボールを渡して、がっちり閉じて待ち構えると…。
F:そう、俺もそうだと思っている。確実に、そうやってくるだろうと思うよ。彼らにとって、ベルナベウで0-1という結果は最高だっただろう。なぜならここで、俺たちはゴールを決めるための、ビッグゲームをしなければならないわけだから。だから俺は、自分に言い聞かせている。そこに到達すること、十分な忍耐が重要だと。俺たちは、マーカーを見る必要はない。最初の時間帯もしくは最後の時間帯でゴールができるように、試合を始めるべきだ。重要なことはゴールをすることだ。

Q:イグアイン、スナイデル、ガゴといった、こういった重要な試合に臨む若い選手たちに、ベテランたちは何と言ってやるつもりでいますか?
F:マドリーでプレイしている選手は、こういったビッグゲームに臨むためにやって来たんだ。試合でプレイする機会を手にしたら、その好機を生かさなければならない。こういった舞台、リバプールやサン・シーロという場所に入ることだけでも既にチャンスであって、それは自分たちのために生かさなければならない。

Q:この試合について良い感じを受けていますか? それともいま見せている楽観主義は、見せ掛けのものですか?
F:いつでも、俺は勝つためにロッカールームを出て、ピッチで俺のすべてを出す。この試合で勝つことは、小さな要因次第だ。ライバルがビッグクラブであるほど、勝ち抜きを可能にするものは些細で小さなものになる。俺たちは、この試合がとても長いものになるだろうということを、理解しないといけない。

Q:リバプールの蜘蛛の網を、どうやって破りますか?
F:ベルナベウで、マドリーはあらゆる方法でそれを試みた。しかし90分間では成功しなかった。重要なことは、俺たちは中盤でプレイする必要はないということ。ピッチ上にスペースを空けて、サイドで1対1を仕掛け、セントラルのミスを生かすことだ。そこがミスをする可能性は常にあるからな。

Q:この試合でサイドが重要だというなら、ロッベンが必要になるでしょう。
F:俺たち皆がロッベン、ウェスレイ、マルセロを必要としている。アンフィールドで勝ちたいなら、俺たちはチームにならなければいけない。なぜなら俺たちには、メッシやクリスチアーノ・ロナウドのような選手はいないから。このマドリーは、プレイする選手、ベンチにいる選手、ベンチを外れた選手、監督、フィジコたち、そういった人たちを必要としている。

Q:リバプールはマドリーより優れていないから。あるいは少なくとも、彼らはベルナベウで彼らのフットボールを見せなかった…。彼らは戦術で勝ったが、フットボールをしなかった…。
F:リバプールは、マドリーより優れたチームではない。リバプールは、3シーズンに渡ってチャンピオンズを手にしてきた、強くて堅実で硬い、完璧にどうやってプレイせねばならないかを知っている、そういうように作られたチームだ。彼らは6年間に渡って、ほぼ同じチームであり、それが彼らを非常にコンパクトにしている。

Q:彼らのスタジアムにいるリバプールの危険さは、観客の後押しがあるからでしょうか?
F:俺はただ、ピッチの中のことだけに注意を払う。俺にとってリバプールが危険なのは、彼らがベルナベウで見せたように、競り合いとセットプレーだ。彼らは、プレイはさせてくれるし、ボールを持たせてくれるが、1つのチャンスでゴールを決めたんだ。彼らは、幅広い選手たちがいるが、ゴールを決めてくるのはその中でも少しだ。俺たちも、セットプレイでゴールができるかもな? ペペとエインセ、セルヒオ・ラモスがいるんだからな。

Q:もしリバプールに勝ったら、何を約束してくれますか?
F:考えさせてよ。もしリバプールに勝ったら、また髪を伸ばすよ(笑)
(マジで?)

Q:奥さんは嬉しいでしょうね。それをイレズミにして彫るといったら何よりも最悪だったでしょうけど。
F:約束するよ。
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ゴンサロ・ヘラルド・イグアイン
こちらもまたASから
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Q:1stレグの試合の後で、マドリーは終わりだと言われることにうんざりしませんでしたか?
G:いや。本当に多くの人が5節に渡って、リーガは無理だと言っていたのに、今は同じ人たちが、リーガが蘇ったと言っている。フットボールは、本当に変わるものなんだ。ベストエイトに残るためにリバプールのようなチームと当たるのは良いことだよ。すごくモチベーションが上がるからね。

Q:1stレグではどうしていましたか?
G:すべてを尽くしていたよ。いくつものやり方を試みていたけど、彼らはよく固めていたね。今のこのマドリーには、アンフィールドに行って勝ち上がるだけの選手、チームがある。

Q:今日のリバプールから1人はずせるとしたら誰?
G:だれも。僕は最高のものと対戦したいんだ。どんなに多くの素晴らしい選手たちが目の前にいても、最高のプレイをするよ。

Q:今夜アンフィールドでゴールするのをイメージしますか?
G:それは素晴らしいものになるだろうな。でも何よりも大切なのは、僕たちが勝つこと。もしゴールしても敗れたら、何にもならないよ。

Q:あなたはいつも重要な試合に現れますよね…
G:そうなったらいいな! 神のお望みのままに。今日リバプールに勝ってベストエイトに進むのは、とても大きな夢だよ。

Q:でもあなたはマドリーで、ヨーロッパの大会でゴールを決めていません…
G:今日、その悪い流れを打ち切りたいよ。良い感じがあるんだ。父がアルゼンチンから来て、この試合を観戦する。父がいると、いつも僕にとってとても良い結果になるんだ。

Q:命をかけた対戦です。ベテランの選手たちは何か言いましたか?
G:同じように希望を持って集中すること、物事は試合から試合へと変化すること。それから、ここを勝ち上がってベストエイトに行ったら、次の対戦相手はこう言うだろう、「またレアル・マドリーなのか…」。ヨーロッパのどんなチームにとっても、レアル・マドリーと対戦するのは嬉しいことではないはずだ、ってね。

Q:レアル・マドリーは5年間に渡って、ベストエイトを突破できていません…
G:そして、マドリーは長年にわたって2年連続でリーガをものにできていなかったんだよね。今夜、僕たちは悪い流れを断ち切れるだろうって、そう確信しているよ。

Q:3000人のファンがマドリーからアンフィールドに向かいました。彼らを落胆させられません。
G:僕たちは、彼らに喜びをあげるよ。0-2で勝つ。それでベストエイトへ行けるだろう。
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直前

2009-03-09 23:57:20 | football
やっぱりもう着いてた

このタラップ見るとリバプールだなあと実感する



レイナ先生の英語教室

イケル、もう少ししゃべれるかと思ってたよ・・・



公開練習



プレスカンファレンス

担当はラウル

その地の記憶

2009-03-09 23:23:54 | football
CLリバプール戦2ndレグまであと1日少々というところまで来まして、どーせ当たって砕けろですよ、という感じの昨今です。もうどうしようもないんだから、後腐れのないように戦い果ててくればいいのです。その後週末がカテドラル? ガゴ有休? そんなの、気にしてる場合じゃありません。と、どこかで逆転を信じつつも、きわめて厳しい状況にあることは承知しています。選手はもうイングランドに着いただろうか……。
少しは元気が出る、かどうかわかりませんが、イングランドでの戦いで良い思い出を残したOBからの激励インタビュー。フェルナンド・レドンド、1998年のオールド・トラフォードでの戦いの、「あのヒールパス」、にまつわるインタビューです。


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そのありえない美しさで世界に返り咲いたあのヒールパスの後で、マンチェスターの監督、サー・アレックス・ファーガソンは、自分たちのピッチで欧州の戦いから敗退させられる原因となった選手に対し、尊敬の念を示した。「この選手の脚には何があるんだ? 磁石か?」
フェルナンド・レドンド(1969年、ブエノスアイレス生)と話をした。近年のマドリーの司令官であるレドンドは、イングランドでの戦いを超えて、CLのタイトルを手にした。この男は、壮麗な時を象徴する、歴史的な試合を刻んだ。トーナメントの戦いで、欧州におけるマドリーの伝説を高めた。主に、英国の地で。今、リバプールと対戦するために戻る、その地で。


Q:ファンがあの試合を、クラブの象徴のように思い出すのはなぜだと思いますか?
R:時々私も言われるよ。「マンチェスターとのあのセミファイナル」とか「マンチェスターとのあのファイナル」ってね。あれはまだ準々決勝だったんだよ。でも誰も、バレンシアとのファイナルやバイエルンとのセミファイナルのことを思い出さないんだよ。

Q:ではあなたは?
R:私も、あの試合は何よりも、いま目の前にあることのように覚えている。たぶん、誰もが勝てると思って、私たちがオールドトラフォードに行ったわけではなかったからだろう。ベルナベウでは、私たちは0-0で引き分けていた。マンチェスターは欧州のチャンピオンであり、1年以上に渡って彼らのスタジアムで負けていなかったんだ。

Q:ピッチで最初に思ったことは?
R:観衆だね。試合の後、すべての人々が立ち上がって、拍手で私たちを送ってくれた。こういうような記憶、敗れたファンがそうするというのは、何かフットボールの厳かなものだと思う。ああいったものを、かつて見たことはなかった。

Q:そのオールドトラフォードの試合であなたは記憶されているわけですが、でも「7個目(1998年のCL優勝)」の立役者であったことを思い出す人はほとんどいません。
R:どちらのチーム(1998年、2000年)でも、私たちはミスを犯さずにプレイした。ハインケス(98年当時の監督、ユップ・ハインケス)はカランブーをジダンのマークにつかせた(98年のファイナルはユヴェントスと対戦)。私自身は、もっと戦術的に動いていた。ジダンはスペースでボールを受けることができなかった。すべての試合でそうできなくても、同じようにして勝てるものだ。熟成したチームというのは、異なった状況、異なったやり方でもそうやって解決していく。どんなに確実なものを予想するのが難しくても、試合の中のアクションは常に変化することを選手たちに求めていくものだ。

Q:オールド・トラフォードでは、どのような戦術を取ったのでしょうか?
R:デルボスケは試合前に、マンチェスター・ユナイテッドは彼らの地元だという条件を押し出して乗ってくるだろうから、我々はボールを奪って彼らをしっかり止めなければならない、と言った。このメッセージはつまり、私たちは最初の1分から自分たちのサッカーをする、ということだ。私たちは、私たち自身を信じた。それこそがマドリーだ。どんな状況でも力を注ぎ込む、そういう信念だ。そういうことをしているからこそ、ライバルたちは私たちを尊重し、イニシアチブを取ることを許してくれるんだよ。今回はアンフィールド。考えるべきはリバプールのことだ。得点差など本質的な問題ではない。私は楽観的に見ているよ。

Q:どこから、デル・ボスケとの共犯的な関係が始まったのでしょうか?
R:彼はボランチを中央に置き、そのポジションのことを理解していた。私は最初から良い感覚でやれたよ。彼は私に、必要なだけの自由を与えてくれた。彼は選手たちのことを信じていたんだ。すべての監督が、プレイヤーたちにそんな重要性を与えてくれるわけではない。でも彼はそうすることを知っていた。

Q:デルボスケがオールドトラフォードでそう言ったときに、選手たちは自分たちを信じた。どんなことについて選手たちは話していたのでしょうか?
R:第1に、心理的に勝つこと。どんなピッチであれ、決してやられはしない。第2にに、ラウルに対して、どんな場合であれ、この試合がお前の意義を示すんだと。

Q:マンチェスターの中盤は、ベッカム、キーン、スコールズ、ギグスがいました。伝説的な4人です。これに対してマドリーの中盤は3人、あなたと、左にサビオ、そして右にマクマナマンでした。試合前に、ボールを失ったらどうやって取り返すか、考えましたか?
R:どうやってボールを取り返すか、といったことは絶対に考えなかった。それは腰が引けたチームのメンタリティだ。私たちは、あらゆるスペースで優位に立つにはどうやってピッチを使っていくか、どうやってバランスをとるか、どうやって攻撃するか、ということを考えていた。彼らにどうやってダメージを与えれば良いか考えていたんだ。

Q:マンチェスターが数的優位に立つ中盤で、主導権を握りバランスをとるということを、どうやって実現したのでしょうか?
R:あの時には、ラウルとのとても重要な連携があった。ラウルはラインの間にいて、エンガンチェ(トップ下、攻守をつなぐ役目、アルゼンチン系のサッカー用語)として動いていた。そのおかげで私たちは、マンチェスターがプレッシャーをかけていたラインを破れたんだ。ラウルは中盤の中央より後ろでボールを受け、ターンして、スペースに向かっていた。マッカとサビオが、偉大なチャンピオンの働きをした。そしてロベルト・カルロスも、ボールを渡せばまるで足元に穴があるかのようにボールが常におさまる。彼はフィニッシュをすることを知っていたし、緻密に攻撃を作るボール回しにも参加していた。

Q:GKがたった18歳だということは心配していましたか?
R:私たちは、カシージャスが未熟だと思ったことはないよ。彼は才能を持った、特別な選手だ。

Q:あの3点目のゴールのプレイが始まったのはどこでしたか?
R:私たちのエリアからだ。ロベルト・カルロスがサビオに渡し、サビオが私にボールを当ててよこした。そして私は中央のラインでパスを通そうとした。私が顔を上げると、モリエンテスとラウルがスタートを切るのが見えた。でもマークされていたし、パスコースがはっきりしなかった。マンチェスターのCB、ベルグが私のサイドに近づいてきた。彼は脅威だったし、私は自分をフリーにしようとした。でも彼は身体を寄せ続けていて、僕をタッチラインとの間に挟んでいた。身体を進めようとしてボールをコントロールしていたが、でもベルグは引き下がらない。そこでこの選択肢を思いついたんだ。

Q:ヒールパスは以前から何かトレーニングしていましたか?
R:していたよ。でもトップの試合でやったのはあれが初めてだった。アルヘンティノスの下部リーグでやったことがあるだけだった。

Q:誰かがやるのを見ましたか?
R:いや。幼い頃にそういう革新的なことを夢見るだろう。ああいう脚の動きを創作してね。そういう感じに起きたことなんだ。あれは私の足技のひとつになったよ。トレードマークとしてね。プロフェッショナルとして、そんなことが残せるとは考えもしないだろう。しかもあんな試合の中でね。そう決めなければならなかったし、それは考える間もないような一瞬のことだった。フットボール選手の才能は、技術的な限界を超えて、限界を解くことから成り立っている。すばらしい選手とクラックとの差は、常に最高の選択をするかそうでないかだ。

Q:ところで、ベルグがあなたに寄っていって、サイドをコーナー方向に向けてすすんでいった。そこで周囲を見て、GKを背中にして、左足でヒールパスを通した。ボールはベルグの後ろを通り、ゴールラインへ向かっていった。プレイするのが寄り難しくなる場所ではありませんでしたか?
R:基本的に、ヒールパスをするときにはボールは軽い力で送る。それで、選手が追いつく前にボールが失われないようにするんだ。

Q:そしてベルグはなぜフォローできなかったのでしょうか?
R:彼はセカンドボールを見失い、方向を誤っていた。それで私が外側を回り、私だけが残ったんだ。周りにマーカーがいなくなった。前にも後ろにもね。顔を上げてラウルが来るのを願う時間ができた。私にとってあのプレイの一番のメリットは、顔を上げて望みを持つことができたことだ。

Q:ゴールが決まったとき何を考えましたか?
いつでも私は、足技、股抜き、壁パスを、ゴールを決めるのより楽しんでいた。そしてこれは、私がフットボールを楽しむ方法に調和したゴールだったよ。

Q:80年代初め、あなたがアルヘンティノスでプレイし始めたとき、中盤の中央はそれほど人気があるものではありませんでした。どこから、このクリエイティブな方向に入っていったのでしょうか?
R:子供の頃は、左のエンガンチェでプレイしていた。フットボールにはスペシャリストと、異なるポジションでもうまくプレイするプレイヤーとがいる。私にとって、左でプレイすることは、片目を隠してプレイしているようなものだったんだ。

Q:中盤の選手では誰が好きですか?
R:ガゴは、彼の今のボールタッチから始まって、もっと成長できるだろうね。それから、イニエスタとチャビも好きだよ。
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私たちは最初の1分から自分たちのサッカーをする、ということだ。私たちは、私たち自身を信じた。それこそがマドリーだ。どんな状況でも力を注ぎ込む、そういう信念だ。

今のマドリーの皆さんにも、ぜひその心意気を。

Anfieldへ

2009-03-08 23:02:03 | football
CL 2ndレグの召集選手
GK:イケル、コディナ、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、ミゲル・トーレス、ペペ、カンナバーロ、メツェルダー、エインセ
MF:ガゴ、ラス、スナイデル、ファンデルファールト、マルセロ、ロッベン、フォベール
FW:ラウル、サビオラ、イグアイン

微妙なダービー…とか呟いているうちに、もう次の試合、火曜日のリバプール戦の召集選手が発表されていました。全部で20名です。最終的に、GKとフィールドプレイヤーから1人ずつ、ベンチ登録を外れることになります。監督判断で召集からもれたのは、サルガド、ハビガルシア、パレホ、ドレンテ。サルガドは、今日のトレーニングで室内メニューだったようなので、昨夜の試合でどこか痛めたのかもしれません。フンテラールは登録ナシなのでお休み。

ところでマドリーの公式、アンフィールド(Anfield)をアンドフィールド(Andfield)って書いているのは直した方が。

ちなみに試合を裁くのは、ベルギーセット。主審はデブリーケレさん。で、読み方あってる?

消極的

2009-03-08 22:01:06 | football
08/09 Liga Espanola 1a division Jornada 26
Real Madrid C.F. 1-1 Atletico Madrid

マドリーの得点:クラース・ヤン・フンテラール
アトレチコの得点:ディエゴ・フォルラン

GK:イケル
DF:ラス、セルヒオラモス、カンナバーロ、エインセ(サルガド)
MF:ガゴ、グティ(イグアイン)、ロッベン、マルセロ
FW:ラウル(ファンデルファールト)、フンテラール

なんか…微妙なダービーだった。積極的に褒められるようなところもなく、でもまあ勝ち点1取れたのは良かった、というような。

つい、ルートが懐かしいなあと思いました。
ラウルのオーバーヘッド、決まってほしかったなあ。
ラスすげー。

クン…お宮参りついでに御祓いでも行ってきたほうが。

もう少し詳しく書けそうだったらまた後で追加する。かも。

いない

2009-03-07 22:07:27 | football
ヌマンシア戦に召集されたバレンシアの選手
GK:セサル、グアイタ
DF:クロ・トーレス、マドゥロ、マルチェナ、アレクシス、アルビオル、モレッティ、デルオルノ
MF:アルベルダ、マヌエルフェルナンデス、ビセンテ、バラハ、エドゥ、パブロ、ホアキン
FW:ミチェル、マタ

FW:ミチェル、マタ

FW:ミチェル、マタ

うわ。

数日前のトレーニングでハムストリング辺りを痛めたモリエンテスが入らないのはわかっていたことですし、全体トレーニングがなかなかできなかったシルバが召集されなかったのも、やっぱりか、ということでしかない。ですが。

ビジャ~!どこ~!!

ビジャは土曜日の最後のトレーニングで、左膝を脱臼、欠場です。現時点では負傷の程度とか全治期間とかもわかりません。FWにモリエンテスもビジャもどちらもいない、というのは今期初めてのような気がします。どうするの、これ。
他にも、今週は全体練習に復帰できていたはずのミゲルが入っていなかったり、と相変わらず右ラテラルが不安なわけですが……いやもう、やっぱりビジャもモリエンテスもいなくて、さらにアングロもまだ復帰できなかったとなると、前が心配だ。右ホアキン、左ビセンテで中がマタと少し下がり目にミチェル、くらいしかやりようがないかな。バレンシア・メスタージャに、センターフォワードタイプの選手はいないんでしょうか。個人的にちょっと見たいのが、ホアキンCFW…無理か。

これもクラシコ

2009-03-07 07:09:55 | football
アトレチコ戦に向けたマドリーの召集選手
GK:イケル、デュデク
DF:サルガド、セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、エインセ、マルセロ、メツェルダー
MF:ラス、ガゴ、ロッベン、グティ、ドレンテ、フォベール、ファンデルファールト
FW:ラウル、フンテラール、イグアイン

バレンシアのゴタゴタやらなにやらで、あっという間にデルビー当日。

召集選手が発表されました。ペペとスナイデルはサスペンション欠場。2日程前のMARCAには、ペペの代わりはセルヒオ・ラモスとか書いてありましたが、ミゲル・トーレスは召集からもれているし、そうすると右ラテラルはサルガドか。メツェルダー中でも良いと思いますが、クン&フォルランの肉体派(?)には、やっぱり肉肉しいカンナバーロとセルヒオラモスかなあ。メツェルダーもフィジカルは立派ですが、肉肉とは少し違う気が。いや別に、肉肉じゃなくてもいいんですが。左はおそらくエインセで、CLも控えているとはいえ、やっぱり休ませたりはできません。
中盤は、水曜くらいまで別メだったガゴが復帰。フォベールも復帰。ドレンテも復帰! 出番があるかわかりませんが、ベルナベウのアトレチコとのデルビーで復帰させるとは、ファンデはスパルタ式ですか。FWは…サビオラ落としたのね。CLであと一手で使えるように、サビオラの錆落とし(洒落たわけでは)は必要だと思うのですが…ファンデは本当にサビオラ使いたがらないんだな…。
中盤とそこから前の組み合わせですが、どうするのかなー。ピボーテは、復帰したばかりのガゴは休ませたい。でも、ラス+グティとかだと、攻められたら大変。たぶんラウルが手伝いに来てくれるとは思いますが。ラス+ガゴのドブレと、どっちかなあ。
左に最近調子が良いマルセロで。後はラウル、フンテラール、イグアインと並べるんだと思います。休ませたいところ、あまり出ていない選手を出したいところはあちこちありますが、やっぱり手は抜けない。


マヌエル・ルイス・デ・ロペラ
リーガにまつわる有名人のひとり、ベティスの最大株主にして元会長の、マヌエル・ルイス・デ・ロペラ。体調を悪化させ、木曜日に入院したとのこと。複数の検査を重ね、現在のところの最新のレポートでは、

中等度の心膜液貯留および軽度の両側胸水貯留を伴った急性の胸膜心膜炎、左基底肺炎。病理的予測としては深刻なものである。
木曜日の時点で患者の臨床的な回復は好ましいものであり、更なる合併症もなく安定した血行動態を示している。

ということで、容態は深刻でもあり安定してもいると。
ベティスでは、監督と選手3人(ファニート、カスト、オリベイラがお見舞いに行ったそうです。ファニートいわく、「かれはだいぶ良くなっているようだった。今回のことは、何か悪いジョークのように思っているようだったよ。」とのこと。
ホアキンがバレンシアに移籍する時にホアキンに意地悪をしてみたり(アルバセテまで行って写真を撮って帰ってこいとか)、スタジアムに自分の名前をつけてついでにパルコに自分の銅像を作って置いて見たり、デルニドと子供みたいなケンカをしまくってたり(プエルタの件以来、仲良くなった)。ネタに事欠かない人物のひとりですし、まだまだリーガでネタを作っていただきたいと思います。健康には気をつけて。

覚悟の程は

2009-03-05 20:10:47 | football
一番上だけど、後から追加:3月5日のトレーニング
非公開で行われた5日のトレーニングでは、
○アレクシス、全体トレーニングに復帰。問題なし。
○シルバ、筋肉と足首に問題があり、今日も含めて、今週はずっとノーマルのトレーニングができていない。
○ウナイ・エメリは、シルバの代わりにカンテラのミチェルをビジャの後ろに置いて紅白戦を行った模様。
○モリエンテスもトレーニングに参加できず。メディカルスタッフと共に、Eresa病院に向かい、検査を受けた。ハムストリングの筋繊維損傷と見られ、週末のヌマンシア選は欠場の可能性。


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昨夜の役員会の結果どうなったか、というのがエル・パイスにあったので、わかる範囲で要約していきます。例によって難しい言葉とかよくわからないところもあると思いますので、ご了承を。いろいろ混ざってややこしいので、クラブのことをバレンシアCFと表現します。ゴメスという名前の人間が2人出てくるので、それぞれファーストネームを併記。敬称ほぼ略。

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バンカハがバレンシアCFの権力を得る。
バレンシアCFの最大の債権者は、バンカハというバレンシアの銀行。債権額は約2億4千万ユーロ(300億円)。このバンカハが、バレンシアCFの財政再建のサポートをする代わりに、バレンシアの経営を主導することになる。既にバレンシアCFのフロントに入っている、ハビエル・ゴメスという人間が、バンカハの信頼を得て経済面の顧問となる。ビセンテ・ソリアーノは会長職を続けるが、副会長で経済面を担当していたミゲル・ソリオは辞任を要求され、職を去った。
現在の借金総額は約4億5千万ユーロ(560億円)。他の債権者には、バレンシア自治州の州知事(あるいはその関係者?)がいる模様。銀行が、フットボールクラブの経営に直接関係するのは、スペインではこれが初めてのこと。

ハビエル・ゴメスが全権を持つことになると見られている。ハビエル・ゴメスによると「関係機関と銀行の信頼」を求め、コスト削減を目指していくとのこと。コスト削減の主要方策は「選手」。
この方向性について、ソリアーノ会長。
「私の性格として、決して飾り物の会長となるつもりはない」。
これに対し、バンカハ側から。
「こうするのが本当だろう。ここまで彼ら(ソリアーノ、ソリオ)はすべて嘘ばかりだった」。

まずは差し迫った債務・支払い遅れの整理。2月初めが期限だった選手の給料半年分の1500万ユーロ(19億円)と、スタジアム工事費の一部、1400万ユーロ(17億5000万円)。

バンカハの理事会長、ファン・スリータは、この交渉を推進した1人。ハビエル・ゴメスについては「正直な人間だ」と考えている。スリータは非常に注意深かったが、前会長で筆頭株主のファン・ソレールの時代は、無秩序がまかり通っていた非常に悪い時期であったとしている。ソレールが会長であった際に、バレンシアCFの借金は、2004年から2008年にかけて、3倍に膨れ上がった。

ハビエル・ゴメスは1999年からバレンシアCFに在籍。クラブの元アドバイザー顧問で、現在パメサ(バレンシアにあるバスケットボールクラブ)の会長であるマヌエル・ジョレンテはこう語る。
「彼からは、予算の調整の仕方を学んだ。」
一般に評判が悪かった一連の選手の移籍問題(ピオホ・ロペス、ファリノス、ジェラール・ロペス、メンディエタ)があったが、経済的な安定をもたらした。
「我々は、1999年11月にはラツィオにピオホを売っていた。しかし7ヶ月後まで、誰も気づかなかった。」
「ハビエル・ゴメスはクラブにとってベストのことを考えるだろう。一方でソレールとソリアーノは、自分たちのことしか考えていなかった。」
ハビエル・ゴメスは、嫌われる冷たい選択を取るのではないか。最高の選手たちを売るだろうと考えられている。

昨年8月に会長職に就任したソレールは、旧メスタージャの土地を3億ユーロ(約380億円)で売ること、ソレールの株を8000万ユーロ(10億円)で買い取る公約を掲げていたが、現時点ではどちらも満たしていない。

現副会長のフェルナンド・ゴメスは、ソリアーノの後を引き継ぐ最も堅実な選択肢として、残る。バンカハとバレンシア自治政府の承認を得ている。彼はバレンシアCFに戻る前は、州スポーツ局のチーフを勤めていた。Campsの長の介入は、ソレールが筆頭株主としての力を継続する決定的なものとなる。(ここ、意味が良くわからない)。
フェルナンド・ゴメスはソレールと話し合い、ソレールは、フェルナンド・ゴメスが次の会長となるだろうことを理解し、互いの関係改善に努めることを望んでいた。ソレールは、フェルナンド・ゴメスに対し、自身が会長職にあった際の、経営手腕の酷さを正当化しようと試みていた。成功しないだろうが。

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結局要約じゃなく、ほぼ全訳になってしまった。
淡々とニュースを書いてきた最後に、「成功しないだろうが」と一言添えたエル・パイスの記者。この展開に、相当あきれてるんだろうなあ…。
常々疑問なのですが、なぜソレールがいつまでもクラブの中枢に残れるんだろうか。会長職にいた際に、相当美味しく汚いことをやってただろうし、背任とか何かに問えないのか。

で、役員会の顛末はそういうことです。いろいろ努力していたとは思いますが、ソリアーノ会長のやり方は成功せず、外部から強硬手段が取られることになったと。現時点でソリアーノは会長職を継続していますが、この記事からいくと、そう先は長くなさそうです。
そして、主力の、高値がつくであろう選手が長くバレンシアに残ることは、現時点では夢物語になりそうな展開。戦力を保たなければ上位に残れず、上位に残れなければ収入が減り、クラブの価値が下がり、いったん落ち込んでいったクラブは容易には上昇できない、ということを、銀行家およびその息がかかっている人物たちはわかっているのかどうか。とはいえ、生半可な手段やいくつかのスポンサー契約では、建て直せないところまでクラブが来ているのも事実。この先もまだ、相当に荒れそうです。

アラブのお金持ちとかいないかなー……。

非常時

2009-03-04 22:07:27 | football
Money, money money……
やっぱりお金がない、バレンシア。メディアプロやカッパとの契約は取り付けたものの、すぐにお金が入るわけではなく、選手の給料もスタジアム建築会社にも、支払いは滞ったまま。あれこれと金策を講じてきたソリアーノ会長ですが、突破口は見つからないまま、今夜再び役員会に臨むようです。場合によっては、ソリアーノ会長の辞任もあり得るとのこと。経済面を担当していた副会長のミゲル・ソリオは既に辞任を決めました。
どの記事を読んでも、悲しいもしくはむなしい気分になること間違いなしの内容満載なので、それ以上詳しくは書きませんが、この記事のタイトルはちょっと面白かった。

まずは選手、それから女子供だ

月曜日に、クアトロ・カピタネス(勝手に名づけた)がチームメイトたちに伝えたところによれば、メディアプロからバレンシアに支払いが行われた場合、最初に給料を受け取ることができるのは選手たちだ、とのことです。

例えば。城壁内に閉じこもって兵糧攻めに遭っている兵士と町の人々。補給部隊が、外からようやく、わずかな糧食を持って戻ってきました。
「我慢しようね、まずは兵隊さんたちからだよ」

マルチェナを始め、選手たちはクラブの状況を理解しています。少なくとも、表立って文句を言ったり騒ぎ立てる選手は(今のところ、たぶん)いません。でも、昨今の試合結果やオドオドと腰の引けたプレーぶりを見ていると、やはりメンタル面が弱っていると言わざるを得ない。となると、解決方法は給料の保証をしてやることか……。
個人的には、若手は別としてトップの選手たちは贅沢をしなければ食うにも寝るにも困らないだろうに、とも思うのですが。とはいっても、チームが落ち着いて試合に臨めないことには、やっぱり好成績を出せとは言いづらいしなあ。
さらにカピタネスはチームを鼓舞し、何が何でもCLのポジションを確保しよう、CLに出ればクラブにお金が入るんだ、さもないとシルバやビジャどころか、アルビオルもマルチェナもイングランド方面の人買いに身売りしないといけなくなるんだ…と。まさにドナドナ。
ほんと、選手の結束だけは高まりそうな気がする。選手がクラブの現状をどうこうできるものではない以上、選手にできることは、ただ勝つだけです。この際、失点しても許すから、勝って。


ということで本日のバレンシアのトレーニング
火曜日は休養で、本日トレーニング再開。一応ドブレセッションとなってますので、現時点では朝のトレーニングのニュースが入ってきています。スーペルより

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ウナイ・エメリは、今週末、ソリアでのヌマンシア戦に向けて、ミゲル・ブリートとミゲル・アンヘル・アングロを戦力とできるだろう。
ミゲルとアングロは、午前中のセッションで通常通り、全体トレーニングをコンプリートできた。ヘドウィグ・マドゥロが勤めていた右サイドで、プレイできることだろう。また、エドゥも全体とともにトレーニングを行うことができたが、現時点でヌマンシア戦でいけるかどうかはわからない。
一方で、負傷中のGKレナンは単独でトレーニングを行い、シルバとアレクシスも個別にランニングを実施。チアゴ・カルレトは、個人の問題。
全体は、35分間ジムでトレーニングを行った後、ロンドや負荷をかけるトレーニングを実施。最後に、2対2のミニゲームと、(ピッチを)広く使うゲームとを行った。トレーニングの最後の段階では、フェルナンド・モリエンテスが、GKに向けてシュートを放った際に、悪いジェスチャーをして、トレーニングをリタイヤした。

トレーニングには、ファングループからプラカードが掲げられた。「共に最後まで、魂を」と読めるものがあり、一方で別のグループからは、「お前らのせいで俺たちが恥かかされた分を誰が肩代わりしてくれるんだ?」(バレンシアファンを名乗るグループにはよくあることですね)というものがあった。後者は、コーチ陣の要請により取り下げられた。

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右ラテラルに、ミゲル復帰の見込み。マドゥロもよくやっていましたが、正直言って、ひどかった。実は以前にマドゥロは「右ラテラルはあまりやりたいポジションではない」ということを言っていました。でもウナイは、それをずっと右ラテラルに置いといたわけで……。
ミゲルがレギュラーで出ていたときでも失点はしていたわけですから、ミゲルなら万全というわけではありませんが、少なくとも右サイドの攻撃は元の力を取り戻せるかもしれません。
かもしれません、というのは、バレンシア系スポーツ紙の報道では、エメリがシステムチェンジをする可能性が言われているからなのです。ピボーテを3枚と厚くして、中盤で相手の攻撃を食い止める4-3-3。ピボーテが3だとしたら、残りの前の3人は、ビジャかマタかシルバかホアキンかビセンテかミチェルかパブロかモリエンテスかアングロか……。
モリエンテスが「悪いジェスチャーをして」というのは、5本の指のうちの3番目の指を立てて相手に見せたとかそういうことではなく、どこかを痛がる様子を見せた、という意味だろうと思います。たぶん。夕方のセッションでどこにいるか、だなー……。


後から追加:夕方
トレーニングは、戦術を中心としたもの。気温が下がる中で、ピッチを狭くしたミニゲームを行ったとのこと。カンテラからはミチェルとサルバが加わる。
アレクシスは、午前のトレーニングと同じように、トレーナーと共にランニング。シルバ、レナン、マドゥロ、モリエンテスは、室内で個別トレーニング。やっぱりか……。

木曜日は、午前に非公開練習が予定されています。


続行
ビセンテ・ソリアーノは、会長職を続行する模様。

その口が災い

2009-03-04 01:34:39 | football
勝ち点差が4まで一気に縮まったところで、次節はデルビー・マドリー。MARCAはこんな記事で、アトレティの皆さんの気持ちを逆なでしています。

アトレチコはレアル・マドリーのベストフレンド
・アトレチコは、プリメーラへの昇格以来(02/03シーズンより)、バルセロナから26ポイントを上げ、一方でマドリーからは8ポイントしか上げていない
・アトレチコは、バルセロナに対し6勝4分4敗
・マドリーに対しては、4分9敗
・唯一、2006/2007シーズンのみ、マドリーから上げたポイントがバルサから上げたポイントを上回る


なんだこの親父
リバプール戦前に、リバプールを小バカにするような発言をしたり「3-0で勝つな」とか言ったりした挙句、結局赤っ恥をかくことになったレアル・マドリーの会長ビセンテ・ボルーダでありますが、今度は、「クラシコには勝つから、実質勝ち点差は1だな」「リーガはもらった」的なことを言ったらしい。

ファンが言うのなら、別に良いんです。しかしマドリーの会長という、ビッグクラブを代表し大きな影響力を持つ人間、かつ現場にいるわけではない人間が、他クラブを軽んじるような発言はすべきではない。実際、ほんの1週間前に自分の軽い発言が不適当だと取り上げられ批判を受けたばかりなのに(しかもバカにしたリバプールに負けたことで、さらに印象が悪かった)。今回のMARCAの記事では「楽観主義をあふれかえらせてる」と書かれています。ただの道化師ですよ。
一連のコメントは、ラジオか何かで話したらしいのですが、最後に締めとして「この幸福感に酔っている様子が、私には心配だ。我々は地に足をつけていなければならない…」とかなんとか語ったらしいですが、どの口が言うか。
読者のコメンタリーには「口を閉じろ」「ラモン・カルデロンより悪いわ」「間抜け」なんて感じのものが多々。もちろんマドリディスタと思われる人々からのコメントです。悪人顔のくせして、考えの足りない、とんでもない人が会長になったんだな……。

で、この発言についてペップから反応が。
「彼(ボルーダ会長)は、私に影響を及ぼせるようなキャパシティを持っていないし、持てるようにもならないだろう」
「彼はもう、リバプールの日のことを正しいと思ってるんだろう」

まったく、まともな会長はいないのか。


お休み明け
2日間のお休みを満喫したマドリーの人々は、トレーニングを再開。この日、ピッチに入らなかったのは、ガゴ、フォベール、ペペの3人。ガゴはリバプール戦で痛めた右足首がまだ完治ではないとのこと。ただし、本日のインタビュー当番がガゴでして、右足首の調子について聞かれ、
「デルビでプレイするのに問題はないだろう。僕の足首が、日々良くなっているかを見なければならないが、繰り返し言うと、デルビーにはプレイできるコンディションになっているはずだと考えている。」

フォベールは、右大腿四頭筋の拘縮すが、まもなく全体練習に復帰できる模様。
ペペは、土曜日はサスペンションですから、あせらずに来週の火曜日を目指して調整すれば良いわけです。ペペの代わりは、メツェルダーかセルヒオ・ラモスかエインセか……さすがにまだわかりませんね。