今から40年前の1975年9月21日はルネの6枚目のシングル「みんなあなたに」(B面/「涙のプレリュード」)の発売日でした。
この曲の作詞者である岩谷時子さんはすでに亡くなられていますが、どんなイメージで歌詞を書くように依頼されたのか、または、ルネをどんなイメージでとらえてこの歌詞ができたのか、興味深いところです。
1975年3月に発売された「君のすべてがほしい」の仏語バージョン”Attends-Moi Quelques Années”と同じく、「みんなあなたに」は、年上の少女に恋する少年の歌です。仏語歌詞の中の「あなた」は16歳。どちらの歌詞も、少年はルネの年齢に合わせて、レコード発売当時のルネと同じ13歳か14歳の設定なのでしょう。
また、曲の方は、「傷だらけのローラ」を情熱的に歌う西城秀樹氏に惚れ込んだルネが、その歌い方に大きく影響を受けたことを意識して作られたのではないかと推察しました。何故なら、それまで発売された曲とは明らかに違っていたからです。カナダでも、ケベックのママのアイドルから、ティーンのアイドルに移行していった頃で、恋愛の歌を増やしていました。
ちなみに、ルネ友のみなさまもご存知のとおり、「ミドリ色の屋根」は母を想う少年の歌、「小さな生命」は病気の妹のために祈りを捧げる兄の歌(多分、妹ナタリーをイメージし、天使の声を生かす曲として)、「愛の翼をひろげて」は可愛い恋の歌です。
※過去ログ「”君のすべてがほしい”仏語版紹介」参照
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/137.html
当時、ルネのコンサートに行ったり、ファン・クラブに入会する日本のルネ・ファンは、同年代から年上の少女や女性が多く、このファン層をターゲットにしたため、この様な歌詞になったのだと思います。また、この当時の日本の少女や女性は、金髪碧眼の美少年やボーイ・ソプラノの天使の声に弱い傾向にあり、少女漫画でも、萩尾望都先生の「ポーの一族」や「トーマの心臓」、竹宮恵子先生の少年合唱団や少年歌手を主人公にした話をはじめとする、外国を舞台にした、少年が主人公の物語が全盛期を迎えていました。芸能界においても、空前の外人タレント・ブームで、オズモンド・ブラザーズの末っ子ジミーが日本語の歌を歌ったりしていましたから、天使の声のルネを日本で売り出すには、絶好の機会だったのです。しかし、第3回東京音楽祭世界大会でグランプリとフランク・シナトラ賞を受賞したことで、ルネが以前から望んでいた英語圏のカナダやアメリカ、フランスで活動するようになって、来日が減ったことにより、人気に陰りが見え始め、変声によって日本でのレコードのリリースや来日が無くなっていきました。
このレコードジャケットの写真は、1974年2回目の来日時、京都に行った時のものです。変声前に日本語で歌った最後の曲となった「みんなあなたに」を、息子が当時のルネと同じ年になった今聴くと、また違って聞こえます。そして、2番の歌詞… ルネはきちんと意味が分かった上で歌っていたのかしら? 身長は170㎝でも、まだまだお子ちゃまの息子がこの歌を熱唱したらと想像すると、ちょっと恥ずかしくなってしまう母、シマ姉です。
みんなあなたに
岩谷時子/作詞 佐藤 健/作曲 有馬 行/編曲
なぜいないの なぜ行ったの
ぼく一人を 残していいの
今わかった この想いを
遠いあなたに 告げたい
これが恋と 知らずに
あまえて いたのね
あなただけが 大人で
もう二度と 逢えないぼくたち
胸は胸は泣いて ふるえてる
この淋しさ この虚しさ
ぼくどうして 耐えればいいの
ただせつなく 瞳(め)を閉じれば
白いあなたの おもかげ
ここへ来てよ その胸に
ぼくを 抱いてよ
なにも云わず 愛して
初めての夜は 夢でも
みんなみんなあげて しまいたい
改めて歌詞を読んでみて、どう感じましたか?
今回は画像がなかったので、ルネ・ファン・クラブ「メープル・メイツ」の会報№2から、2回目の来日のファンの集いの写真をアップします。
ファンの集い
1974年9月15日
田町、スタジオシティで
前日(9月14日)のコンサート、そしてこの日は夜にコンサートがありましたが、ルネの元気なことには驚きます。集いの申込者の数があまり多かったので、やむをえず一部、二部と分けることになりましたが、その両方に全力でサービスするルネに、ただただ感心するばかりでした。合い間にはサンドイッチをおしこむように食べて、又ファンの所へ飛んでいきました。
▲抽選での一等はルネとの記念写真。緊張の一瞬です
▲一時間前にはもうこんな長い列が…
※過去ログ「ファンの集い②」参照
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/165.html
この頃が、日本のルネ・ブームのピークだったと思います。デビュー45周年を迎え、来年は歌手としてコンサートを行うルネ。円熟した大人のステージを期待しましょう
この曲の作詞者である岩谷時子さんはすでに亡くなられていますが、どんなイメージで歌詞を書くように依頼されたのか、または、ルネをどんなイメージでとらえてこの歌詞ができたのか、興味深いところです。
1975年3月に発売された「君のすべてがほしい」の仏語バージョン”Attends-Moi Quelques Années”と同じく、「みんなあなたに」は、年上の少女に恋する少年の歌です。仏語歌詞の中の「あなた」は16歳。どちらの歌詞も、少年はルネの年齢に合わせて、レコード発売当時のルネと同じ13歳か14歳の設定なのでしょう。
また、曲の方は、「傷だらけのローラ」を情熱的に歌う西城秀樹氏に惚れ込んだルネが、その歌い方に大きく影響を受けたことを意識して作られたのではないかと推察しました。何故なら、それまで発売された曲とは明らかに違っていたからです。カナダでも、ケベックのママのアイドルから、ティーンのアイドルに移行していった頃で、恋愛の歌を増やしていました。
ちなみに、ルネ友のみなさまもご存知のとおり、「ミドリ色の屋根」は母を想う少年の歌、「小さな生命」は病気の妹のために祈りを捧げる兄の歌(多分、妹ナタリーをイメージし、天使の声を生かす曲として)、「愛の翼をひろげて」は可愛い恋の歌です。
※過去ログ「”君のすべてがほしい”仏語版紹介」参照
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/137.html
当時、ルネのコンサートに行ったり、ファン・クラブに入会する日本のルネ・ファンは、同年代から年上の少女や女性が多く、このファン層をターゲットにしたため、この様な歌詞になったのだと思います。また、この当時の日本の少女や女性は、金髪碧眼の美少年やボーイ・ソプラノの天使の声に弱い傾向にあり、少女漫画でも、萩尾望都先生の「ポーの一族」や「トーマの心臓」、竹宮恵子先生の少年合唱団や少年歌手を主人公にした話をはじめとする、外国を舞台にした、少年が主人公の物語が全盛期を迎えていました。芸能界においても、空前の外人タレント・ブームで、オズモンド・ブラザーズの末っ子ジミーが日本語の歌を歌ったりしていましたから、天使の声のルネを日本で売り出すには、絶好の機会だったのです。しかし、第3回東京音楽祭世界大会でグランプリとフランク・シナトラ賞を受賞したことで、ルネが以前から望んでいた英語圏のカナダやアメリカ、フランスで活動するようになって、来日が減ったことにより、人気に陰りが見え始め、変声によって日本でのレコードのリリースや来日が無くなっていきました。
このレコードジャケットの写真は、1974年2回目の来日時、京都に行った時のものです。変声前に日本語で歌った最後の曲となった「みんなあなたに」を、息子が当時のルネと同じ年になった今聴くと、また違って聞こえます。そして、2番の歌詞… ルネはきちんと意味が分かった上で歌っていたのかしら? 身長は170㎝でも、まだまだお子ちゃまの息子がこの歌を熱唱したらと想像すると、ちょっと恥ずかしくなってしまう母、シマ姉です。
みんなあなたに
岩谷時子/作詞 佐藤 健/作曲 有馬 行/編曲
なぜいないの なぜ行ったの
ぼく一人を 残していいの
今わかった この想いを
遠いあなたに 告げたい
これが恋と 知らずに
あまえて いたのね
あなただけが 大人で
もう二度と 逢えないぼくたち
胸は胸は泣いて ふるえてる
この淋しさ この虚しさ
ぼくどうして 耐えればいいの
ただせつなく 瞳(め)を閉じれば
白いあなたの おもかげ
ここへ来てよ その胸に
ぼくを 抱いてよ
なにも云わず 愛して
初めての夜は 夢でも
みんなみんなあげて しまいたい
改めて歌詞を読んでみて、どう感じましたか?
今回は画像がなかったので、ルネ・ファン・クラブ「メープル・メイツ」の会報№2から、2回目の来日のファンの集いの写真をアップします。
ファンの集い
1974年9月15日
田町、スタジオシティで
前日(9月14日)のコンサート、そしてこの日は夜にコンサートがありましたが、ルネの元気なことには驚きます。集いの申込者の数があまり多かったので、やむをえず一部、二部と分けることになりましたが、その両方に全力でサービスするルネに、ただただ感心するばかりでした。合い間にはサンドイッチをおしこむように食べて、又ファンの所へ飛んでいきました。
▲抽選での一等はルネとの記念写真。緊張の一瞬です
▲一時間前にはもうこんな長い列が…
※過去ログ「ファンの集い②」参照
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/165.html
この頃が、日本のルネ・ブームのピークだったと思います。デビュー45周年を迎え、来年は歌手としてコンサートを行うルネ。円熟した大人のステージを期待しましょう
どこかで聞けますか?