10月11日に退院して今日で9日。股関節の痛みは改善し、手術による傷と筋肉の痛みは日に日に軽減しています。絶対転ばないようにしながら、リハビリも兼ねた日常生活を送っています(^^♪
ところで今回の記事紹介についてなのですが、入院前に予定を組んでしまった内容が「ルネ・シマールの不治の病」★ デビューして間もないルネの可愛い写真の記事だったので選んでいました。”MALADIE(病気)”の単語だけ見て、ルネがデビュー前に亡き母ガブリエルと共に入院した『流行性肝炎』の話だと思っていましたら、ルネが患った『喘息』のことでした。
ルネが『猫アレルギー』であることと『喘息』であることはMusée Simardのシャンタルさんに確認をとりました。歌手であるルネが『喘息』で苦しみ、動物好き(でも、クモ恐怖症)なのに『猫アレルギー』というのは、何という不運でしょう! この記事が発行されたのが1972年1月15日で、取材は新聞に掲載された写真からクリスマス・シーズンの1971年12月だと推測できます。ルネはデビュー間もない10歳の時なので『小児喘息』でしょうか。
『小児喘息』は成長して体力がつくと症状が軽減することは、知人を見て知っていました。ルネは10代半ば、アメリカに渡ってダンスと英会話のレッスンを受けていました。10歳当時は、不治の病と言われた『喘息』のせいで、ルネの輝かしいキャリアや将来が危うくなるかもしれないと心配されていました。しかし、ダンスのレッスンをすることで体力がつき、身長も伸び、『喘息』の症状が軽減されて、自ら健康であるとインタビュー等で語れるようになったのだと思います。青年期には鍛え上げた肉体美を披露したポスターや記事が有りましたし、「Nouveau rêve」のステージでは娘ロザリーとダンス踊っていましたね
ちなみにこの新聞記事は、シャンタルさんのMusée Simardに寄贈する予定です(^^♪
Les secrets des artistes アーティストの秘密
Manchettes VOL.6 NO 2 1972 年1 月15日
LA MALADIE INCURABLE DE RENÉ SIMARD
ルネ・シマールの不治の病
AUCUN MÉDECIN NE PEUT LE GUÉRIR
どの医者もそれを治すことはできません
▲上:たとえ自分の病気が若い芸術家としてのキャリアに突然取り返しのつかない終焉をもたらす可能性があることを知っていても、ここで親友のジャン・マロと一緒にいるルネはいつも笑顔で、あまり心配していません。
下:今年のクリスマスは、幼いルネにとってとても大きなお祝いでした。彼は同年代の子供たちと同じでした。彼の内なる小さな宇宙全体は、幼子の誕生に関する敬虔な伝統と、彼が何度聞いても飽きることのない古い伝説によって生き生きとしていました。
ON NE PEUT JAMAIS PRÉVOIR L’ ÉVOLUTION DU MAL DONT SOUFFRE RENÉ SIMARD
ルネ・シマールが苦しむ悪化を私たちは決して予測できません
黄金の喉を持つ若い歌手、ルネ・シマールはほぼ不治である病に苦しんでおり、いつ彼のキャリアだけでなく、将来も危うくなるかもしれないという危険があります。
昨年、私たちは彼が重度の喘息発作に見舞われ、2週間以上入院しなければなりませんでした。
現在まで、この病気に対する真正な治療法は見つかっておらず、その原因は多かれ少なかれわかっています。
一方で、公式の医学では、喘息は特定のアレルギーが原因であると考えられています。また、花粉症(医学によれば、特定の花の花粉や粉塵に対する体の反発のようなもの)に苦しんでいる人は、多くの場合、喘息を患うことになります。
感情や食物の摂取後、さらには毛皮で覆われた動物の存在下や特定の香水の匂いを嗅いだ後でも、特定の人に喘息発作が現れることが非常に頻繁に観察されています。
喘息の発作は肺に現れ、その肺胞は容易に空気で満たされた後、不規則かつ非常に緊密になり、常に窒息しそうな印象を与えます。発作が非常に頻繁に起こる人もいれば、非常に間隔が空く人もいます。また、最初はまれでしたが、だんだん頻繁になることもあります。
ORIGINE PSYCHO-SOMATIQUE 心身症の起源
さらに、著名な精神科医は、喘息はほとんどの場合、特定の精神疾患が原因であると考えています。この件に関して、臨床医学界は同じ意見ではありません。この件に関しては意見が大きく分かれています。これらの同じ学識ある精神科医は、喘息の発作は、この病気に罹患している個人において、感情やその他の精神病的要因の結果として空想や心理的執着が表面化したときに起こると主張しています。
その人は、母親を拒絶したくないために、無意識のうちに母親を飲み込みたいと思うでしょう。この理論は、素人には非常に空想的に見えるかもしれないのにもかかわらず、その評判にもはや疑問の余地のない一部の精神科医によって真剣に受け入れられています。
その一方で、喘息患者が同時に湿疹に悩まされることも非常に頻繁に起こります。この病気は臨床医学ではアレルギーが原因であると考えられている一方で、多くの精神科医はこの病気が原因である可能性があると考えています。心身症の起源に起因すると考えられています。
SES REMEDES 彼の救済策
現在まで、医学は喘息を決定的に克服できる真正の治療法を発見していません。副腎から分泌される物質であるアンドレナリンは、多くの場合、発作が起きたときに非常に効果的に症状を和らげるのに役立ちます。しかし、合成的に生成できるこの同じ物質には、純粋に長期的な効果があるわけではありません。
L’HYPNOSE SERAIT PLUS EFFICACE DANS CERTAINS CAS
特定の場合には催眠術がより効果的になる
過去20年間、多かれ少なかれ正当な理由で医学がほとんど常に忌避してきた催眠術が、臨床医学の同僚よりも大胆な特定の医師兼精神科医によって使用された後、場合によってはセンセーショナルな結果が得られたでしょう。しかし、催眠術というテーマに興味を持ったり研究したりする精神科医や医師はほとんどいないため、その結果は間接的にしか知られていません。
ON NE LUI A JAMAIS CACHÉ LES FAITS AU SUJET DE SA
MALADIE 彼の病気に関する事実は決して彼に隠されていませんでした
RENÉ SIMARD DOIT FAIRE FACE A CETTE TRISTE REALITÉ
ルネ・シマールはこの悲しい現実に直面しなければなりません
喘息患者の大多数は遅かれ早かれ仕事に適さなくなり、多くの場合、輝かしいキャリアを放棄しなければなりません。発作が頻繁になりすぎると、長い夜の不眠症が続いて体が疲れ果て、ほとんどの場合、ほとんど呼吸ができない状態でベッドに座って過ごすことになります。
若いルネ・シマールが直面しなければならないのはこの悲しい現実、つまり、いつでも一時的に、あるいは取り返しのつかないほど彼のキャリアや将来を危うくする可能性があるほぼ不治の病に苦しんでいるということです。
彼にとって喘息は、お祭りにぶら下がっているダモクレス の剣のようなものです。彼の父親は、ルネが手に入るものはすべてできるだけ多く取り、機会がある間はできるだけ多くの貯蓄をしなければならない、一方で彼の将来はいつ取り返しのつかないほど損なわれるかも知れない、と言っているのは正しいのです。
彼の場合は何も予測できません。今のところ、彼は喘息の発作の間隔をあけているだけであり、私たちがしなければならないことは、彼がこの病気から回復すること、少なくとも現在よりも病気が深刻にならないことを祈ることだけです。
記事の写真が撮影されたデビュー曲「L'oiseau 鳥」のプロモーションビデオ。ルネはこのコスチュームでファースト・クリスマス・アルバム「Ave Maria 」に収録された「Triste Noël 」も歌っていました。このビデオを観る限り、ルネが『喘息』の発作に苦しんでいたなんて分からないです。
医師をしていたミシェルさんからは、ルネの『喘息』と『猫アレルギー』について、次のようなお返事をいただきました。
「1970年代以前は、アレルギーはよく理解されていませんでした。良い薬はありませんでした。母、2人の兄弟、そして私は喘息を患っていますが、薬を飲み続けているのは母だけです。現在、私たちは多くの良い薬を持っており、喘息はアレルギー反応に少し似ています。それは吸入器を手元に置いておくことであり、そのためにキャリアを失った人々を見たことがありません。これを書いたジャーナリストは、注目を浴たかったのでしょう。重病の人は、鉱山などでのタバコやその他の製品によって引き起こされる慢性疾患を患う傾向があります。小児喘息やアレルギーは、タバコの煙、毛皮を持つ動物、香水を避けると、年齢とともに消える傾向があります。私がルネと話したとき、彼は母親と同時に入院した肝炎と、耳の形成手術についてのみ言及しました。肝炎はより危険ですが、彼は後遺症を持っていないようです。」「人口の59%がペットを飼っています。ルネは、社交的な集まりで深刻なアレルギーを持っていたら死んでいたでしょう。ご安心ください!」
ルネの年の離れた従姉のポーリーヌさんにもこの記事をお読みいただきましたが、その事実を知らなかったそうです。それはルネがこの病と闘い、周りの人たちに心配をかけないように、そして自分の未来を切り開いていくために頑張ってきた証なのだと思います。現在のルネがこの病気から回復していることを、ファンとして心より願っています。
そしていよいよ来週10月24日(木)から11月3日(日)まで、ルネが監督を務めるミュージカル『La famille Addamsアダムス・ファミリー』の今年のハロウィーン公演がサン・ドゥニ劇場 Espace St-Denis 開演されます
10月31日(木)のハロウィーン当日には、アダムス・ファミリーの仮装をして来られた方にレッド・カーペットの上を歩いていただき、その中から2名にパリの旅をプレゼントするというコンクール企画(上の画像参照)も有りますよ(^^♪
※過去ログ「「アダムス・ファミリー」の今年の再演日程が発表されました!!」参照
facebookで公演の様子が投稿されるのが楽しみですね
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