前回の日本語詞に続き、今回はルネが歌う『ホワイト・クリスマス』の仏語版”NOEL BLANC”の歌詞を紹介いたします。
仏語詞を訳してみましたところ、日本語詞はどの訳詞を見ても英語のオリジナルに忠実なのに対し、仏語詞の方は、オリジナルとはかなり違った内容になっているのが興味深いです。
仏語詞は、カナダのファンの方が紹介していた歌詞のL'heure ou le bon vieillard descend のところは、日本で発売された「クリスマス・ベスト・ヒット」の歌詞カードでは、La route par ou le vieillard descend と書いてありました。Et j'attends l'heure ou ils vont venir も Et j'entends leurs roues, ils vont venir になっています。ルネの発音を聴くと、どちらも前者の方が正しいようなのですが…。そして、LとRの発音の違い等がカタカナでは表現できないため、ふりがなだけ読むと変な感じになっています。また、bon vieillard は「高尚な老人」ではなく、「神」と訳してみました。
この歌詞から私が考える物語は、故郷から離れ都会で暮らす男性が、クリスマスにわく故郷の街を、子供の頃のクリスマスに想いを馳せながら帰宅を急ぐ。道の向こうには、息子の帰りを待ちわびた母が立っている。そして後半に出てくる彼が見る夢は、クリスマス・パーティーの準備を済ませ、友人たちの到着を待つ夢。夢の中で聴こえる音が想い出の中から鮮明に甦ってくる・・・・という感じです。
直訳では回りくどい言い回しなので、私流にアレンジしてございます。仏語の堪能な方、お気付きになったことがございましたら、是非アドバイスをいただきたいと思います。
ノエル ブラン
NOEL BLANC
Francis Blanche Irving Berlin
オー カン ジャンタン シャンテ ノエル
Oh, quand j'entends chanter Noel
ジェ マ ルヴワール メ ジュワ ダンファン
J'aime a revoir mes joies d'enfant
ル サパン サティヤン
le sapin scintillant
ル ネイジュ ダルジャン
le neige d'argent
ノエル モン ボー レーヴ ブラン
Noel, mon beau reve blanc
オー カン ジャンタン ソネー オ シエル
Oh,quand j'entends sonner au ciel
ルー ルー ル ボン ヴィエヤール ドゥサン
L'heure ou le bon vieillard descend
ジュ ルヴワ テ ジユー クレール マモン
Je revois tes yeux claire, Maman
エ ジュソンジュ ア ドートゥル ノエル ブラン
Et je songe a d'autres Noels blancs
ラ ニュイ エ プレーヌ ドゥ シャン ジョワウユ
La nuite est pleine de chants joyeux
ラ ブワ クロック ダン ル フー
La bois croque dans le feu
ラ ターブ レ デジャ ガルニー
La table est deja garnie
トゥー テ プレ プール レ ザミ
Tout est pret pour les amis
エ ジャンタン ルー ルー イル ヴォン ヴニール
Et j'attends l'heure ou ils vont venir
ア ネクータン トゥー メ スーヴニール
En ecoutant tous mes souvenirs
♪和訳♪
白いノエル
ああ… ノエルの歌を聴く時
子どもの頃の喜びが甦る
きらめく樅の木
銀色の雪
ノエル… 美しき純白の夢
ああ… 天空に鐘が鳴り響く時
神が降りてくるその時間(とき)
あなたの澄んだ瞳を見つけたよ ママ
そして私は 白いノエルの夢を見る
夜は楽しい歌が溢れ
木は火の中でパチパチとはねる
テーブルはすでに満たされた
みな友だちのために準備し
私は 友だちがやってくる時間を待っている
すべての想い出に 耳を傾けて
前回の記事で、ルネが歌う『ホワイト・クリスマス』の日本語詞を紹介いたしました。
当ブログとmixiのコミュニティ『ミドリ色の屋根のルネ・シマール』に寄せられた聴き取りにより、現在一番正確と思われる日本語詞を紹介いたします。
ホワイト・クリスマス
夢に見る ホワイト・クリスマス
窓近く揺する梢 光
ソリの鈴聴く 楽しき夢
夢に見る ホワイト・クリスマス
カードの想い出は
若き日の優しき
清らかなクリスマスの夢
なお、”NOEL BLANC”は、10歳、14歳(日本語版)、19歳のバージョンがあり、全部お聴きいただけますので、お聴きくらべくださいね♪
※10歳 ”AVE MARIA”の8番か”MES NOELS D'ENFANT”の8番 Noël blanc
※14歳 ”MES NOELS D'ENFANT”の22番 White Christmas (Version japonaise)
※19歳 ”20 SOUVERIERS DES NOEL”の9番”Noel Blanc....Rene a 19 ans” Noël blanc
20 SOUVERIERS DES NOEL
あなたはどの”NOEL BLANC”がお好きですか?
Noel Blanc、フランス語ではこんなに素敵な詩だったんですね。
ついつい響きの美しさだけ感じたつもりで、
意味はわからずじまいなので、とても嬉しいです。
空から降りてくるおじいさんといえば、
サンタクロースかな、という気もしますね。
子どもの頃、サンタの夢、
そしてお母さんを思い出しているのかな。
3つのNoel Blanc、聴き比べましたよ。
10才のルネは無垢でホントに可愛いですね。
19才のルネは、まぁすっかり立派になって。
やはり14才のルネが最も魅力的で素晴らしいと思うのは、私がもっとも聴き慣れ、魅了された時期の歌だからかもしれません。
皆さんはどうでしょうか?
いよいよクリスマスが近づいてきましたね。
どうぞこの歌のような平和で静かな聖夜をお過ごしください!
Noel Blancは、1部の歌詞が2つの資料で違っていたこともあって、思いのほか手こずってしまいました★ また、降りてくるという意味の単語には「死ぬ」という意味も含まれていて、余計混乱してしまい、投稿してから何度も手直ししたので、最初に読んだ方と、後から読んだ方は違う訳詞を読んでいる可能性も…★
「死ぬ」の意味もあることを知った時に思い浮かんだストーリーは、臨終の床にいる老人が、幼い日や若き日のクリスマスを思い出しながら息を引き取っていくというもの。鐘が鳴り、神様が降りてくる時、懐かしい母が天国から迎えにくる……って、そんなクリスマス・ソングなんて無いよーーっ★…と1人グルグルしてました(爆)。
そして、実はサンタクロース説も考えたのですが、次回のために準備していた記事のタイトルが『聖なる夜には讃美歌を』なため、クリスマス、つまりキリスト生誕の聖夜に降りてくるのは神様!…てな具合になってました(笑)。
記事アップの裏話でした★