一人言(六)のノートより
あ、今、見て気が付いた。
そうそう。前は、成人の日は1月15日、固定だったんですよ!!
これ書いたの1995年の1月なので、当然1月15日だったわけです。
「成人の日」
今年の1月15日は、芸術的な形の雲が2,3個浮かんでいるだけの快晴であった。成人式日和である。
某市民ホールの前は、晴れ着姿の20歳の若者たちでごった返していた。女性はほとんどが振り袖姿で、男性は数%紋付袴姿の者もいるが、大半がスーツ姿である。
そんなカラフルな群衆の中で、一際目立つ青年が白いユリの花束を手に立っていた。黒いカシミヤのコートの下がラフなセーター姿であるところから、成人式に参加した者ではないことがわかる。
「ねぇ、ちょっと……」
「か、かっこいい……」
まわりの女の子たちが肘をつつきあい騒いでいることには目もくれない。そういわれることに慣れているかのようだが、実は本人気が付いていないだけなのだ。
「………まだかよ。おっせえな」
青年はぼそりとつぶやいた。明るい金髪にあざやかな碧眼。どこをとっても日本人ではない様相であるが、そのつぶやきは流暢な日本語である。しかしその異国人という外見のせいで、まわりの人々は彼が日本語をつぶやいたということには気づかなかったようだ。
「あ、あのっ、エキスキューズ、ミーッ」
わらわらわらっと近くにいた振り袖姿の女の子三人が彼に話しかけてきた。真っ赤な顔をして写真を撮る手振りをしながら、
「あ、あの、プリーズ、テイク、ピクチャー、ウィズ、ミー」
「ピクチャーピクチャー」
「ウィズミー、ウィズ、ウィズ……、一緒に写真とってくださいっ」
必死の形相の三人を、彼はキョトンとした表情で見下ろしていたが、
「え? 写真? 一緒にとるの? なんで?」
「………やだぁあ、日本語……っ」
女の子たちが華やかに笑い出した。
「日本語、話せるんですかぁ?」
「うわ、すっごいはずかしいっ私達ーっ」
「やだぁもうーっ」
女の子たちは三人でひとしきり盛り上がっていたが、
「あの、写真を一緒に撮ってください」
初めに話しかけてきた子がぺこりと頭を下げた。
「だからなんで? オレ別に芸能人でも何でもないよ」
彼が首をかしげると、女の子たちは口ぐちに、
「でもモデルさんみたいじゃないですかっ」
「こんなかっこいい人と一緒に写真とれたら超ラッキーッ」
「みんなに見せびらかせるんですっ。ぜひ、ツーショットでっ」
「……うーん……」
彼はうなってしまった。同じ学校の女子にはこういうことを言われたことはあるのだが、見ず知らずの女性からは初めてなのだ。(隠し撮りされたことは何度もあるのだが、やはり本人気が付いていない)
「うーん……いいけど……二人でっていうのは遠慮させてくれる?やっぱりそれは……」
「彼女に申し訳ない、とか?」
「申し訳ないというか、自分が逆の立場だったら絶対嫌だから」
きっぱりと言い切られ、三人は顔を見合わせた。
「じゃ、交代で2人ずつ三回、いいですか?」
「うん。ごめんね」
にこりと謝られて、三人は同時に赤面した。
「え、そ、そんなっこちらこそっ」
「すみませんっ、じゃ、すっすぐ……っ」
「じゃ、私のカメラから……っ」
わたわたとカメラを用意する。
「いきまーすっ。はいっチーズッ」
彼を中央にして、両側に女の子が並ぶという配置で三回、組み替えをしながら大急ぎで撮り終わった。
「どうもありがとうございましたっ」
「家宝にしますっ」
「彼女によろしくっ」
きたとき同様、キャーキャーと女の子たちが去っていく。
道々彼女たちは、あんなにかっこいい外国人を彼氏にしている女の子はどんなに幸せだろう。きっとかわいい子なんだろうな、などと大声で話しまくっていたのだが……
「………ったく………」
それを聞き、非常に複雑な表情になった振り袖姿の女の子がいた。「あんなにかっこいい外国人を彼氏にしている女の子」こと、斉藤香である。
「あんなにかっこいい外国人」ことクリス=ライアンと付き合い始めて、2年5ケ月になるが、一緒に歩いていて人にじろじろ見られることにはまだ慣れていない。
クリスは金髪碧眼白皙、整った顔立ち、180センチ近くある均整の取れた体つき、というものに加え、人目をひくオーラみたいなものを持ち合わせているのだ。ただ歩いているだけなのに、老若男女問わず、かなりの数の人がクリスに目を止める。
「香っ」
突然呼ばれて我に返った。いつの間にか目の前にクリスが立っている。
「夕子ちゃんは? 一緒だったんじゃないのか?」
「なんか小学校の時同じクラスだった人たちと集まるんだって。だからさっき別れたの」
「そうか。じゃ、二人でメシ食いにいこうぜ。裏の駐車場に車停めてあるから、ほら」
「ちょ、ちょっとまった」
思わず肩に置かれた手を振り払ってしまった。
眉を寄せてクリスが振り返る。
「なに? どうかしたのか?」
「どうかってねぇっ。一人で勝手に話進めないでよっ。私、式が終わったらすぐ家に電話するって言ってあるのよ。迎えにきてくれるっていうから」
「ああ、それなら大丈夫。オレ、お前の家に電話して、夏美さんにオレが迎えに行くって言っといたから。そしたら、夕飯におじいちゃんおばあちゃん招待したから、それまでに戻ってきてくれってさ」
「……そ」
そんなに遅くまでこの窮屈な格好をしていなくてはならないとは少々うんざりするものがある。
「じゃ、行こうぜ」
再び肩を抱かれる。まわりの人々が好奇の目で見ているような気がして、香はまたその手を振り払った。
「……なんだよ?」
びっくりしたようにクリスがこちらをみている。
「だって……」
まわりの目など少しも気にならないクリスに説明のしようがない。ふてくされたようにうつむいていると、
「なーに、機嫌悪いなぁ。どうかしたのか?」
「……別に機嫌悪くなんかないわよ」
「じゃ、なに? なに怒ってんだよ?」
「別に……ただ……」
「ただ?」
「あんたが目立ちすぎるのが悪いのよね」
「何だよ、それ……って、ああ……」
クリスは思い当たったようにポンと手を打つと、
「さっきの写真のことか? しょうがねぇだろ。オレ頼まれると嫌っていえないんだよ」
「そのわりには鼻の下伸びてたわよ」
「鼻の下? なにそれ?」
「デレデレしてたってことよ。女の子に囲まれて。そりゃあ嬉しわよねぇ。結構かわいかったもんね。あの子たち。べーつにツーショットで撮ったって私、かまわなかったのに」
ツーンッとそっぽを向くと、クリスはニヤニヤと、
「あら、香さん。焼きもちですか? 嬉しいですねぇ」
「だーれーがー焼きもち?! っと、きゃっ」
赤くなって怒鳴るのと同時に、目の前に白いユリがつきつけられた。
「び、びっくり……」
「はい。お姫さま。成人、おめでとうございます」
ニコニコとクリスが笑っている。
(ったく。こいつは……っ)
いくら怒っても、横を向いても、クリスは必ずそばにいて受け止めてくれるのだ。不安になるほど、自分だけを見つめていてくれる。そのことは香が一番分かっている。
「………ありがと」
とりあえず素直に受け取る。白いユリが香の着ている山吹色の着物によく映えている。
「やっぱりいいな。着物ってさ。すごく似合ってるよ」
「………」
「惚れ直した。なーんか、みんなに見せびらかせたくなってくるなーっ。この子がオレの恋人でーすってさ」
「……頼むからそれだけはやめて……」
がっくりと肩を落としながらも、褒められて、そう悪い気はしない。着物を着ることも化粧をすることもとても面倒だったのだが、クリスにそういわれると着てよかったなぁと思えてくるから不思議だ。少しは自分もきれいになって、クリスと釣り合うようになった気さえしてくる。
「じゃー昼飯食べに行こうぜ。腹減っちまった」
言いながらクリスが背を向ける。二度も手を払いのけられたから、もう肩を抱こうとしないのか。
「……………」
香は、成人式でもらった記念品などの入った紙袋の中に自分のポーチを放りこむと、
「ね、ね。これ持ってくれる?」
「あ? ああ、悪い、気がつかなくて」
ひょいとクリスがその袋を右手に持ったことを見届け、香はユリの花束を左手に持ちかえた。
「………クリス」
「……え?」
立ち止ったクリスに小走りにかけよると、
「!」
きゅっと右手をクリスの左手に絡ませた。
クリスが驚いたようにこちらを見下ろしている。
「………ありがとう、クリス」
「え、いや、その、あの……」
こんな人前で香の方から手をつないでくるなんて初めてのことだ。
耳まで真っ赤になったクリスに、香はやさしく微笑み、
「だって、もちろん、今日のお昼はあなたのおごりよね?!」
「…………。はい」
「やったぁっ。なーんにしようかなっ。ありがとー」
「……お前な」
やれやれとクリスがため息をつく。そして二人で顔を見合わせ笑い出した。
手をつないだ温かさが嬉しい、成人の日であった。
(1995.1.16,17)
成人式出席中に思いついたネタでした…。どうしてこの2人は甘いムードのまま終わらないのだろーか……。クリスは背が伸びたらしい。
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ということでした。
「超」という言葉出ましたね……。
超っていつから使われてたんだっけ?と思って、今まで出せずにいたけど、95年にはもう使われてたのね。
あ、今、見て気が付いた。
そうそう。前は、成人の日は1月15日、固定だったんですよ!!
これ書いたの1995年の1月なので、当然1月15日だったわけです。
「成人の日」
今年の1月15日は、芸術的な形の雲が2,3個浮かんでいるだけの快晴であった。成人式日和である。
某市民ホールの前は、晴れ着姿の20歳の若者たちでごった返していた。女性はほとんどが振り袖姿で、男性は数%紋付袴姿の者もいるが、大半がスーツ姿である。
そんなカラフルな群衆の中で、一際目立つ青年が白いユリの花束を手に立っていた。黒いカシミヤのコートの下がラフなセーター姿であるところから、成人式に参加した者ではないことがわかる。
「ねぇ、ちょっと……」
「か、かっこいい……」
まわりの女の子たちが肘をつつきあい騒いでいることには目もくれない。そういわれることに慣れているかのようだが、実は本人気が付いていないだけなのだ。
「………まだかよ。おっせえな」
青年はぼそりとつぶやいた。明るい金髪にあざやかな碧眼。どこをとっても日本人ではない様相であるが、そのつぶやきは流暢な日本語である。しかしその異国人という外見のせいで、まわりの人々は彼が日本語をつぶやいたということには気づかなかったようだ。
「あ、あのっ、エキスキューズ、ミーッ」
わらわらわらっと近くにいた振り袖姿の女の子三人が彼に話しかけてきた。真っ赤な顔をして写真を撮る手振りをしながら、
「あ、あの、プリーズ、テイク、ピクチャー、ウィズ、ミー」
「ピクチャーピクチャー」
「ウィズミー、ウィズ、ウィズ……、一緒に写真とってくださいっ」
必死の形相の三人を、彼はキョトンとした表情で見下ろしていたが、
「え? 写真? 一緒にとるの? なんで?」
「………やだぁあ、日本語……っ」
女の子たちが華やかに笑い出した。
「日本語、話せるんですかぁ?」
「うわ、すっごいはずかしいっ私達ーっ」
「やだぁもうーっ」
女の子たちは三人でひとしきり盛り上がっていたが、
「あの、写真を一緒に撮ってください」
初めに話しかけてきた子がぺこりと頭を下げた。
「だからなんで? オレ別に芸能人でも何でもないよ」
彼が首をかしげると、女の子たちは口ぐちに、
「でもモデルさんみたいじゃないですかっ」
「こんなかっこいい人と一緒に写真とれたら超ラッキーッ」
「みんなに見せびらかせるんですっ。ぜひ、ツーショットでっ」
「……うーん……」
彼はうなってしまった。同じ学校の女子にはこういうことを言われたことはあるのだが、見ず知らずの女性からは初めてなのだ。(隠し撮りされたことは何度もあるのだが、やはり本人気が付いていない)
「うーん……いいけど……二人でっていうのは遠慮させてくれる?やっぱりそれは……」
「彼女に申し訳ない、とか?」
「申し訳ないというか、自分が逆の立場だったら絶対嫌だから」
きっぱりと言い切られ、三人は顔を見合わせた。
「じゃ、交代で2人ずつ三回、いいですか?」
「うん。ごめんね」
にこりと謝られて、三人は同時に赤面した。
「え、そ、そんなっこちらこそっ」
「すみませんっ、じゃ、すっすぐ……っ」
「じゃ、私のカメラから……っ」
わたわたとカメラを用意する。
「いきまーすっ。はいっチーズッ」
彼を中央にして、両側に女の子が並ぶという配置で三回、組み替えをしながら大急ぎで撮り終わった。
「どうもありがとうございましたっ」
「家宝にしますっ」
「彼女によろしくっ」
きたとき同様、キャーキャーと女の子たちが去っていく。
道々彼女たちは、あんなにかっこいい外国人を彼氏にしている女の子はどんなに幸せだろう。きっとかわいい子なんだろうな、などと大声で話しまくっていたのだが……
「………ったく………」
それを聞き、非常に複雑な表情になった振り袖姿の女の子がいた。「あんなにかっこいい外国人を彼氏にしている女の子」こと、斉藤香である。
「あんなにかっこいい外国人」ことクリス=ライアンと付き合い始めて、2年5ケ月になるが、一緒に歩いていて人にじろじろ見られることにはまだ慣れていない。
クリスは金髪碧眼白皙、整った顔立ち、180センチ近くある均整の取れた体つき、というものに加え、人目をひくオーラみたいなものを持ち合わせているのだ。ただ歩いているだけなのに、老若男女問わず、かなりの数の人がクリスに目を止める。
「香っ」
突然呼ばれて我に返った。いつの間にか目の前にクリスが立っている。
「夕子ちゃんは? 一緒だったんじゃないのか?」
「なんか小学校の時同じクラスだった人たちと集まるんだって。だからさっき別れたの」
「そうか。じゃ、二人でメシ食いにいこうぜ。裏の駐車場に車停めてあるから、ほら」
「ちょ、ちょっとまった」
思わず肩に置かれた手を振り払ってしまった。
眉を寄せてクリスが振り返る。
「なに? どうかしたのか?」
「どうかってねぇっ。一人で勝手に話進めないでよっ。私、式が終わったらすぐ家に電話するって言ってあるのよ。迎えにきてくれるっていうから」
「ああ、それなら大丈夫。オレ、お前の家に電話して、夏美さんにオレが迎えに行くって言っといたから。そしたら、夕飯におじいちゃんおばあちゃん招待したから、それまでに戻ってきてくれってさ」
「……そ」
そんなに遅くまでこの窮屈な格好をしていなくてはならないとは少々うんざりするものがある。
「じゃ、行こうぜ」
再び肩を抱かれる。まわりの人々が好奇の目で見ているような気がして、香はまたその手を振り払った。
「……なんだよ?」
びっくりしたようにクリスがこちらをみている。
「だって……」
まわりの目など少しも気にならないクリスに説明のしようがない。ふてくされたようにうつむいていると、
「なーに、機嫌悪いなぁ。どうかしたのか?」
「……別に機嫌悪くなんかないわよ」
「じゃ、なに? なに怒ってんだよ?」
「別に……ただ……」
「ただ?」
「あんたが目立ちすぎるのが悪いのよね」
「何だよ、それ……って、ああ……」
クリスは思い当たったようにポンと手を打つと、
「さっきの写真のことか? しょうがねぇだろ。オレ頼まれると嫌っていえないんだよ」
「そのわりには鼻の下伸びてたわよ」
「鼻の下? なにそれ?」
「デレデレしてたってことよ。女の子に囲まれて。そりゃあ嬉しわよねぇ。結構かわいかったもんね。あの子たち。べーつにツーショットで撮ったって私、かまわなかったのに」
ツーンッとそっぽを向くと、クリスはニヤニヤと、
「あら、香さん。焼きもちですか? 嬉しいですねぇ」
「だーれーがー焼きもち?! っと、きゃっ」
赤くなって怒鳴るのと同時に、目の前に白いユリがつきつけられた。
「び、びっくり……」
「はい。お姫さま。成人、おめでとうございます」
ニコニコとクリスが笑っている。
(ったく。こいつは……っ)
いくら怒っても、横を向いても、クリスは必ずそばにいて受け止めてくれるのだ。不安になるほど、自分だけを見つめていてくれる。そのことは香が一番分かっている。
「………ありがと」
とりあえず素直に受け取る。白いユリが香の着ている山吹色の着物によく映えている。
「やっぱりいいな。着物ってさ。すごく似合ってるよ」
「………」
「惚れ直した。なーんか、みんなに見せびらかせたくなってくるなーっ。この子がオレの恋人でーすってさ」
「……頼むからそれだけはやめて……」
がっくりと肩を落としながらも、褒められて、そう悪い気はしない。着物を着ることも化粧をすることもとても面倒だったのだが、クリスにそういわれると着てよかったなぁと思えてくるから不思議だ。少しは自分もきれいになって、クリスと釣り合うようになった気さえしてくる。
「じゃー昼飯食べに行こうぜ。腹減っちまった」
言いながらクリスが背を向ける。二度も手を払いのけられたから、もう肩を抱こうとしないのか。
「……………」
香は、成人式でもらった記念品などの入った紙袋の中に自分のポーチを放りこむと、
「ね、ね。これ持ってくれる?」
「あ? ああ、悪い、気がつかなくて」
ひょいとクリスがその袋を右手に持ったことを見届け、香はユリの花束を左手に持ちかえた。
「………クリス」
「……え?」
立ち止ったクリスに小走りにかけよると、
「!」
きゅっと右手をクリスの左手に絡ませた。
クリスが驚いたようにこちらを見下ろしている。
「………ありがとう、クリス」
「え、いや、その、あの……」
こんな人前で香の方から手をつないでくるなんて初めてのことだ。
耳まで真っ赤になったクリスに、香はやさしく微笑み、
「だって、もちろん、今日のお昼はあなたのおごりよね?!」
「…………。はい」
「やったぁっ。なーんにしようかなっ。ありがとー」
「……お前な」
やれやれとクリスがため息をつく。そして二人で顔を見合わせ笑い出した。
手をつないだ温かさが嬉しい、成人の日であった。
(1995.1.16,17)
成人式出席中に思いついたネタでした…。どうしてこの2人は甘いムードのまま終わらないのだろーか……。クリスは背が伸びたらしい。
-----------
ということでした。
「超」という言葉出ましたね……。
超っていつから使われてたんだっけ?と思って、今まで出せずにいたけど、95年にはもう使われてたのね。