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(BL小説)風のゆくえには~嘘の嘘の、嘘 21-1(諒視点)

2017年02月13日 07時21分00秒 | BL小説・風のゆくえには~ 嘘の嘘の、嘘


 彼の誕生日前日……

 彼がオレを抱いてくれた。

 それは、彼への誕生日プレゼントで、オレはこの日のために色々と準備をしてきた。でも……

「優ちゃん、ホントにいいの……?」

 この日も30分以上かけて準備をしたけれども、それでも不安でたまらなかった。

 分かってくれているとは思っても………もし、男のオレに対して彼が勃たなかったら……彼より背の高いオレを「抱く」というイメージを持ってもらえなかったら……そう思うと怖くて、電気もつけたくなかった。でも、彼はものともせず、電気をつけ、 

「何言ってんだよ。オレはお前を初めて見たときから、お前と結婚するって決めてたんだからな」

 そう言って、優しくキスしてくれた。
 体中、たくさん、触ってくれた。体中、たくさん、キスをしてくれた。夢にまでみた時間……

 そして……

「オレの初めては優真にあげるから」
 
 なるべく自然な形で騎乗位に持ち込んで、繋いだ手に力をこめた。ゆっくりと挿入を試みる。
 この日まで、何度も自分で彼のモノを妄想しながら指を入れたりしていたけれど、実際の彼のモノは、そんな生易しいものじゃなくて、そこが裂けてしまうのではないかというくらい熱くて太くて……でもその分だけ、実感がわく。彼が、入ってくる……

「入っ………た」
 体が彼に着いた。全部入った、ということだ。すごい熱……。
 彼が、オレの初めて。そして、これが、彼の初めて。オレが、彼の初めて。

 喜んでくれる……? そう思って彼の表情をみたのだけれども、彼は眉を寄せたままで……途端に不安が襲ってくる。

「優ちゃん………気持ち良くない?」
「何言ってんだよ?」
「だって……」

 言うと、彼は繋いだ手をギュッとして、

「こんなになってんの、分かんない?」
「あ……っ」

 下から思いきり突き上げられ、悲鳴じみた声が出てしまった。痛い……っ
 でも、そのまま、彼が何度も突き上げてくる。何度も、何度も。

(優真……)

 なんて充実感……。この痛みが、優真。優真がオレで固くなってる。オレで感じてる。今までたくさん心が傷ついてきたけれど、そんな痛みなんか上書きされる傷み。心全部体全部を抉られるような感覚。気が遠くなってくる。

 優真、優真がオレの中にいる……

「諒?!」
「………え」

 はっと我に返ると、律動をやめてこちらを心配そうに見ている彼の顔があった。彼が焦ったように言う。

「ごめん、オレ調子に乗って……っ」
「あ………」

 涙が出ていることに初めて気が付いた。慌てて「違っ」と首をふる。

「違う……」
 涙が止まらないけれど、精一杯の笑顔で伝える。

「優ちゃんが、オレの中にいる……」
「え……」
「それが、嬉しくて……」

 ぎゅうっと握った手に力をこめる。

「夢、みたい……」
「……諒」

 彼もふわっと笑ってくれた。

「お前の中、すっげー気持ちいいよ」

 え……

「ホントに?」
「うん」

 ああ……なんて幸せ。
 繋がったまま、唇を重ねてくれる。涙が伝っている頬にキスをくれる。

「大好きだよ、諒」
「優真……」

 大好き。大好き。優真……

「誕生日おめでとう」

 そういうと、彼は恥ずかしそうに微笑んでくれた。


***


 それから約4ヶ月……

(なんでかなあ………)

 ため息が出てしまう。
 その後、挿入までしたのは、その一週間後に、2回、だけなのだ。
 イチャイチャ、は毎日してる。その上、週2くらいは、お互いのモノを扱き合うまでのイチャイチャはしている。でも、挿入まで、は、ない……

(したくないのかな……)

 先週、直球で「しよう」って誘ったけれど、なんだかんだでうやむやにされた。

(やっぱり、良くなかったのかな……)

 そう思うと、落ち込んでくる……。
 でも、初めての時も、その後の2回も、彼はちゃんとイッた。ちゃんとオレの中でイッた。そんなに時間もかからず、ちゃんと気持ち良さそうに絶頂を迎えてくれた。女性と違って、出るものが出るので、演技じゃないことは確かなんだけど……

(するの、好きじゃないのかな……)

 でも、しょっちゅうイチャイチャをしかけてきてくれるので、触れあうことが嫌ということではなさそう……

(うーん……)

 オレは毎日でもしたいのに。痛いけど、でも、彼の欲望に追いたてられたいと思う。欲しいって目をした彼と繋がりたいと思う。………オレがおかしいんだろうか。でも、健全な中高生なんてそんなものじゃないのか……?

 うーん、うーん、と唸っていたら、

「何唸ってんの?」

 なんかあった? と、侑奈が声をかけてきてくれた。でも、これはさすがに相談できない……と思って黙っていたら、

「もしかしたら、その唸りと関係あるかも、の話があるんだけど?」
「え!?」

 何だって!?

 食いついたオレに侑奈が話してくれた話は、オレを途方に暮れさせるのに充分な話だった………。


--


お読みくださりありがとうございました!
って全然途中なんですけど、トラブル発生によりここまでで……

途方に暮れる話→ヒントは、諒君のこのセリフ。

「そんなに時間もかからず、ちゃんと気持ち良さそうに絶頂を迎えてくれた」

実は小心者で、その上、「カッコイイ諒」に対してはライバル心の強い泉君……かーらーのー…………。です。

ちなみに上記話の泉視点はこちらの2本でした。 → 18-5 18-6


トラブルが何かと言いますと……
土曜の夜、眼鏡をかけたまま寝てしまっていて、日曜日起きたら、

真っ二つになってました(^_^;)
テープで応急措置してかけても気持ち悪くなるし~~
でも、裸眼0.01(←すみません!訂正です!今日測ったら0.05でした!!)なので、かけないと何もできない~~
パソコンも使えずテレビも見れず、スマホも長時間は無理(>_<)

日曜日は朝から夜まで外出しなくてはならず、やむなくコンタクトで出ましたが、久しぶりのコンタクトで目がパシパシ……
とりあえず朝一で眼鏡屋さん行ってきます~~。

続きは明後日……できるかな(^_^;)眼鏡の出来上がり次第かもですがっっ……何卒よろしくお願いいたします!

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コメント (4)
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