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2015年11月27日~マリインスキー・バレエ『愛の伝説』


マリインスキー・バレエ 2015年日本公演『愛の伝説』

ジャパンアーツ http://www.japanarts.co.jp/

音楽:アリフ・メリコフ 
振付:ユーリー・グリゴローヴィチ
台本:ナーズム・ヒクメット
舞台装置・衣装・照明デザイン:シモン・ヴィルサラーゼ
指揮:アレクセイ・レプニコフ 
管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団



シリン(王女):クリスティーナ・シャプラン
フェルハド(宮廷画家):アンドレイ・エルマコフ
メフメネ・バヌー(女王、シリンの姉):ウリヤーナ・ラパートキナ
宰相:ユーリー・スメカロフ
托鉢僧:ドミートリー・プィハチョーフ
フェルハドの友人たち:エルネスト・ラティポフ  ワシーリー・トカチェンコ  アレクセイ・ネドヴィガ  アンドレイ・ソロヴィヨフ
シリンの友人たち:石井久美子  スヴェトラーナ・イワーノワ  クセーニャ・オストレイコーフスカヤ
黄金の踊り:ナデージダ・バトーエワ
踊り子たち:アナスタシア・ペトゥシコーワ  エカテリーナ・チェブキナ
道化:グリゴーリー・ポポフ

ウリアーナ・ラパトキナ、ユーリ・スメカロフがすっばらしかった!!!!!
幕間の休憩時間、観客の『ロパ様、、、』といううっとりというお声の多かったこと!!!

とにかくラパトキナの美意識、作品への理解度、身体の美しさ、何もかもが最高でした。
あのフェルハードとの逆立ちベルトリフト、ラパトキナ、、、ひとりでできちゃってる?ってくらい完璧でした。
6時のポーズがギエムなら、逆立ちベルトはラパトキナだろうよ。
もうね、『愛の伝説』の全幕、アタシこれで封印でもいいかも、、って思ったくらいです。
だがしかし。シリンとフェルハードもそろって完璧なのを観ないと、封印はできないかなー。


Plisetskaya and Liepa in Legend of Love (1965)

まあ、ベルトじゃなくていいと思うんですよ、本来。
こういうふうに、腰でいくのかベルトでいくのか、どっちがほんとなのかわかりませんが。

それにしても。リエパのかっこよさと、悪人面のすばらしさってもう。ああもう、ワタクシ、世代で言ったら、ヴェトロフの世代ですが、、、、リエパは偉大だわ、やっぱし。


オケも良かったですね。キーロフオケは自分の中では当たりはずれがあるものの、それでもさ、大好きなオケのひとつです。
今回は良く鳴っておりました~。

アタシの中でのフォルテ基準て、ヨーロッパ系のフォルテと、それからジュリアード音楽院系のフォルテと、あとは『ロシアのフォルテ』ってのがあるんですが、まさにロシア~なフォルテでございました。
堪能。

それにしても、ようやく、全幕を生で観ることができました!!!!!
ガラでの抜粋はけっこう見てるんだけども、ボリショイの来日公演での愛の伝説、見逃してるのでね。。。

全幕初見はテレビです。
その昔、NHKーBSでのボリショイ・バレエの精髄シリーズで見て。
配役はシリン/ミハリチェンコ フェルハード/ムハメドフ バヌー/ブイロワ  宰相/タランダ という、、、なんてまあ豪華な!
最初は寝てしまったけど・苦笑、だんだんと『はまり』まして。だって、わたし、あの手の音楽すきなんだもーん。
特にですねー、バレエの場面としての好き嫌いは置いといて、シリンとフェルハードのいちゃこら場面、あの音楽が好きでねえ。

このいちゃこら場面については、その『ボリショイバレエの精髄』でのミハリチェンコ&ムハメドフのより、
お勧めは断然これです。
レーザーディスクで持っていますが、これ、DVD化してください、パイオニアさ~ん。バレエオタは買いますぜ!

LEGEND OF LOVE (Semenyaka-Bogatyrev, 1978)



アタシはムハメドフドフ大好きですが、NHKのテレビ放映のは、、シリン役のミハリチェンコもムハメドフも、それぞれ素晴らしいのですが、めっちゃすごい名演というレベルではなく、この役を生きているというレベルまではいってない気がします。というか、ブイロワとタランダがすごすぎてさあ。。。。



それから有吉京子の『SWAN』ですね。ええ、バレエ漫画の古典中の古典、アレです。
シリンを踊ることになった真澄がどうしてもシリン役に感情移入できなくて苦労する、そういうお話があるんですがね。興味があるかたは読んでくださいな。

なーーーーんにも予備知識なく、『愛の伝説』のバレエを観て、そしてシリン役がもし、「ちょっと弱いかな」というバレリーナが踊ったとしたら、


『シリン役ってなに?あってもなくても、、、綺麗なバレリーナのための枠???とりあえず、もう一人、ヒロイン必要?』みたいな感想になってしまうかもしれません。
シリンは、自分の美貌と引き換えに命を救ってくれた姉メフメネ・バヌーと、よりによって、その姉が激しく愛している男性フェルハードの間で葛藤しながらも、フェルハードへの愛を貫くという、難しい役柄。

今回の来日公演でのシャプランは非常に背が高くて愛らしくて清楚な感じがシリンにぴったり。キープしきれていないポーズも時々あったけど、これから楽しみなバレリーナです。
エルマコフのフェルハードもまあ、ソロはさすがだなあ、上手いよなあ、と思いましが。

んが!なにしろさー、ウリアーナ・ラパトキナがいて、道化の王様、ポポフもいて、ほんでもって、スメカロフの宰相ですからねぇ。
主役(でいいのかな、一応)お二人が、ちょっとかわいそうでした。
弱い、弱かったー。
ミハリチェンコ&ムハメドフの悲劇再び、って感じでしょうか。



ああ、シャプランに「SWAN」を読ませてあげたい、そう思ったのはアタシだけでしょうか???(大きなお世話じゃい) 




とりとめもなく、書き綴っておりますが、ええと、愛の伝説そのもののお話は。

第一幕 第一場

幕が開くと暗い部屋の中央の扉から白いターバンを巻いた召使集団、中央に黄色いマントに黒服の宰相。
数名(5、6人?)の女性たちの真ん中に女王バヌーが頭を抱えて哀しそうにしていて、後ろのベッドに妹シリン姫が今にも死にそう、という感じです。
シリンを救う手立てがない周りの人たちに対して、バヌーが怒りを表現する踊りもあります。

そこに舞台右端に白塗りメイクの忽然と現れる回教托鉢僧。(なんとなく、トルコのお坊さんみたいな感じ)
バヌーは妹を救う為に財産や王位を譲ろうとします。
財宝を渡すというのは、黄色の服に金色の貨幣みたいなのを全身に付け、手にも持って踊るコールド12名の黄金の踊りにで表しています。
バヌーが王冠を脱いで王位を渡すと示しても托鉢僧(プハチョフ兄)は全く動じない。
僧が鏡を持って女王にその美貌と引き換えになら妹を助けると迫り、バヌーが承諾すると呪術でシリンが回復、女王が美貌を奪われたことは、黒いケープをまとって顔の下半分を隠したことで表現。
命を助けられた妹が醜くなった姉の女王の顔を見て驚くのはなんとも薄情というか(まあ、事情は知らないからそりゃびっくりするよね)哀しいお話です。



第二場

画工フェルハードが舞台の奥で宮殿の壁の彩色。
舞台全歩では友人たち4人が踊ります。
女王姉妹が取り巻きの兵隊の勇壮な行進で現れる。
かなり大勢の兵隊の行進で、これがのちにスパルタクスにつながるんだなあ、といういかにもグリゴロヴィチですよ、って雰囲気。

画工と女王姉妹は一目で惹かれあうのですが、このあたりのモノローグの使い方もいかにもグリゴロ。
そして群舞をとめて、主要人物のモノローグのところを弱音で(これはテープなのか、舞台袖で演奏しているのか?)という演出が、なんとも70年代に流行った感じで、懐かしいです。
皆がいなくなってから再びシリンとフェルハードは戻ってきて再会。
いちゃこら場面で第一幕は終了。


第二幕 

赤い色合いの服の大勢の兵隊。

(舞台後方の座っているだけのラパトキナの存在感が半端なかった)

そこに、両袖がものすごく長く、どういうわけか猫背ちっくな、黒い服の道化6人と、1人の赤い服の道化が踊る場面。鈴がついているのでリンリン鳴ります。
続いて宮廷の美しい娘達の踊り。
その後赤い衣装の女王がフェルハードへの思いをソロの踊りで表現。



シリンとフェルハードの二人の愛が深まる場面。
フェルハードが後ろ向きにえびぞりとなりそこにシリンが足を上げて抱きつくとか、けっこう独特な踊りです。
そしてついには宮殿から脱走。
(何故脱走なのかはよくわかんないけど、まあ所詮、絵描きだからフェルハードは、身分違いの恋。
水不足であえいでいるお国ですから、お姫様は好きかって出来ません。
政略結婚のコマでしょうしね、、、)

これを兵隊が集合し追跡。
舞台の全体を回って逃げる二人。この場面もいかにもグリゴロ、とても迫力あります。
これを見つけた激怒したバヌーが、フェルハードに『山を切り開いて水路を完成させれば導けば二人の仲を許す』という無理難題を命じます。



第三幕 


手に壺を持った女性達の踊りで水不足を表現。


山中のフェルハード。
ミラフーブみたいなセットもあります。
ペルシャ語らしき表示あり。
青白い光の中、舞台右端で横たわると白いスカーフを持った薄青の衣装の乙女達とシリンは白い衣装で登場し、夢の中で二人は再会。



バヌーの夢の中。黒い服に赤いベールのバヌーが顔の覆いを取りはずし、元の美貌に戻ったことを幻想。
フェルハードは軍服的な衣装で赤いマント、頭に王冠?宝冠?兜みたいなのも被って登場し二人で踊る。
夢から覚めたバヌーは慌てて顔を隠し、そこへシリンが現れて、フェルハードを助けるよう懇願し、兵隊達と共に山へ行進。



フェルハードを男女のコールドが取り囲み、期待と歓迎ムード、どうやら水路を開く工事が順調な感じを表現。
そこに兵隊と共に女王姉妹が到着。
女王(黒)はフェルハードを許してシリン(白)と結ばれることを許可する。それはつまり、フェルハードに山を下りる許可なので、じゃあ工事は誰が続けるのか、ということに。
フェルハードとシリンの愛と確かめる踊り。
しかしフェルハードは最後は人々の為にこのトンネル堀りを続けることを決意し舞台中央のトンネルへ向かうところで幕。





という、あらすじを知らない人はちょっとチンプンカンプンかもしれませんが。



ダブルヒロインでほんとは仲良しの姉妹で、ヒーローは1人、宰相もいるっていうと、、、ちょっと前に流行ったレリゴー、アナと雪の女王な感じでございます。
(アナと雪の女王は観に行かなかったけど、ディズニー好きの妹と母が横でDVD見てたからさすがにいろいろ覚えました。
まあ最初は、あれ?沙也加ってこんな声だっけ????って思ったのが、お松さんだったんですけどね・苦笑。そんくらい、横で見ている、聴いているレヴェル。)


なんだかんだいって、2人とも幸せになるあのレリゴーのように、こちらもなんだかレリゴーな感じ。

ラパートキナが凄すぎて、
主役二人が若干弱くて、
宰相がかっこよすぎて、

そんな感じでレリゴー感がしたかなあと。
親の代の王族は残っていない感じだし、宰相は女王に尽くしてくれそうだし、水が無くても姉妹にまで命にかかわる感じがしないし、けっこうみんな幸せになれそうなレリゴー感。
愛だの恋だの、美貌がどうのこうのも盛り込みつつ、最後はフェルハードのおかげで未来も開けそうで水路問題も解決。


その点、ボリショイの昔の映像のほうが、もちっとドロッとしている。
水が無いのは大変な死活問題だと伝わってくるし、王家の姉妹も、水路が開けないと王位を簒奪されかねない、、、そんな雰囲気があったよね。





そんなこんなで、、、結局。

きっとまた、チャンスがあったら『愛の伝説』を観に行ってしまう、そんな予感がします。

『白鳥の湖』とかの人気演目と抱き合わせじゃないと、海外公演は難しいかもしれませんが、また持ってきてくださいませ。





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お題~「もうすぐ忘年会シーズン。あなたは必要だと思いますか?」




お題「もうすぐ忘年会シーズン。あるアンケートでは不要と考える人が6割弱に。あなたは必要だと思いますか?」(長い、長いよ!)に参加中~。

必要っていうと、なんか「絶対やらなくちゃあかん!」的な響きですよね。

でも不必要と言うんはしのびない。。。


基本的にこういうのは嫌いじゃないです。(まあ酒好きだからってのもありますが、、、、)

強制じゃなければいいと思う。誰だって苦手なものはあるので。お金もかかるしさ。



しかしですねえ。
うちの会社の年末って忙しいからさ、ほんとにほんとに仲良しの面子で集まりたいっていう人たちでの忘年会は開けないのが実情・・・
(駅の大型店舗で年中無休だし、シフトもバラバラだからねぇ。)


会社としての忘年会は、たぶん正社員なので、日程が合えば参加すると思います。
それでも誰かが「勤務」に入っているから、販売に携わってる社員の100%参加は無理だろうなー。

事務や営業の人たちは土日祝休みだからオッケーなんだけどね。



自分の性格としては、社交的な部分と、めちゃ引きこもりオタッキーなところとあって(ふたご座だからか?なーんてね・笑)、、、
たぶん私、経済的に余裕があれば自分の好きな世界にどっぷり、自分のお城に閉じこもってしまうタイプ。
しかし、そんな経済的余裕はないので、そとに出て行かねばなりませぬ。

仕事は仕事、勤務以外の時間まで会社の人とお付き合いしない、、、、そういうのもね、苦にはならない自信はあるんです。別に会社で孤立したっていい。仕事さえちゃんとしてればええやん、って。


でもなあ。
たぶん年齢的なこともあるんだと思うし、身内ももう何人か亡くなってるのもあるし、、、、

『やり残しちゃいやだな』って思うことがいろいろ増えました。

幸い、今の会社に転職して、会社の旅行とか食事会、組合のレクリエーションや食事会なんかに参加するチャンスがすごくあるのね。
勿論参加は自由で、そういうのに絶対参加しない人います。

たぶん20代30代の頃だったら、「空いた時間は家のことや自分のことやるよ、なんで休みまで会社の人に会わなあかんのじゃい!」ってなったと思うけども。
会社の旅行だってね、アタシ、オタッキーだから、どうせ行くなら心ゆくまで写真撮ったり、名所史跡寺院仏閣ガン見したいけど、そうはいかないのよ、団体行動だから・苦笑

それでも、、、今は、できるだけ、今の仲間との時間を大切にしたいな、、、チャンスはなるべく活かしたいな、って思ってます。

けっこう、主婦業やってる時って、『おつきあい』的なことに背を向けてたから、、、今は、幸いなことに、そういう『おつきあい』に向き合える余裕があるからね。(家族に感謝です。)


こういう「やり残しちゃあかん」みたいな感覚ね、ものを使うことにも出てきてます。

以前はいただいた高価なもの、普段使いが出来なかったんだけども(お皿、カップ、時計、文房具、衣料品)

墓場まで持ってけないからね!!!!

ガンガン、使ってますよ~。

使ってなんぼ、です、はい。




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NHK杯国際フィギュアスケート競技大会 公式メモリアルブック

はー、よっやくお休みです~。
いや、ちゃんと休みはあるのですが、ここんとこ、休みは全て遠征していたので・苦笑

やっとお泊り道具を解体、、、と思ったら、明日仕事帰りにそのまま東京へバレエ遠征でした..
でも、今回は、真冬セットを入れないから、軽いバッグで出かけられるかな。

さてさて、荷ほどきした中からお宝を取り出しました。 今回のNHK杯で唯一スケート会場で買ったのがこれ!↓↓↓↓

NHK杯国際フィギュアスケート競技大会 公式メモリアルブック (教養・文化シリーズ)
クリエーター情報なし
NHK出版


会場で買いそびれたスケオタさん、Amazonでも取り扱っておりますので~。

豊の部屋・詩子の部屋・信成の部屋の再現もあります。
特に、豊の部屋第一回なんてさ、やるって知らないから、リンクに戻らないで見逃した(聞き逃した)人も多いと思うんだよねー、ありがたいですよ。

あとはさ、ちっこい写真でもさ、、、今みたいにスケート情報誌が少なくて輸入雑誌をスケート会場で買うとかしか手段が無かったころ、、、あの頃のスケーターの写真が載ってるのは涙ものよね。
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