ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

さわやか万太郎のその後。

2015-03-18 18:43:54 | Weblog
生徒会長で学年トップの秀才な上に、エレキギターまでギュイーンギュイーンと弾いてしまい、フォークダンスの重要性を全校生徒に説いてしまい、肝心要の時には教師との戦いをも厭わないという、まったく非の打ち所がない、漫画の中の主人公のような岡田先輩。

岡田先輩の進路は、偏差値78というお化けみたいな高校へと進学した。兵庫の灘高校に次ぐ、全国で二番目に頭の良い学校。

さすがすぎるよ、岡田先輩。ってなもんだ。

その後の岡田先輩がどうなったかってのは、僕は知らない。
想像するに、間違いなく東大へ行って、国家公務員だな。官僚になって日本を変えよう!だな。日本人の荒んだ心に、フォークダンスの和やかさを!だな。

でも、日本に今尚、フォークダンスブームが来ていないってことを勘案すると、官僚にはなってないのかもな。
もしかしたら、頭が良すぎて、正義感が強すぎて、ノイローゼとかになっちゃったかもしれないな。
漫画の中の主人公が清々しく生きられるほど、世間ってのは優しくないからな。

岡田先輩、元気かなぁ。・・・まぁ、いいや。

そんでもって、文化祭が終わって、生徒会との関わりがなくなって、ちょっと毎日が退屈になって、燃え尽き症候群の僕がやっとこティーンエイジャーデビューをする頃に、僕は選挙へ出た。そう、清き一票を!の選挙。

生徒会へ入るのだ。

生徒会へ入ってしまえば、また、あのエキサイティングな日々が過ごせるではないか。13歳になったおれはアタマがいいからね。ちょっと大人になったからね。なんたってティーンエイジャーだからさ。サーティーンだよ。サーティーン。トゥエルブとは一味も二味も違うのだよ。

サーティーンボーイといえば、1億円が盗める歳だからね。
サーティーンボーイっていうドラマがあってね、13歳の子供が1億円盗んで遊び回るっていうノンフィクション。ははは。

つづく。

ティーンエイジのちょっと手前。

2015-03-18 02:51:44 | Weblog
そんなわけで、12歳のクソガキの弾けてしまった心が求めたものは・・・
「おかん、おれ、ギターが欲しい!」
だったのである。
だって、12歳のアホガキには自分でギターを買うという能力も知識もないから。ついでに言うと、弾くという能力もない。

優しいおかんは、バカ息子が表現した初めての積極的好奇心にすぐさま反応し、知り合いのおじいさんから、古いフォークギターを貰ってきてくれた。なんて優しいおかんなんだ。

僕は夜な夜なギターを爪弾く。二段ベッドの下段で、夜な夜なギターを爪弾く。
古いフォークギターと一緒に貰った教則本の則って。ポロポロポロリーン。ポロポロポロリーン。ポロポロポロリーン。

ポロリーンポロポロ。ポロリーンポロポロ。ポロリーンポロポロ。

ポロポロリーンポロポロ。ポロポロリーンポロポロ。

ちがーう!こんなんじゃねぇ!
おれがやりたいのは、こんなポロポロリーンじゃねぇ!
断じてちがーう!ポロポロポロリーンなんかじゃねぇ!

ギュイーン!ってやつなんだよ、おれがやりたいのは!

脳みその足りない12歳の少年は思うのである。自分の能力も知識も関係なく思うのである。らなぜなら、クソガキっていうのは、ただ感覚のまま生きているからである。違うものは違うのである。自分がバカなガキだってことを知らないのだから、仕方がないのである。許してやって欲しいのである。

12歳の僕は、「エレキギターが欲しい・・・」と心の中で百億回つぶやきながら、二段ベッドの下段で、おかんが貰ってきてくれた古いフォークギターを、ポロリーンポロポロリーンと繰り返すばかりなのである。
悲しいのである。

つづく。