閃き

変化も気付く事も無い平凡な毎日の中にきっと閃きがあるはず。閃きを求めた記憶

叶わぬ望み

2014-05-16 06:54:02 | 閃き
仕事でベトナムに行く事になった


妻は、もう何年も海外に行っていないと愚痴を言う

長女が若い頃、台湾に連れて行った事を引き合いに出して、愚痴を重ねた


妻は、何故だかベトナムに興味を持っているようで、行けない自分が悔しいのだ

仕事だろうが、同行したいのだ


台湾は何度も行っているから安全面や現地の知人の助けがある

しかし、ベトナムは経験が無く未知であり

そんな危険な所に妻をほったらかして置けない

これからもチャンスはあると諭したが聞かなかった


そんな口論を聞いていた孫が、何故だか大笑いした

一方が話せば笑い、それに応戦すれば、又笑う


自然に口論は終わっていった

他愛もない口論は互いに無理を押し通そうと自覚しているから、引き際が出来れば簡単に収まる


孫に笑われた事が引き際になったのだ

1歳に満たない孫のお陰で収まったが

晩酌の日本酒を奪い、やけ酒よろしくグイグイ呑んだ

二人で三合を呑み、妻は酔っ払って早々に寝た

私は、救いの神の孫とじゃれ合いながら、安堵して居間で眠っていた


孫に、どこが可笑しかったか聞いてみたいが、叶わぬ望みだった