ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

名人戦第3局 大谷復帰

2019-05-08 22:37:43 | Weblog
名人戦第3局は熱戦でした。中盤までは挑戦者の豊島二冠がやや有利のまま終盤へ。連敗スタートとなった佐藤天彦名人はこの一戦にかける執念からか、細い攻めを見事なまでにつなぎ、最終盤で逆転、おぼろげながら勝利が見えてきたと思った瞬間、名人が悪手を指し、これが致命傷になりました。136手の戦いを制した豊島二冠はこれで3連勝。これで初の名人位獲得まであと1勝に迫りました。逆に佐藤名人は崖っぷちに追い詰められました。名人戦の長い歴史の中でも3連敗からの4連勝はなかったはずです。それにしても投了した後は、敗戦の落胆を微塵も感じさせず堂々とインタビューに答えるところが、さすがは名人といった気がします。豊島さんは対局姿勢が美しいですね。

名人の最後の見落としはアマチュアでも気づかれた方は多かったと思います。しかし、2日にわたる頭脳、体力の疲労は限界だったはずです。そこで秒読みで指さなければいけない訳ですから、当然ミスは出やすくなります。これが一番タイミングの悪いところで出てしまったのはやや運がなかったかなという気はします。名人も人間ですから仕方ありません。僕は終盤戦を中心に見ていたのですが、谷川さんや藤井君の対局でもないのに、手に汗握るような、対局者の息遣いが聞こえるような感覚になりました。名局と言っていいのではないでしょうか。


エンゼルスの大谷翔平選手が打者として復帰しました。3番・DHで出場しましたが、結果は4打数無安打1四球でした。まあ、今日は目慣らしということでいいのではないでしょうか。まずは打者として順調に復帰できたことを喜ぶ日だと思います。明日以降、徐々にエンジンをかけて言ってくれることを期待しています。大谷君の年齢だと、打者としてはこれから10年が全盛期。個人的には投手以上に打者の伸びしろの方が大きいと見ているので、打者に専念する今年はひそかに期待しています。

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ナンバーワン、オンリーワン

2019-01-25 08:54:18 | Weblog
スマップの「世界に一つだけの花」に「ナンバーワンになれなくてもいい。もともと特別なオンリーワン」という歌詞が出てきますが、確かにその通りではあります。ただ反面、この歌詞はとても優しく、現実社会を生きているとそれを実感できない人も多いと思います。それでも人はだれ一人として同じに人間はいないのですから、槇原敬之さんの言葉は正しいのだと思います。

テニスの大坂なおみ選手が全豪オープン女子準決勝で勝利し、日本勢初の決勝進出を決めました。もし優勝となると、4大大会連覇の快挙。世界ランク1位も目前のところまで来ました。まさにナンバーワンの座が目前に迫っています。大坂選手の持ち味は何といってもこれまでの日本人選手にはなかったサーブの威力。男子テニスの錦織選手はここが最大の泣き所の1つですが。そしてコートを離れれば、愛くるしい女性です。しぐさや言葉が可愛らしく彼女に言わせると弱いとされるメンタルが「3歳児から4歳児になった」と控えめな発言で笑わせてくれます。まだ21歳。これから、まだまだ強くなって時代を築いてほしいですね。

将棋界では谷川浩司九段が通算勝利数で1309勝となり、中原16世名人の記録を超えました。個人的には「あの中原さんの勝ち星を超えたのか」と感慨深かったのですが、報道はまったくと言っていいほどなかったです。だからこそこのブログでささやかな抵抗を。羽生善治九段が今年の前半には大山15世名人の通算勝利数を超え、史上1位になると思いますが、この時は大きく報道されることでしょう。やはりナンバーワンとか前人未到という記録でないとなかなか取り上げてもらえませんね。谷川さんは将棋界を代表するオンリーワンです。前進流といわれる駒を前に繰り出す果敢な棋風。光速流と呼ばれる切れ味鋭く華麗に決める終盤。そして棋士としての美しい佇まい。記録の面では羽生さんには劣りますが、その芸術性の高い将棋は今後語り継がれていくでしょう。そして羽生さん、谷川さんの両面を持ち合わせる可能性があるのが藤井聡太七段だと思われます。藤井君、昨日の勝利おめでとう。

野球界では長嶋茂雄さんが「記録の王、記憶の長嶋」という言葉を残しています。それは言い換えれば、王さんはナンバーワン、長嶋さんはオンリーワンということなのでしょう。現在の野球界でのオンリーワンといえば何といっても大谷翔平選手の二刀流ですね。彼には今年は打者に専念して、近い将来ナンバーワンの選手になってもらいたいです。あのベーブルースのように。

年末、紅白など音楽番組を見る機会が増えましたが、あいみょんの「マリーゴールド」はいい曲ですね。作詞作曲も自分でしていて彼女の才能の高さを感じます。宇多田ヒカル、椎名林檎に次ぐ存在になるくらいの可能性を秘めている気がします。ちなみに宇多田さんはナンバーワン、椎名さんはオンリーワン。あいみょんはどういう評価を受けることになるのでしょうか。

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紅白、箱根駅伝

2019-01-05 19:24:30 | Weblog
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

早速ですが、年末年始番組について。
紅白歌合戦はあまり熱心には見ていなかったのですが、松田聖子の往年のヒットメドレーは楽しみにしていました。しかし、時の流れは残酷でした。聖子さんのキーはアイドル時代と比べてかなり低くなっていて、あの頃の眩しさは感じられず、全盛期を知る者にとっては寂しい気持ちになりました。変わらぬものなど何もないとは分かっているけれど。

実質的に大トリを務めたサザンは良かった。それと今更ながら乃木坂46の白石麻衣は美しいですね。可愛いタイプのアイドルに囲まれて少し浮いている気がしました(笑)それだけ彼女には完成された大人の美を感じます。例えたらアイドルグループに北川景子が入っているような印象です。

箱根駅伝は東海大が初優勝。青山学院大の5連覇の夢を打ち砕きました。青山学院は4区、5区での失速が響きました。往路優勝しながら3位に終わった東洋大は、やはり層の厚さに欠けていました。数年前からスピードランナーが揃っていた東海大が長距離でも持ちこたえられるだけの強さを身につけ、これまでの記録を大幅に更新するタイムでの総合優勝となりました。10区間中5区間で新記録が作られるなどハイレベルな戦いでした。どの世界でも同じですが、青学というスター軍団の出現が他校のレベルを引き上げたと言えるでしょう。

紅白、箱根ともに視聴率は好調だったようです。要因はいろいろあるとは思います。そのひとつに景気が良くなかったことが挙げられます。不景気になると年末は紅白、年始は箱根駅伝という伝統的な国民的番組で無難にという思考になりやすいようですね。中小企業はもともと厳しい状況ですが、頼みの綱である日経平均株価が前年割れしたのは、安倍政権にとって大きな痛手です。そこで話は飛躍しますが、またしても消費増税を延期する可能性も捨てきれません。当然、増税延期の信を問う解散総選挙という流れがあり得るということです。たかが紅白箱根、されど紅白箱根ですね。
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病院へ・新人王戦表彰式など

2018-12-05 22:52:46 | Weblog
今日は5週間ぶりに病院へ行ってきました。通常4週間なのですが、担当医師の都合で1週間伸びました。僕は比較的大きな病院へ通院しているのですが、個人経営のメンタルクリニックなどと比較してメリット・デメリットはあるのだと思います。大きな病院の場合、多くの患者を抱えているため、どうしても診療時間は短くなります。ほんの数分ですね。「何も変化がない」などと言ったりしたら、即診断終了となりかねません。それでも1時間は待たされますから、医師ができるだけ速く患者を捌こうとするのも無理はないのかもしれません。

それと個人のクリニックに比べれば、医師の個性は出しにくいでしょう。だから可もなく不可もない診察になりがちなところはあると思います。それでも当たりはずれはありますけどね。僕にとっては抗不安薬を適量出してくれる医師が相性がいいということなのですが。

合間に竜王戦第5局をちらちら。やはり第5局も羽生竜王がリードし、広瀬八段は難しい局面が続く展開になりました。終盤、ややもつれたようですが、羽生さんが広瀬さんの追撃をかわして3勝2敗としました。いよいよ竜王防衛、そしてタイトル通算100期に王手です。ここのところ広瀬さんは逆転勝ちで2連勝しましたが、実力が拮抗している者同士の対局で、そうそう逆転勝ちが続くとは思えません。これで流れは大きく羽生さんに傾きました。広瀬さんにとって第6局は異様な空気の中での対局となるでしょう。どうも広瀬さんはこのところ、斬られ役のイメージがついていますね。朝日オープンの決勝でも藤井聡太七段に敗れていますから、その印象が強いのかもしれません。

その竜王戦のさなか、新人王戦の表彰式が行われました。主役は藤井聡太七段と囲碁の広瀬優一二段。将棋と囲碁の表彰式を同時でやるんですね。知らなかった。当然のように佐藤康光会長も出席。同世代のライバル羽生善治がいまだに大舞台で戦う中で、佐藤会長はみずからもA級棋士でありながら、会長として多忙な日々を送っています。

「1秒で1億と3手読む男」。全盛期の佐藤康光九段はそう呼ばれました。独創的な戦術は序盤のピカソとも言えますね。羽生さんは谷川さんを剛速球投手に例えていましたが、佐藤さんも物凄いストレートでした。しかしなぜか、羽生さんとの相性は悪く、結果としてタイトルもかなり献上する形になりました。そして今、皮肉なことに羽生さんが将棋に集中できる環境を整えているのです。こういう巡り合わせなのでしょう。

「1億と3手読む男」が藤井七段に祝辞を述べている。読みの深さに定評のある藤井君は谷川光速流の後継者であるとともに「1億と3手読む男」の後継者でもあるのかもしれません。

年齢的に下り坂の時期に将棋連盟を支える立場に置かれた状況は谷川九段とダブって見えます。だからこそ佐藤九段には頑張ってほしい。A級に踏みとどまってほしい。羽生さんが100期に王手をかけたこの局面で佐藤康光を応援するのは、このブログぐらいかもしれません。

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ドラフト・秋ドラマ・将棋

2018-10-26 07:39:26 | Weblog
球界の秋の風物詩は日本シリーズとドラフト。2018年のドラフト会議。注目の大阪桐蔭の根尾昴選手は4球団の強豪の末、中日に。与田新監督、絶好のスタートです。根尾君は野手だけでなく、投手としても力があるので、大谷君に続く二刀流の可能性もあります。まず野手でいくとは思いますが。彼は学業も優秀で非の打ち所がないらしいですね。その人間力の高さは今後さらに注目を集めそうです。

今夏の甲子園の主役、金足農の吉田輝星投手は外れ1位で日本ハムへ。いいチームに入ったと思います。身長の低さが少し気になりますが、その美しいフォームから繰り出されるスピンの掛かった浮き上がるストレートは絶品です。そして何より甲子園を湧かせたあの気迫で頑張ってもらいたいです。大成を期待しています。


秋ドラマは「下町ロケット」「中学聖日記」「獣になれない私たち」を観ています。下町ロケットは宇宙から大地ということで、前回の医療に続いてまた新しい要素を加えましたが、少し詰め込みすぎかなと感じます。視聴率も前回ほど思うように伸びません。、池井戸作品では「半沢直樹」「陸王」と役者でないタレントの起用が目立つのですが、今回は如何せん多く起用しすぎたといわざるを得ません。合唱でも1人、2人音程を外す人がいてもかき消されますが、5人も6人も投入したらどうなるかということです。

「中学聖日記」はタイトルで避けられたのか視聴率的には低迷していますが、内容は悪くないと思います。主演の有村架純は、これまで何作か見てきましたが、派手さはないけれど丁寧な演技をする女優ですね。今回も婚約者がいながら生徒を好きになっていく心のありようを丹念に演じています。美しい作品に仕上がることを期待しています。

「獣になれない私たち」。内容はともかく、何より新垣結衣の美しさですね。松田龍平も独特の暗さ、影を纏っていて好き嫌いは分かれるだろうけど、雰囲気を持った役者だと思います。


将棋の竜王戦7番勝負は羽生竜王が連勝スタートでタイトル100期に向けて大きく前進しました。広瀬八段は実力で劣っているとは思いませんが、一つ勝つのが大変に見えますね。今のところ羽生さんの執念が広瀬さんを圧倒しているように感じます。

順位戦C級1組の藤井七段は千葉七段に勝利し5連勝。これで順位戦はデビュー以来負けなしの15連勝。どこまで伸ばせるか注目です。次の増田六段戦が一つの山場ですね。順位が下位の藤井君としては1回でも負けると昇級できない可能性があります。出来れば全勝でいってもらいたいところですが。

個人的には次のNHK杯の谷川・稲葉戦に注目しています。おそらくこの対局で谷川さんが通算1300勝を達成したと思われます。谷川さんはあと5勝で中原永世名人の通算勝利数に並びます。また藤井聡太君のデビュー以来の連勝記録も中原さん。確か18連勝ですか。暫くは谷川九段・藤井七段の大名人・中原超えに注目しています。







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ストレスのたまりやすい人の特徴

2018-07-05 08:59:00 | Weblog
昨日、NHKの「ガッテン」を何気なく見ていました。唾液が出なくなると様々なデメリットがあるという内容でした。その中でストレスに弱い人の傾向があるという話になり「右脳に多く血流が流れている人」というキーワードがありました。自分もパニック障害になるぐらいですからストレスに弱いと思われますが、昨日から頭を左に傾け、左脳に流れるよう努めています(笑)

それはともかく、昔からどうして一流の作家の多くが自殺するのか不思議でした。芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫、川端康成。今にして思うとセロトニンが少なかったのではないかと推測します。川端康成などはノーベル文学賞までもらって、結構な年齢だったと思います。こうしたことと、遺伝、環境、そして昨日知った右脳型人間などいくつかの事柄が絡まりあってストレスがたまりやすい人が存在するのだと考えます。

今から20年以上前、長嶋茂雄さんが何人かの話題の人と対談する番組がありました。その一人に将棋の羽生善治さんがいたのですが、長嶋さんと羽生さんは右脳の話で盛り上がっていました。二人ともイメージする力に優れていて、右脳型の人だと思われます。それはそれぞれの職業には大きくプラスに働いたのは間違いないでしょう。しかし、右脳型にもマイナス面はあるんですよね。

長嶋さんは世間的にはストレスに無縁な人と思われがちですが、選手生活の晩年、自律神経失調症に苦しめられました。付け加えれば、それが息子の一茂さんのパニック障害につながった可能性はあると思います。

羽生さんはいまから15年ほど前、渡辺明という10代の新鋭とのタイトル戦で突然、手が大きく震えだしました。一度そうした状況に陥ってしまうと、簡単に治ることはなく、今でも勝ち筋が見えた時、つまり緊張と興奮が最も高まるときに羽生さんの手は震えます。

上記に挙げた著名な作家や長嶋さんや羽生さんなど、右脳型人間だから成し遂げられたこともあるのですが、難点としてはストレスへの耐性が弱いことです。

では右脳型の人たちはどうすればいいのか?一つの方法として、何かに集中するといいようですね。例えば趣味に没頭する。楽器でもクロスワードパズルでも何でもいいからそれに没頭する。その瞬間は悩み事が頭から離れているので、精神的にプラスにはなるでしょう。できればメンタルの病気になる前に、こうしたことでうまくストレスと付き合っていくことが、大切な気がします。
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W杯、日本×ベルギー・藤井聡太が反則?

2018-07-02 18:43:47 | Weblog
サッカー日本代表のポーランド戦での策には賛否が沸き起こりましたね。西野監督は非常に難しい判断を迫られた末、思い切った手を打ちました。退屈な試合だったのは間違いないし、もやもや感は残りますが、責任は全部自分が引き受けるという西野さんの覚悟は伝わってきました。紙一重での決勝トーナメント進出。日本からみるとコロンビアがよくリードを保ってくれたというしかないです。

国民に残るもやもやを薄めるために大事なのは、今日のベルギー戦です。ポーランド戦で温存した主力メンバーを先発に戻すことになるでしょう。僕の予想はベスト8進出の可能性は30%。勝つとしたら1点差。あるいはPK勝ち。負けは惜敗から大敗までいろいろあると思われます。地力は誰が見てもベルギーが上ですが、日本には失うものは何もない強みがありますね。

問題は放送時間帯です。午前3時。僕はうつ病を持っているので、眠れない、あるいは目が覚める確率は高いのですが、布団から抜け出して見る気力があるかどうか(笑)

将棋の竜王戦本戦の増田康宏六段と藤井七段との対局で、ちょっとしたアクシデントがありました。時間に追われた藤井七段がいったん駒を離して、またそれをすくい上げ、違う手を指したらしいのです。僕は終盤を見ていました。増田君が何か藤井君に話しかけ、盤面を指差した場面があったのですが、僕は局面に集中していて「藤井君、苦しいなあ、慌てているなあ」と思ったくらいで、大したことには見えませんでした。しかし、厳密にいえば反則となるかもしれません。今の時代ですから、その場面がネットで拡散したようで、最悪、藤井君に何らかの処分が下される可能性もなくはないですかね。まあ、厳重注意ぐらいのところで落ち着くでしょうが。

藤井君の出現で、斜陽産業だった将棋界が蘇ったのは間違いありません。実力も今やトップクラスでしょう。インタビューの応答などを聞いていても、聡明な少年です。ただ一つ課題があるとしたら、対局中の品格がまだ人気、実力に追い付いていないことです。15歳ですからね。ただ、これを契機に少しずつ対局中の品格を高める意識を持ってくれたらと願っています。
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W杯・名人戦

2018-06-23 09:43:19 | Weblog
サッカーワールドカップ初戦、日本が2-1でコロンビアに勝利しました。見事に大方の予想を覆しました。試合開始直後、攻撃は最大の防御とばかり日本の猛攻。慌てたコロンビアは痛恨の反則を犯し、レッドカードを貰い10人に。PKの権利を得た日本は香川が落ち着いて決め先制。

その後やや守りに入った日本は前半終了間際にFKから得点を許し、1-1で後半へ。後半28分、香川に代わり投入された本田のCKから大迫が見事なヘディングシュートを決め、決勝点。その後も必死に1点のリードを守り切り試合終了。ワールドカップでは初めて南米代表を下しました。

ワールドカップ前の監督交代などのゴタゴタを乗り越えての勝利。ハリル監督からバトンを受け継いだ西野監督は、今から22年前のアトランタオリンピックでブラジルを下し「マイアミの奇跡」と謳われた時の指揮官。もはや「南米は西野に任せろ」と言ってもいいかもしれません。僕は攻撃は最大の防御、ディフェンスもできるだけ前でという考え方なので、岡田さんより西野さんの采配が好きでした。サッカーは野球のように攻めと守りが平等に与えられるスポーツではないですから。

選手で光ったのは勿論、大迫選手。それと個人的には柴崎選手。豊富な運動量が光りました。香川・本田のベテラン勢も要所で見せてくれました。残り2戦、まだ難しい状況ですが予選を突破してもらいたいですね。

将棋名人戦。個人的には羽生竜王に追い風が吹いているとみていたので、羽生有利と予想しましたが、佐藤天彦名人がその風を見事に止め、4勝2敗で防衛。名人戦3連覇を果たしました。特に第6局はなかなか駒がぶつかり合わない難解な将棋。一進一退の攻防の中で、最後は羽生玉を見事に仕留めました。羽生さんもここで奪取できれば、名人10期となり、大山15世の18期、中原16世の15期に次ぐ大名人の仲間入りといってもよかったのですが、お預けになりました。羽生さんは同世代に森内九段というライバルがいたことが響いてますね。ちなみに僕の免状は名人も竜王も森内さんの名が記されています。渋い。

佐藤名人は昨年不調で、さながら名人戦男といわれた森内さんタイプなのかもしれません。しかし、大山さん、中原さんがそうであったように、やはり名人が最強と言われるぐらい他の棋戦でも活躍してほしいですね。それに永世名人資格は早めに取得したいところです。後ろから藤井聡太という名人を超す少年が数年後には、名人戦に登場する可能性が高いですから。


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レッサーパンダの風太を見て思う

2018-03-16 18:38:51 | Weblog
いつの時代も天才というものは現れるもので、最近では将棋界で藤井聡太という天才。いや大天才が出現しました。天才は人間界だけでなく、動物界にも現れます。パンダの可愛らしさ、愛される能力は、天才的です。45年ほど前に来日したカンカン・ランランの時代から現在のシャンシャンに至るまで、その人気は衰えを知りません。

レッサーパンダの風太の元気な姿を久しぶりにテレビ画面で見ました。聡太ならぬ風太。2本の後ろ足で立ち上がる天才。15歳だそうで、人間でいえば70歳ぐらいの老人という事です。最近は年のせいもあり、あまり立ち上がる姿を見せなくなったらしいのですが、周囲で見ている子供たちは「風太君、立って」と、無邪気に注文します。風太君は自分が立つことを求められているのを分かっているのだろうか?もし分かっているのなら、彼も辛いですね。

そんな現在の風太君にも例外はあり、おやつの時間になると立ち上がります。あの往年の姿が見られた嬉しさと、どこか立っている姿がたどたどしく見え、月日の残酷さ、哀愁のようなものを感じました。僕は言葉には出来ない何かを風太君から教わったような気がしました。

時に人は何もしゃべらない動物から、大切なメッセージを受け取っているのだと感じます。最近の猫ブームにしてもそう。可愛いで飼い始めたペットも大抵、飼い主より先に死ぬ。それは悲しみとともに生きる意味を伝えている気がしてなりません。

僕はオグリキャップという馬が好きでした。惨敗続きで迎えた有馬記念。騎手を天才ジョッキー武豊に変えたところで、難しいと思っていました。しかし、オグリは勝ちました。この時、僕は10代の終わりの浪人生。やがてパニック障害と判明する得体の知れないものを抱えて2年近くが過ぎていました。

僕はパニック障害の辛さで泣いたことはないと思います。そこには昭和育ち独特の「男は簡単に泣くものじゃない」という古めかしい不文律があるのかもしれません。しかし、スポーツニュースで辛島美登里のサイレントイブのBGMが流れ、オグリの走る姿を目にした時、涙が溢れてきたのを覚えています。これからこんな状態でどうやって生きていけばいいのかという苦悩で一杯の自分に、オグリは優しく何かを伝えてくれたような気がしたのです。

動物はいいですね。時に可愛く、時に我がままに。しかし、みんな毅然と生きている。



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金メダルラッシュ・藤井聡太六段快挙

2018-02-18 22:32:59 | Weblog
まずは先ほど終わった女子スピードスケート女子500m。小平選手金メダル、お見事!オリンピック新記録の36秒94。一昔前の男子のタイムですね。前回大会でメダルに届かなかった小平さんが年齢的にはピークを過ぎてもおかしくない30歳を越えて、なお進化を続ける凄み。そしてプレッシャーに打ち勝った集中力。相手のミスでなく自分の実力を出し切っての金メダル。素晴らしかったです。

昨日のフィギュアスケート男子での羽生選手の金メダル、宇野選手の銀メダルでの日本勢の金銀独占。かつては女子の陰に隠れていた男子フィギュアですが、すっかり立場が逆転しました。やはり羽生選手に尽きますね。ジャンプの美しさが抜きん出ていました。試合後、彼は言いました。「生きていてよかった」と。逆にこの言葉から、怪我をした時の絶望感の大きさが伝わってきました。マスコミは「メンタルが強い」という言い方をするけれど、ちょっと違和感があります。絶望、不安。そうした自分の弱さと堂々と向き合って、それを克服した羽生選手に僕はすがすがしさを感じるのです。まずはゆっくりと休んでもらいたいですね。

少し話は変わりますが、今回のNHKの冬季五輪テーマ曲、セカイノオワリの「サザンカ」。これまではあまり感じなかったけれど、偶然ラジオで流れているのを聴くと、いい曲ですね。オリンピックにふさわしい夢、努力を織り交ぜながら、夏季五輪の活力とは違った冬季五輪独特の儚さのようなものを巧みに表現しています。そういう意味ではセカオワもうまく平昌オリンピックに標準を合わせたなと思います。なかなか彼らは非凡ですね。

同じ日に、将棋界も大きな動きがありました。朝日杯オープン戦準決勝で藤井聡太五段が羽生竜王を準決勝で破り、優勝しました。早くも棋戦優勝を飾り、六段昇進を決めました。藤井君が羽生さんに勝ったことに驚きはありません。実際にはかなり力が接近していますから。現在、将棋界はこの2人を含めた10人から15人が横一線で並んでいるような状態だと思います。ここからだれが抜け出すのか?一番確率が高いのは5人、3人と徐々に絞られていく展開ですかね。最も若い藤井君がそこに残る可能性はかなり高いと思われます。高校生のうちにタイトルも取るでしょう。それにしてもまだ中学生。恐るべき棋士が出現したものだと改めて感じます。

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