ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太、最年少で初タイトル

2020-07-17 16:26:01 | 将棋
昨日、棋聖戦五番勝負の第四局で藤井聡太七段が渡辺明棋聖を110手で下し、3勝1敗として、最年少の17才11カ月で初タイトルを獲得しました。

藤井七段、ついにやりましたね。藤井新棋聖の誕生です。第一人者の渡辺さんを下してのタイトル奪取ですから、より重みがあります。

少し第四局を振り返ると、戦型は矢倉か角換わりと予想しましたが、渡辺さんのプライドが許さなかったのでしょう。第一局、第二局で落とした得意戦法の矢倉の力勝負を選択しました。
ポイントは2六に桂を放ち、金取りとした局面です。藤井七段は、その金を逃げることなく、9四桂打ちと攻め合いに活路を求めました。しかし、渡辺棋聖は敢えて金を取らず、相手の桂をいじめにいきました。深い読みを入れての判断でしょうが、少し渡辺さんらしくなかったかなと思います。
あとは、藤井七段が放った8三銀ですね。飛車取りなのですが、自らの飛車も取られる状態でした。しかし、渡辺棋聖は5九飛と飛車を逃げました。隣の6九には玉がいて、右サイドに壁が出来てしまいました。これで見た目的には藤井優勢になった気がします。相手の飛車が5九に逃げることを読み切った銀打ち。藤井七段、見事でした。

いよいよ新棋聖となった藤井君。まずは現在、木村王位に挑戦している王位戦ですね。2勝0敗とリードしていますが、木村さんは去年もその劣勢を豊島竜王名人相手に跳ね返した実績がありますから、まだまだ分かりません。現時点で渡辺、豊島、藤井の三強だと思いますが、王位戦の結果次第では、すぐ後方にいる永瀬二冠に抜かれてしまいます。スポーツ紙の見出しには「藤井時代」と大きく踊っていますが、まだ群雄割拠と言えるでしょう。

最近、藤井君の顔色があまりよくないような気がして多少、心配です。ハードスケジュールなので当然かもしれませんが、元来、備わっていた内面の美しさに加え、儚さとか哀愁が漂っているような気がします。才能を持ちすぎた者の宿命かもしれませんね。是非、藤井君にはそれを乗り越えてほしいものです。

とにもかくにも、藤井新棋聖、おめでとうございます。
コメント
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