ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

20才

2020-09-14 11:28:18 | 
あの頃はモノクロだったはずの風景が 
見知らぬ画家の手によって、鮮やかに色づけされているようだ

あれから随分経ったから今は知らない
しかし、当時の君たちは僕には眩しすぎた
未来だけを見ている目をしてた
僕には暗闇から太陽を直視しなければならない苦しさがあった
到底理解されるはずがない
電車に乗ることも、教室で授業を受けることも耐え難い人間が存在することを
僕は「辞めたくなったから」という言葉を投げかけ、彼らのもとを去った

昨日という薄っぺらい紙が何枚も、何百枚も、数えきれぬほど積み重なり、それはもはや動かしがたいものになった
その大きく固まった昨日の中で、想定外の経験をした者もいるだろう
もしかしたら当時の僕の状態を曲がりなりにも理解できる友もいるかもしれない
それだけ僕らは遥かな道を歩いてきた
言い方を変えれば年をとった
コメント
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