8月の秒針が夏道を駆ける
オリンピアンのような美しいフォームを崩さずに
通り雨がさりげなくアスファルトを冷まし
僕は少しだけ救われた
目の前にはありふれた人気ない公園
ブランコを揺らしても童心には帰らない
隅に置かれた役に立ちそうもない公衆電話
撤去されることもなく
恥ずかしそうに死んでいる
足裏の灼熱も忘れされる砂浜のざわめき
少し日焼けした顔の浴衣の君
あの公衆電話と同様に秒針は止まり
もう二度と動くことはない
8月の秒針が夏道を駆ける
オリンピアンのような美しいフォームを崩さずに
通り雨がさりげなくアスファルトを冷まし
僕は少しだけ救われた
目の前にはありふれた人気ない公園
ブランコを揺らしても童心には帰らない
隅に置かれた役に立ちそうもない公衆電話
撤去されることもなく
恥ずかしそうに死んでいる
足裏の灼熱も忘れされる砂浜のざわめき
少し日焼けした顔の浴衣の君
あの公衆電話と同様に秒針は止まり
もう二度と動くことはない