土曜の朝の文化放送で、あのスピッツの草野マサムネや爆笑問題の太田光も聴いているという菊池桃子の音楽番組があるのですが、その番組内で中村雅俊の聞き覚えのない曲が流れていました。タイトルは「ただお前がいい」。人気ドラマのエンディング曲で、「俺たちの旅」のB面だったそうです。その世代の方にとっては超有名な曲でしょうが、私は物心がついてない頃で知りませんでした。まだまだ知らない名曲がありますね。曲は中村雅俊、作詞作曲は小椋佳。雅俊さんといえば、小椋佳というイメージはあります。小椋さんは「シクラメンのかほり」など作詞能力が非常に高いイメージがあります。
ただお前がいい
わずらわしさに投げた小石の
放物線の軌跡の上で
通りすぎてきた
青春のかけらが飛び跳ねて見えた
そのてり返しを
そのほほに写したおまえ
また会う約束などすることもなく
それじゃまたなと別れるときの
お前がいい
友情の歌ですね。前半の部分は青春の美しさを小椋さん独特の表現で語っています。「その照り返しをそのほほに写したおまえ」この辺は単純な言葉のようであって深いです。小椋マジック。
でもこの歌詞で私が最も好きな表現はラストの「また会う約束などすることもなく、それじゃまたなと別れるときのお前がいい」
ここです。昭和の、もしかしたら今も本質的にはそうなのかも知れませんが、理想の友情をロマンチックにさりげなく表現しています。素晴らしい。さすが小椋佳。
この歌詞を、曲を朴訥とした何の飾り気もなく歌っている雅俊さんも格好いい。この曲を知れてよかった。