四月十一日(金)晴れ。
昨日、大東島のサトウキビ畑で働きながら、資金が溜まると世界放浪の旅に出る大陸浪人の杉山茂雄君から、「さわら」の切り身が届いた。この魚今が旬で、文字通り春を告げる肴で「鰆」。早速、味噌漬けにするための味噌を仕込んで漬けた。今朝の朝食は、もちろん鰆の味噌漬けである。
厄介な病気にかかってしまったと、古い友人から連絡があった。できた腫瘍は手術の不可能な場所で、何とか薬で抑えると言っていたが、酒もたばこもやらない友人が、なぜという気持ちになった。先日も、それほど濃い付き合いの人ではなかったが、随分前にBBQに招待されたことのある方が亡くなられたと奥さんから連絡を頂いた。
考えてみれば、私の古いお付き合いの友人はほとんど六十歳を過ぎている。どこか体に変調があってもおかしくない歳でもある。死は誰にでも等しく訪れるのだが、誰も他人事のようである。もちろん私だってそうだ。当然のように一度も死んだことがないので、自分の死を想像することが難しい。厄介な病気になった盟友に、今更陳腐な慰めも言えないが、そのうちに彼を囲んで共通の友人たちと食事会でも行うつもりでいる。