白雲去来

蜷川正大の日々是口実

断食明けは当然「かつお」。

2014-04-01 12:22:53 | インポート

三月三十一日(月)晴れ。

六時起床。昨日とはうって変わって良い天気である。がぁーっと顔を洗って身支度を整えて、六時半からの「サイレント・ウォーク」に参加する。別荘地を歩くので「静かに」という意味なのだろうか。参加者は十五人ほど。大室山に向かって歩くのだが、途中で、戦前の武装共産党時代の闘士で、戦後は実業家となった田中清玄氏とよく似た表札のある家を見かけた。そういえば氏の自伝の中に晩年は伊豆高原の別荘で暮らした。とあるので、田中氏のご身内が住んでいるのかもしれない。

休憩地点で見た海と春霞の中に浮かんでいるような伊豆の大島が感動的だった。ふと随分前に盟友の熊本は本渡諏訪神社の大野康孝氏を訪ねた折に見た頼山陽の詩碑、有名な「天草洋に泊す」が、景色にオーバーラップした。

雲か山か呉か越か<o:p></o:p>

水天髣髴青一髪<o:p></o:p>

万里船を泊す天草洋<o:p></o:p>

煙は篷窓に横たわって日ようやく没す<o:p></o:p>

暼見す大魚の波間に跳るを<o:p></o:p>

太白船に当たって明月に似たり

今日で断食は最後である。午前中に問診。おかげさまで太った分減量できた。これからは陽気も良くなるのでウオーキングを日課とするか。朝食はようやく旅館の朝食のようになった。最後の晩餐ならぬ朝餐か。

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P1000165※左下のご飯の少なさに注目。完食してもほとんどカロリーはないそうです。

断食を共にした皆さんにご挨拶をして帰路に就く。友人氏を伊豆高原まで送って、私はひたすら国道135号線を走る。西湘バイパスに入ると海がきれいだ。若くして亡くなった渡邊康司氏が眠るお寺が見えた。そうか来月は彼の命日だ。心の中で手を合わせる。

自宅に着いたのは午後一時半。子供たちが出迎えてくれた。荷物を片付けてから事務所へ。大した郵便物もなく、メールやファックスの確認をしてから、さっそく晩酌の「かつお」を求めて彷徨う。というのは大げさで、伊勢佐木町の松屋後に出来たスーパーに手頃な物があったので即購入。本当は夜に町内の仲良しさんたちとの飲み会があるのだが、断食明けに中華料理はキツイので愚妻に行ってもらった。

長ネギに茗荷に玉ねぎをスライスして、かつおに乗せる。他のつまみはなし。ふふふと微笑んでから、ゆっくりと味わった。至福の時である。

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断食三日目。

2014-04-01 11:32:33 | インポート

三月三十日(日)雨。

天気予報が的中して朝から雨が激しく降っている。桜が心配になったが、まだ満開ではないので、若い桜の花はこの嵐のような雨に耐えられるに違いあるまい。頑張れよと桜にエールを送る。この時期の大雨で思い出すのが、晩唐の詩人、于武陵の有名な「勧酒」の詩。 

君に勧む金屈巵(きんくつし) 満酌辞するを須(もち)いず 花發(ひら)けば風雨多く 人生別離足る<o:p></o:p>

この詩を一気に有名にしたのは、井伏鱒二で、特に後半の二行、「花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ」と訳した。それを寺山修二や井伏鱒二の弟子、太宰治などが小説やエッセイなどの中に用い、広く人口に膾炙されるようになった。

朝食は「五分粥」。昼近くに一瞬空腹感に襲われるが、それを通り越すと何ともなくなるから不思議だ。午前中の「治療」が終了してから、叩き付けるような雨の中を友人氏と一緒に車で例のDHCが経営するスパの中にあるプールへ行く。インドアの温水プールとあって一応は暖かいが、上がると水にぬれた体では寒くて仕方がない。三十分程、歩きと泳ぎを繰り返した後に、着替えてしまった。友人氏はノルマの二キロを休まず泳いでいる。どうしたらそんなに泳げるのか不思議だ。そういえば断食に来ている女性の中にトライアイスロンに出場したという女性がいた。鉄人ならぬ鉄女か。そのお嬢さん。どこかで見たことがあるのだが、思い出せない。気のせいかも。

宿に戻り、少しのんびりした。午後になって雨が止み退屈なので車で伊豆高原の「駅中」の店に買い物に出かけた。買い物と言ってもここで食べるものではなく自宅用の干物。昨年も買ったが、駅中にある魚屋の「さわらの干物」が美味しかったので、同じお店に行き月曜日着で送った。

夜は、「回復食」。たった二日間しか食を絶っていないのに今日の夕食は目にまぶしかった。空腹感があってこそ「食」の大切さを再認識する。そういう事を意識することだけでもここに来た甲斐がある。

P1000164※五分づき玄米のおかゆ。味噌汁(とても薄味)、冷奴には醤油などかけない。家でこれを食べろと言われたら、即テーブルをひっくり返すだろうなぁー。

酒が入っていないにも関わらず、運動したせいかすぐに眠くなる。それでもあんまり早く寝ても、夜中に目が覚めても仕方がないので備え付けの書棚から「ゴルゴ13」を借りて読んだ。マンガなど読むのは何年ぶりのことだろうか。


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断食二日目。

2014-04-01 10:18:26 | インポート

三月二十九日(土)曇り。伊豆高原にて。

四十八年も拘束されていた袴田巌元死刑囚が釈放された。弟さんの無実を信じて戦ってきたお姉さんのご努力はもとより、弁護団、支援者の地道な活動が実を結んだと言える。この、いわゆる「袴田事件」は、逮捕当時から「胡散臭さ」が言われてきた。取り調べに当たった警察官が、これまで数々の冤罪をねつ造してきたことや、取り調べの過酷さなどである。<o:p></o:p>  

また一審で死刑判決を言い渡した裁判官が、その後に自ら「あやまち」を認めたり、袴田さんの無罪はほとんど定説になっていたにも関わらず、検察はメンツにこだわって、その「無実」を認めようとはしなかった。<o:p></o:p>

私は、袴田さんを巡る「表舞台」に出ている様々な人たちよりも、常に街頭に立って署名活動などを行ってきた、弊社社友の福井英史さんや、福井さんのお付き合いが御縁で袴田さんを支援し、袴田事件を題材に「BOXー袴田事件・命とは」という映画の脚本を書いたN・Tさん。そしてその映画の製作費を提供した後藤忠叡氏、さらに、その人たちの友人である作家の山平重樹氏は、死刑判決の過ちを認めた裁判官のドキュメント「裁かれるのは我なり」を上梓した。 

こういった在野の人たちの支援も、今回の再審に影響があったと、私は信じたい。たとえ、そう言う行為が表に出なくとも、その人たちはきっと満足をしているに違いないと私は思っている。とにもかくにも袴田さんが存命のうちに出所なされたことが何よりも嬉しい。

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Box※レンタルショップにあります。「袴田事件」が一目でわかる秀作です。是非ご覧になってください。監督は、高橋伴明さんです。

 

51bms3ct6ml_bo2204203200_pisitbstic※「双葉社」刊です。

昭和41年、静岡で起きた味噌工場経営者一家4人惨殺事件。逮捕されたのは、同工場従業員の袴田巌だった。袴田は自白するが、裁判では一転、無罪を主張。だが、判決は死刑。しかし、その後、主任裁判官・熊本典道から「袴田君は無罪だ」との衝撃的なコメントが……。日本の裁判制度の在り方を世界に問う問題作」。

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断食二日目である。伊豆高原と言うだけあって暖房が必要なくらい朝晩はかなり寒い。六時に、ホトトギスの鳴き声で目が覚めた。まだ薄暗い。一緒に来た友人氏は、ジョギングに出かけた。とてもまねのできないことだ。私は、七時半から朝の体操に参加した。不思議と空腹感はない。<o:p></o:p>

九時から治療。といっても病院ではないので電気治療やマッサージ、背中にカップを乗せて真空にするという、まあ女性好みのエステのようなものだ。十時に朝食。とは名ばかりでカップ一杯の青汁である。残念ながら青汁が苦手なので「酵素ジュース」に変えて頂いた。

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P1000158※酵素ジュース。朝食です。

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食後は、久しぶりに一時間十五分歩いた。運動不足がてきめんに出て、足がガクガクとなった。午後からは、持ってきたPCで仕事をこなした。<o:p></o:p>

夜の食事は「野菜スープ」一杯。お腹が空いているが、周りが皆食べていないので、それほどの苦痛はない。のんびりと風呂に入って、本を読もうと思うが、お腹が空いていて思考能力が低下していて活字を追うという気がしない。フィギアの世界選手権を見て真央ちゃんに拍手。断食、断酒二日目。

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P1000160※夕食は野菜スープ。ちなみに昼食はありません。

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今日からファスティング(断食)です。

2014-04-01 09:31:26 | インポート

三月二十八日(金)晴れ。<o:p></o:p>

 先日、出かける用事があって背広を着たら、ん、キツイ。やばいまた太り始めた。少し油断をするとすぐ太る。その原因は一目瞭然で食と酒にある。<o:p></o:p> 

ダイエットを意識をしている時は、昼食には炭水化物系を避けてなるべく「日本そば」にしているのだが、そんな食事を続けていたら当然飽きてしまう。カレー、揚げ物などは食べぬようにしているのだが、家族での食事や、出かけているときなど、つい誘惑に負けてしまう。<o:p></o:p>

夜もそうだ、まずは「玉ねぎのサラダ」を心がけていたが、いかんせん毎日だと、「またか」ということになり、ここ一カ月以上は、作っていない。困った事に「初カツオ」が出回っている。スーパーなどではろくなものがないが、いわゆる「デパ地下」などでは、「はしり」の物でもオオッと思わせるものがあって、つい買ってしまう。良い肴があれば、当然、酒量も増える。この時期、刺身だけでは体が冷えるのでもう一品、となる。酒量と正比例して体重も増えるということになる。<o:p></o:p>

何とかせねばと思っている所に、丁度、毎年恒例の「断食」に誘われた。しかし、いつもは一週間なのだが、常宿にしている所が、最近の健康ブームもあって常に満室状態となっている。仕方がないので、その施設の別館の三泊四日コースに行くことになった。<o:p></o:p>

午前中に、細々とした用事を済ませてから午後一時半に自宅を出発。途中熱海で、誘っていただいた友人と待ち合わせてから、伊豆高原へ。春休みとあってか道は混んでいたが、海沿いの道を走ると、なぜか渋滞のイライラも解消される。宿に着いたのは五時半。<o:p></o:p> 

簡単なメディカルチェックを受けたが、案の定一ヶ月前に病院で計ったころと比べて四キロも増えている。三泊四日の断食で、四キロぐらい落とすのは簡単なので、ガンバンべェ。ちなみに夕食は、スープ一杯飲み。何カ月ぶりかの休肝日と休腹日。

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P1000157※夕食はこれ一杯でっせ。

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