白雲去来

蜷川正大の日々是口実

森功さんの『地面師』がスゴイ。

2020-06-03 14:41:25 | 日記
五月二十四日(日)晴れ。

いやー久しぶりのお天道様とのご対面。家人たちは洗濯機を三回も回していた。良い天気の日の朝食は、カマスの干物、納豆、キャベツの味噌汁。昼は、昨日と一緒の「大納言」。夜は、仲良しさんご夫妻と西横浜のイタ飯「オアジ」にて「蜜」なる食事会。やはり外食は良いなぁー。

アマゾンで『地面師ー他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』(森功著・講談社刊)を取り寄せた。有名な「積水ハウス事件」から、「台湾華僑になりすました『富ヶ谷事件』」、「アパホテル『溜池駐車場』事件の怪」など、過去に大きく報道された地面師たちによる詐欺事件を取り上げている。これが、面白いといっては被害者に失礼なのだが、プロ中のプロがあっさりと騙されるテクニックが詳細に描かれており、とてもスリリングなノンフィクションである。

その昔、「スティング」という1936年のシカゴを舞台に詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が、親同然の師匠を殺害したギャングに復讐するために伝説的な賭博師と協力し、得意のイカサマで相手組織を徐々に追い詰めていく様を描いたコメディ映画。信用詐欺(コン・ゲーム en:Confidence trick)を扱った代表的な映画を思い出した。

この地面師詐欺の特徴は、騙した巨額のお金が被害者にほとんど戻ることは無く、人間関係や役割などが複雑で逮捕されるのもまれであるというから驚く。お年寄りを騙してお金を取るといった詐欺よりも、一流企業や資産家の土地を持ち主に成りすまして土地を転売してしまう。詐欺師というよりも、何か職人集団という感じがしてならなかった。まあそんな騙しの知識とテクニックを、ちゃんとした事業に使ったなら成功すると思うのだが。

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