白雲去来

蜷川正大の日々是口実

青葉光 去来するのは月日のみ。

2020-06-22 14:26:37 | 日記
六月十日(水)晴れ。

車に乗っていたら私の携帯に癌で闘病中の古谷喜久男さんから着信があり、慌てて出たら、奥さんで「もう携帯を持っているのも、話をするのも辛い」と。悪い時期に悪い病気になて・・・。と話したら、突然、彼が電話に出た。「蜷川さん。長い付き合いを有難う」と。思わず、「何を言っているの、お礼を言うのは私の方だよ」と言ってから、言葉にならず、情けないことに、涙があふれて言葉にならず、せっかくかかってきたのに、電話を切った。車を路肩に止めて、声を上げて泣いた。無力感に苛まれた。奇跡が起きないだろうか。

関東地方が梅雨入りした。梅の実の熟す頃に降る雨の季節だから「梅雨」「入梅」か。そういえば、若くして亡くなった渡邊康司さんの小田原のお墓のすぐ横に梅の木があり、四月の命日の頃にはまだ青い実が生っていたのを思い出す。
青葉光 去来するのは月日のみ。との野村先生の句が胸を打つ。




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ナチスの映画。

2020-06-22 11:43:47 | 日記
六月九日(火)晴れ。

私は酒飲みであるが、ただ酒を飲めば良い、というのではなく美味しそうな「肴」を見ると、ああ酒が飲みたい。との思いが強くなる。従って、今夜は、どんな肴を用意して酒を飲もうかと、考えるのが楽しい。そんな時は、酒の飲めない人を「かわいそうに」と思うが、二日酔いで、ゲロゲーロの朝は、下戸の人をうらやましく思うこともまれにある。若いころとは違って、最近では二日酔いにならなくなった。早い話が、酒が弱くなって、あまり量を飲めなくなったからだ。

朝が起きられなかったので、珍しく一人だけ朝飯は無し。昼は、健康診断に行った愚妻と待ち合わせて久しぶりに「安記」へ。皆さん元気で一安心。中華街は二月以降、地獄のような静けさで難儀したとのこと。お察しします。店を出たが、なぜか麺が食べたくなって、揚州麺房とかいう店へ。ワンタンメン。夜は、重慶飯店で買った焼豚を湯煎して長ネギとごま油と醤油で味付けした「ネギチャーシュウ」、ホタテのアヒージョ、冷奴。お供は「黒霧島」。(前日と間違えたために訂正)

アマゾンライムで、『コレクター・暴かれたナチスの真実』という映画を見た。戦後30年間にわたって隠蔽されてきたナチ戦犯の正体を執念で暴いたオランダ人ジャーナリストの実話をもとに映画化した社会派ドラマ。1976年、アムステルダムの記者ハンス・クノープのもとに1本のタレコミ電話が入る。その内容は、大富豪のアートコレクター、ピーター・メンテンが第2次世界大戦中にナチスドイツに肩入れし、大勢のユダヤ人を虐殺したという衝撃的なものだった。半信半疑ながらも調査を開始したハンスは、当時の関係者を探し出して取材を進めるうちに確信を抱くようになり、温厚そうな億万長者の恐るべき過去を暴き出していく。(解説より)

中々見ごたえのある映画だったが、かつてのナチが行ったユダヤ人の迫害をテーマにした映画はどのくらいあるのだろうか。『シンドラーのリスト』『戦場のピアニスト』『ライフ・イズ・ビューティフル』『ヒトラーの贋札』『善き人』『灰の記憶』・・・。一日二作品を見る勇気も元気もないぁー。

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