8月5日(月)晴れ。
暑さのせいか、それとも体調が悪いのか分からないが、最近食欲がない。2年ほど前は、いい歳をして、お腹が空いて目が覚める、というほど食欲が旺盛だったが、ここの所、朝起きても、何か食べたいという気が全くせず、常備薬を飲むのに「食後」とあるので、仕方なく何か食べる、という日々が続いている。スーパーでよさげなカツオを見かけても、食べたいという気にならないのだ。随分前に読んだ本に、「食の好みが変わるのは、体の異変」と書いてあったのを思い出す。考えてみれば、古希を過ぎて、食が細くなるのも仕方がないか。
遅い朝食は、長崎名物の「五島うどん」に、かき揚げ、ナスの天ぷらを添えた「天ぷらうどん」。夜は、「みすじ」肉、蒸し鶏、朝の五島うどんを使ったチャンプルー。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。
野村先生の獄中句集『銀河蒼茫』の夏の句の中に、「夏雲は完璧な白 午前九時」というものがあったのを思い出して外を見たら、晴れてはいるのだが残念ながら夏雲らしきものは見当たらなかった。まだ朝なのに雑草が熱風にさらされて喘いでいるように感じられた。句集『銀河蒼茫』は、夏の句の中に「夜半に獄窓から天を仰ぐ、一句」と題して「見よやこの銀河蒼茫たる祖国」の句からとった。本のタイトルとした夏の句なのだが、春夏秋冬に分けられた句の中では夏の句が一番少ない。冬の句が百四十四句なのに対して、夏の句は半分以下の六十六句しかない。ちなみに秋は九十五句、春の句は八十七句である。先生の名前は「秋介」。やはり先生に夏は似合わないか。