なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肝細胞癌からの腹腔内出血

2015年11月01日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。いつもなら日曜日は内科医と小児科医が出ているが、今日は小児科医から学会の地方会に行きたいと言われたので、内科だけの体制とした(責任をとって自分が出た)。当院の小児科医2名は一昨年同時に定年となった。大学病院の医局から、医師派遣はできないので今のメンバーで継続するように、という御下命がきた。定年延長の手続きをして、1年更新で3年間の延長となった。とりあえず、再来年の3月までは小児科医2名体制が続く。その後の小児科は病院の診療科目として消滅するか、日中の外来診療のみ継続となる見込みだ。入院治療や夜間休日の外来治療を、当地域の基幹病院小児科がカバーしてくれるかどうか。

 消化器科外来に、肝硬変(アルコール性)・肝細胞癌で通院している81歳男性が、数日前からの腹痛と倦怠感を訴えて受診した。肝細胞癌の摘出手術を一度受けて、その後再発(別に発生か)していた。血圧が80台と低下して、貧血だった(Hb7.5)。吐血下血の症状はなく、直腸指診では普通便少量のみの付着だった。点滴と血液検査を出して、腹部CT検査を行うと、肝細胞癌内の出血と腹腔内出血を認めた(腎機能障害があり単純のみ)。ショックバイタルではあるが、話ぶりは元気だった。外来担当医は昨夜の当直で、午前中まだ病院にいた。消化器科で入院として、今日は自分が診て、入院指示を出すことにした。ソルラクトの点滴が入ると、血圧は110くらいに改善した。濃厚赤血球輸血を今日明日2単位ずつ行うことにした。患者さんは昨日も自宅の植木の剪定をして、柿の木に上ったりしていたという。

 38歳男性が発熱(咽頭イライ感と咳も少し)で受診した。子供(7歳男児)がマイコプラズマ肺炎で小児科病棟に2週間前から入院して、やっと解熱してきたところだという。クラリスが効いていなかった。マクロライド耐性らしい。この父親はずっと病室付き添っていた。マイコプラズマ感染がうつったかどうかわからないが、レボフロキサシン(とカロナール)を処方した。

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