なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

当直明け

2016年05月05日 | Weblog

 昨日は久々に当直(宿直)。内科で入院していた急性腎盂腎炎の79歳女性が、入院よりさらに高熱(40℃)になり、意識レベルが低下した(便失禁)。頻脈気味だが、血圧は130でその時点では安定していた。眼球が左右に動いていて、朦朧状態だった。半身麻痺の疑いもあり、脳血管障害を併発を疑ったが、頭部CTは少なくとも出血を認めなかった。

 その日の点滴は終了して、ロックされていたので、点滴を追加して早めに入れ始めた。そのうち、意識も回復しきて、頭痛・嘔気などの症状の有無を返事するようになった。尿培養だけだったので、朝に抗菌薬が入っていたが、血液培養を2セット提出して、抗菌薬を変更した。持続点滴の指示を出していたが、大量の発汗があった後に、血圧が90台から70台に下がって、意識レベルがまた低下した。

 大量発汗のためかもしれないが、敗血症性ショックにとして、側管から点滴を速度を上げて追加投与した。1000mlが入ったところで、血圧が90以上に上がってきた。側管からの点滴のスピードを漸減して中止した。今朝は血圧120台で、解熱して普通に話ができるようになった。やれやれ。

 日直の先生が診た嘔吐・軟便・腹痛の20歳台前半の男性は、点滴を受けて帰宅予定だった。帰宅にしますと申し送られていたが、会計中にまた嘔吐した。外来ベットに戻って点綴を再開したが、入院を希望した。まあそうでしょう。今朝まで点滴を継続していたが、昼から食事の希望があり、全量摂取だった。予定の点滴を減らして、明日には退院できそうだ。

 何年もめまい(浮遊感)を訴えている高齢女性2名が受診した。ひとりは家族に連れてこられたが、もうひとりは救急搬入だった。いずれも何回か検査を受けていた。前者は小脳梗塞の既往があり、その後めまいがひどいと訴えるたびに頭部MRI検査で新規病変なしの結果だった。後者は転居によって他県の病院から当院の神経内科に紹介されて、先月受診していた。こちらは明らかな脳血管障害はない。うつ病という診断もあった。

 両者に点滴をして、めまいの薬としてメイロン(機序とし効かないが、看護師さんがめまいの注射をしますと言って入れる)、さらにアタラックスPの点滴静注を行った。(たぶんアタラックスPの効果で)それぞれ症状改善して帰宅となった(特に後者には効いた)。なんだか怪しい治療をしている感じはあるが(一応めまいの薬ではある)、なにしろ仕事が多くて忙しいので、助かっている。

コメント
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