今日は日直で出ている。午前中は受診が少なかったが、夕方に立て続けに問題のある受診が続いた。意識レベルが低下した101歳女性が救急搬入された。自宅でお嫁さん(当然高齢)が介護している。発熱はなかった。頭部CTでは陳旧性の多発性脳梗塞のみで、麻痺はないので新規の大きな梗塞は否定的だった。胸腹部CTで左肺に陰影があるが、陳旧性と判断された。尿混濁があり、炎症反応上昇があり、たぶん尿路感染症からの悪化と診断した。検査で異常がなければ老衰でどうしようもないが、治療目標はあるので、改善するかもしれない。
73歳男性は何か病気があると、必ず嘔吐も続くという印象がある方だった。今朝転倒してしりもちをついた。その後から腰痛が続き、嘔吐も続くようになった。けっこう雑な対応だが、胸腹部CTを検査して、胸腰椎を骨条件矢状断で見ると、腰椎L2に新規の圧迫骨折があった。胸腹部は大丈夫のようだ。膀胱瘻の管理もあり、整形外科では圧迫骨折の入院は嫌がるので、整形外科病棟に内科として入院にした。
救急隊から連絡が来て、中高年男性が運転中に、突然背部痛を訴えて救急要請したという。高血圧症の既往があるが、血圧が90と低下していた。冷汗もある。胸痛はないという。ACS(AMI)よりは急性大動脈解離と判断された。救急隊のいる位置からすると、当院に搬送すると心臓センターのある病院の反対方向に来ることになる。直接そちらの病院に連絡して、急性大動脈解離が疑われると伝える様にお願いした。直接の搬入が困難な時は、また当院に連絡するようにいったが、直接向うことになったという。救命士が点綴できるので、許可の指示を下さいということだった。はたして、無事に心臓センターまで到着できたろうか。
47歳男性が頭痛が続いて、倒れ込むように診察室に入ってきた。ふだんから頭痛はあるが、昨日からひどいという。すぐに頭部CTを検査したが、明らかなSAHはなかった。点滴と血液検査を提出してから、頭部MRIまで検査したが、微小出血もなかった。検査しているうちに、頭痛は軽減して、受診した時の興奮状態は治まっていた。この方は5年前から単身赴任(県内ではある)していた。奥さんの話では、仕事のストレスで悩んでいますということだった。以前から受診を勧めていたが、応じなかったという。昨夜は両親・妻と、単身赴任と受診の問題で、夜遅くまでもめていたそうだ。不眠が続き、食欲低下・体重減少もあった。家庭に自分は必要とされていないという発言もあった。血液検査は異常なかった。身体的疾患が完全に否定されたわけではないが、うつ病が疑われた。妻は、近所の同年輩の方がうつ病で自殺していて、同じではないかという。家族の希望で、今日は当院に一晩入院としたが、明日妻といっしょに精神科クリニックを受診してもらうことした。(5月16日追記 精神科クリニックから返事。診断はうつ病(中等度)。自宅静養で通院治療となる。)