なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

Ca拮抗薬による歯肉肥厚

2016年07月14日 | Weblog

 高血圧症で内科外来に通院している81歳男性が、歯科クリニックからの紹介で受診した。Ca拮抗薬の副作用でる歯肉肥厚をきたしているので、処方変更をという内容だった。2010年から高血圧症で通院していて、アムロジピンで治療を開始して、その後ARBが追加になり、今は両者の合剤を内服している。辞めた先生から回ってきた患者さんだった。

 口を開けてもらうと、歯肉が淡いピンク色に腫脹しているようだ。部分入れ歯が歯肉に当たって痛いそうで、入れ歯はずっと使っているが、こんなことは初めてという。入れ歯自体には問題ないようなので、歯肉の問題なのだろう。「よくある副作用症例に学ぶ降圧薬の使い方」には「最短で(処方後)1か月から認められ、通常は6か月から2年で観察される」とある。この方は5年経過して発症したことになる。

 間質性肺炎・治らない気胸の77歳男性は、胸痛ととにかく全体に苦しいという訴えが続いていた。胸部X線では気胸の程度は変わらず、酸素飽和度の悪化もなかった。非癌患者さんではあるが、治す当てがなくなり、昨日から緩和ケアを開始した。使用量は少量だが、うまく効いているようだ。呼吸器センターから転院してきた時から食事はとれない。理髪したこともあるが、体全体が一回り小さくなって戻ってきていた。奥さんにはここからは1日ずつ持つかどうか診ていく段階ですとお話した。

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